「弱者と言われたがらず、弱い人と決めつけたがる」ある男 khanibalさんの映画レビュー(感想・評価)
弱者と言われたがらず、弱い人と決めつけたがる
自分のアイデンティティを保つために、他者や身内を弱い人だと言いたがる。
私達はそういう人種です。
自らを弱く言うのは、云わば、社交辞令のファーストセンテンスみたいなもので。
でも、
劇中で唯一、主人公が激昂するのが、弱者され続ける者への差別に対してだ。
誰もが、どこか不合理に生きているのに、集団心理で合理性を叫ぶ時、本作を思い出して欲しい。
ラストシーンの様に、嘘でも虚構でも逃したくない人生によって、生きるを保てる人がいることを。
明日は、我が身かも知れない事を。忘れないで。
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