「声」ブルーサーマル デブリさんの映画レビュー(感想・評価)
声
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空を飛んでいるときの描写が気持ちいい。あと、堀田真由さんの声の演技に驚いた。声優さんと共演しても浮かないし、セリフ以外の音の入れ方も上手。すごく研究したのか、カンがいいのか。長崎弁もかわいかった。
もちろん、声優さんたちもさすが。声のことばっかり言ってるけど、地上と機上は声で通信するので、このアニメは声の果たす役割が他の作品より大きい。ポイント通過や高度を知らせる声で、地上の仲間やライバル校の面々がざわついたりするし、最後も声が先に再会するし。キャストのファンは堪能できそう。
主人公のたまきもチートだけど感じが悪くない。むしろ彼女に学びたくなる。たまきは入部してすぐ、体験飛行の楽しさを忘れられなくて、先輩と一緒にまた飛びたいと申し込み、「そういうの嫌いじゃない」とか言われて希望は叶う。順番待ちをしている部員たちがいるのでマナー違反ではあるけど。で、その後どんどん、優れた空間認識能力やなんかの天賦の才を生かして部のエースになっていく。
新しくどこかに行ったり何らかのコミュニティに属すると、まずはそこのルールやしきたりを探って把握して、そこから逸脱しないように行動するのが一般的な日本人の態度だと思う。でも、それでスポイルされる才能もあるだろうし、情熱が枯れていくかもしれない。不満をためこみながらの活動になってしまうかもしれない。それぐらいなら、人を傷つけたり、法に違反したりしない限りは、やりたいことはやりたいと言っていいのかも。
ちょっとよく分からん恋愛模様のほうはスルーしつつ、そんなこと思ってた。
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