「倍速で見たい作品。」ある男 Takさんの映画レビュー(感想・評価)
倍速で見たい作品。
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正直ダルい。テンポが遅すぎて度々脱落しそうになる。構成と脚本の問題。窪田正孝が亡くなるところから始まる、くらいの構成じゃないと。
せっかくいい主題なのに、ほんとうにもったいない。今の自分ではない人生を生きたい、「生き直し」たいと思う人は、確かに多いはずだ。格差、差別、貧困。ポンジュノ「パラサイト」、ジョーダンピール「アス」、是枝「万引き家族」らとも通底するテーマ。でもせっかくのテーマを掘り下げきれないまま、冗長なセリフ回しと、意味ありげな(でも大した意味のない)ゆるいカットで、ただただ尺だけが長い印象。
こういう作りしてるから、映画を倍速で映画見る人が増えてるんだろうな。Netflixだったら確実に倍速で見る作品。
誰かも指摘している通り、死刑囚の息子である事の悲しみや苦しみ、在日3世の苦しみ、といった描写がない(弱い)から、観客の想像で心情を読みとくしかない。仲野太賀の苦しみって何なんだ?結局。
一方、役者陣の芝居はしっかり。妻夫木、柄本、安藤サクラ、みな素晴らしい。小籔もいい味つけ。
ラストも腑に落ちない。
その後、妻夫木も戸籍を変え別人として生きている、ということ?妻に浮気されて今の暮らしがイヤになったから?
浮気された夫、と、死刑囚の息子を同列にしちゃっていいのか?
それでいいのか?
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