劇場公開日 2022年11月18日

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「ヘイトヘイト言うのが不自然に感じる」ある男 asicaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ヘイトヘイト言うのが不自然に感じる

2024年3月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

原作者の平野啓一郎は作風が合わないので芥川賞受賞作以来読んでないしきっと今後も読む予定はない。

物語は面白い。

窪田正孝側の事情はよく分かったんだけれど、仲野大賀の方がなぜ戸籍を交換したのかはわからないまま、確かにお兄さん嫌なやつだし清野菜名の涙目は言葉もないくらいではあるが。

妻夫木の顔で在日の顔って、それはちょっとないよなと思う。
そういう事言う人たちも何ものべつまくなし言うわけじゃないからね。
だからと言って心ない人からそう言われ続けて生きるストレスというのは言葉にし難いの程なのだろうし、いつか何かで発散する日はやってくるのだ誰もが。

この物語に在日コリアンのくだりを入れると話はややこしくなる気がする。
とは言え、原作にあるのなら やらない訳にはいかない。

自分ではどうしようもない事実を背負って生きる人間の苦しみ、
昔 宮崎勤という凶悪小児性愛の連続殺人鬼がいて
彼の行動の異常性は世間を嫌と言うほど騒がせた。
その父親は自殺し 結婚を控えていたきょうだいはもちろん破談になった(のちに遠方で幸せになっていると聞いた事もある)

そういう その人本人には全く罪のない事情で生きづらくなるのはやはり間違っているので
昨今 何かの事件があっても全国的にテレビで公表される事はなくなっているような気がする。
と思う。
というか 最近私はワイドショー見ないのでわからないだけかもしれないが。

そういう題材に在日を入れ込むのは なんとなく今の時代では方向が違うような気もしなくない。

真木よう子の配役も見ただけで これは真っ当にはいかないよねって分かっちゃうしね。

asica