「朝ドラファンなら役者で楽しめます」ある男 えんげいさんの映画レビュー(感想・評価)
朝ドラファンなら役者で楽しめます
原作は知らないのですけど、物語にひきこまれていきました。各所にさりげなくでも、謎すぎない伏線があり、それが映画としての奥行を与えています。公開から3年ですが、古くなるどころか、昨今の選挙やネットなどを見ていると、この映画の登場人物達はどんどん生きづらい世の中になっていると思います。
でも、朝ドラファンなら、役者で楽しめます。最初に「まんぷく」のフクちゃん(安藤サクラ)が出てきたと思ったら、「エール」の裕一(窪田正孝)、いい芝居するね。「あんぱん」の八木さん(妻夫木聡)は主役だし、蘭子(河合優実)は思い切った演技。「半分青い」の裕子(清野菜名)は色っぽいし、「ゲゲゲの女房」の市川編集長(眞島秀和)は嫌味さ全開。「あまちゃん」の組合長(でんでん)はここでは会長かい。「虎に翼」の優三さん(仲野太賀)なんか喋って。
関西人として、唯一ひっかかったのは、名優柄本明(安藤サクラの義父じゃん)に関西弁を喋らせた事。関西人としてあの関西弁は違和感しかないので、折角のキーパーソンなのに、そこが気になってあの場面はノッていけなかった。ちゃんと関西弁指導するか、標準語を喋られせるか(関西人って言うのはある暗示なんだろうけど、別にあのシーンで不自然な関西弁を使わせてまで表現しなくてもって感じ)にして欲しかった。
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