「血と戸籍と家族」ある男 Yukさんの映画レビュー(感想・評価)
血と戸籍と家族
多かれ少なかれ誰もが何かを抱えていそうなテーマに共感せずにはいられない、家族と血筋にまつわる物語。失踪、戸籍の交換による入れ替わり、在日など幾重にも登場人物たちの物語を重ね、人生の何たるかを考えさせる群像劇をみせてくれる。
TVの2時間サスペンスドラマ風かと思って観てしまったが全然違った。妻夫木聡と安藤サクラが上手い。
ふと訪れる、胸にひんやり忍び寄る不幸の予感。台詞にならない心象風景をみせる演出が絶妙である。何とも日本映画らしい。
柄本明が良いスパイスになっていて退屈させない。
何か緻密に計算されたものを感じる脚本。
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