死刑にいたる病のレビュー・感想・評価
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サイコパスについて勉強不足
シリアルキラーていうよりもサイコパスを題材にしている。職業柄本物の方に会うことがあるのだが、あの心を舌で舐め回されているような快感と不快感は阿部サダヲさんの演技からは全く感じられなかった。サイコパスの表現が薄っぺらく興醒めさせられた。原作読んでないのだが、原作からこうなのか、映画化されてこうなのかは不明。
こんな後出し反則だろー!
原作未読。印象としては「女子高生に殺されたい」のハード版。ちょうどターゲットの年齢層も同じくらいというのも面白い。 冒頭からPG12に相応しいグロシーンの応酬。 虐待されて育った子供は自尊心が低く大人になってもその影響から逃れることは難しい。全ては榛村大和の狂気の中。 本作、阿部サダヲさんの怪演が素晴らしい!あの光のない目が映画を観終わった後も脳裏にこびり付いて離れない。その反面、榛村の印象が強すぎて主人公を食ってしまっているなぁと。そして感情移入できる人物が誰もいない。 上映時間2時間超えと邦画にしては長めのお話だが、その中でストーリーが二転三転。今まで「ふむふむ…」と真剣に観ていたのが全てパーになる。これは個人的には衝撃や納得という感情より「マジかよ…」という残念感や疲れを強く感じてしまった。 そして、こんな大事な話をこんな後から…! でも、阿部サダヲさんの演技を観れただけでも十分満足できる作品でした。
怖すぎました。
ホラー映画など結構好きなので興味本位で見に行ったら死にそうになりました。 最初の方が特に怖いので目をつぶりながら音だけ聞いていました。 話の内容はとてもおもしろかったです。 出てる俳優、女優さんの演技がうますぎてほんとに怖かったです。 もうちょっと軽めにして欲しかった気持ちもありますが、PG12なのでこれくらい怖くて当たり前なのかもです、、 ホラー耐性とグロ耐性ない人はあまり見ない方がいいと思います。もし見たい人いたら最初に小説の方を読んでから行くといいと思います。
さすが。。としか。
久々に怖かったです。背筋が凍る。 宮崎優さん、素晴らしい役者さんですね。 岡田健史さん、阿部サダヲさん、岩田剛典さん。。 中山美穂さんも。 白石和彌監督。 この世で何がこわい?って。 人誑し。。だ。 やはり、すごいな。。
【”人心巧妙に操りし男の密やかなる愉しみと哀しみ・・。”シリアルキラーを演じた阿部サダヲの、虚無的で漆黒の闇の様な瞳に引き込まる戦慄の作品。今作は、人間の心の闇を抉り取って可視化した作品でもある。】
ー シリアルキラー、榛村大和を演じた阿部サダヲの表面上は人を惹きつけるが、”眼”が全く笑っていない表情が、凄い。あれは、捕食者の”眼”である。人間ではない・・。-
◆感想
・最初は、関係性が無いと思っていた、3流大学の法学部に所属する笑顔無き外部との接触を極力断っている男、雅也(岡田健史)と、榛村大和、そして雅也の母の関係性が徐々に明らかになる展開に、ドンドン引き込まれていく。
- 幼児の頃、親からの虐待により、同一人物の施設職員として働いていた大和と、雅也の母(中山美穂)の関係性が明らかになるシーン。そして、雅也の母が妊娠した相手の男とは・・。
ドンドン、観る側をミスリードさせる伏線の張り方が後半にじわりと効いてくる。-
・冒頭の、大和が、男女の高校生達を拷問に掛けるシーン(特に爪を剥がすシーン)は、グッと堪えて鑑賞。
- 下手なホラー映画が、裸足で逃げ出すほどの、嫌な嫌なシーンである。ー
・雅也の母の簡単な事でも、自分で判断できない姿も、今作の異様な雰囲気を醸成する要素の一つとなっている。
・シリアルキラーの大和が逮捕後に
”この事件だけは自分は犯人ではない・・。”
と雅也に綺麗な文字で綴られた手書きの手紙に書かれてあった成人女性の殺人事件。
- それと共に、痣を隠すために長髪にしている謎の男(岩田剛典)と、大和との関係性も明らかになり、再びミスリードされそうになる展開も、この恐ろしき物語に、幅と重さを与えている。-
・施設職員だった若き大和が、幼き謎の男とその弟に命じていた恐ろしき事。
- 大和のマインドコントロールの力は、あの虚無的で漆黒の闇の様な瞳に込められている・・、と勝手に解釈する。ー
・更に大和が幼年時に小学生の女の子に行った恐ろしき事件。
- 彼が、幼年時からサイコキラーだったことが、分かるシーンである。ー
・雅也と同窓の、中学生時に、孤独で苛められていた善良に見えた女子大生灯里(宮崎優)と雅也との関係性も観る側の予想の右斜め上を行く。
そして、怪我をした雅也の血だらけの手を舌で救い取る様に舐める彼女にも、大和から綺麗な文字で綴られた手書きの手紙が来ていた事が分かるシーンの恐ろしき事たるや・・。
ー 灯里を演じた宮崎優の”妖”のような演技に、ゴクリと唾を飲み込んでしまったシーンである。-
・獄に繋がれた大和を監視する看守が、雅也と面会する大和に対する態度の変化も見逃せない。
- あの看守も、大和にマインドコントロールされていたのは、明らかである。-
<幼き頃から、サイコキラーだった大和。そして、パン屋になってからは、手順通りに一定期間を経て、殺人を繰り返す、シリアルキラーになっていく・・。
彼の密やかなる愉しみは、”手順通りに、機械的に”自分と関わりを持った若き高校生を巧みに誘惑し、心を通わせ、その後誘拐して拷問して、虐殺して焼却する事。
そして、”虚無的な表情で”被害者から剥ぎ取った爪をガラス瓶に収め、焼却していた小屋の屋根に立ち、”花弁”のように舞い落とす事・・。
何故に、彼は、表面上は優しきパン屋を装いながら、恐ろしきシリアルキラーとなっていったのか。
その原因は、雅也が、”真実”を突き止め、監獄の面会室で自分を陥れようとした大和に、
”貴方のお母さんの爪は綺麗だったのですか・・。”という問いかけに応えた大和の
”小さい頃はね・・。”と呟く言葉が表していると私は思った。
今作は、恐ろしくも重い、人間の心の闇を抉り取って可視化した作品である。>
筆まめ2022
元々サイコパスは常人の理解を越えているので、あれがリアルなのかどうか良く分からないのですが、あまり人に対する操作性や洞察力の深さに感嘆できる部分が感じられなかったのが残念。もっとグイグイと観客である私のことも追い詰めて欲しかった(笑)同じように私は被虐待の当事者ではないという点から分からないことも多いのですが、仕事柄虐待を扱うこともある身としては、自己肯定感をちょっと刺激してやれば簡単に操られてしまうような、そんな生易しい存在ではないよと反発を持って観ていました。「凄いじゃないか」「良くやったね」「本当の君は〇〇なんだね」なんて、芯喰ってない上っ面を撫でただけの言葉は簡単に彼・彼女らに見透かされますしね。そういった意味では最後まで岡田健史の演技に違和感も拭えませんでした。でも阿部サダヲの瞳孔の奥を覗きに行くだけでも充分に視聴価値はある映画でした。
ガッカリして阿部サダヲと同じ瞳になります
全編、会話シーンが説明的に感じられ没入出来ない。 手垢の付いたストーリーも想像以上の事が起きずに退屈。 ミステリーなのに、先が気にならず驚きも無いのが厳しい。 バイオレンス描写は韓国ノワールには劣るが 日本の商業映画ではかなり頑張っていると感じた。 白石和彌さんは 本当に面白い日本映画が撮れる数少ない監督なので 応援しています。 JAPANノワールで世界を驚かせて欲しいです。
ハンニバル
特殊な方法で殺人を繰り返したシリアルキラーが、死刑囚として収監されている獄中から、登場人物たちの心を掴んで操作していく、和風ハンニバルなミステリーサスペンス。白石和彌監督のGペンで描いた劇画のような演出タッチは、流石だ。
ちょっと期待しすぎたかな。
人たらしの、サイコキラー。拘置所にいながらも、簡単にさまざまな人を操っていく。 岡田健志くんの演技は良かったな。でも、若い頃の阿部サダヲが永野にしか見えないし、岩ちゃんの髪の毛もちょっとリアリティなかった‥ 序盤から惹きつけるストーリーは白石監督ならでは。でも、もちょっと、インパクト、欲しかったかな。
凍りついた!
予告編から面白そうでしたが、期待以上でした。まさに結末に凍りつきました。私自身、こういうサスペンスを観たかったのです。 序盤から映画の雰囲気や音楽がよく、中盤から二転三転とし、観客を飽きさせない流れです。 この作品は冷たい熱帯魚を思い出させる部分がありますが、死刑にいたる病の方が完成度が高いです。上質なサイコサスペンスです。
普通に面白い映画です
普通に面白い映画だと思います。 ストーリーの展開も早いですし、上映時間はあっという間に過ぎました。 予告編の阿部サダヲさんの演技で もっと更なるビックリを期待し過ぎてしまいました。
丁寧な伏線と狂気の演技
大学生の筧井は連続殺人鬼の榛村に一件の殺人事件の再調査を依頼され…。 秩序型の殺人鬼をここまで上手に描く監督の手腕と阿部サダヲの演技に脱帽する作品。その一方で伏線は非常に丁寧なので徐々に明らかになる事実も違和感を感じない誠実な作りをしていました。 因みに犯行シーンはとにかく容赦なく描写されるのでグロ耐性のない人には決してお勧めしません。
阿部サダヲの怪演が光ってます。
24件の殺人容疑で逮捕された犯人が、1件の殺人は私ではないと刑務所の面会室である大学生に話します。 そこでその殺人事件に関して調べだしたのですが… 殺人シーンは目を背けたくなる描写で、かなりキツいです。映画だと分かってても見てられないですね。 大学生が独自に調べるのですが、その中で色々な事が分かってきますが…あなたは誰の話を信じますか?
サイコサスペンス【映像の雰囲気は良い】。ただ犯行動機、犯行描写が腑抜けで、平坦。登場人物が皆、低血圧なのか❓
コレ「映像」だからよかったけど、原作小説読みたいと思わない典型。平均点映画。 阿部サダヲ、岡田健史、岩田剛典、中山美穂 それぞれの抱える「闇というか鬱屈」はなかなか良い。 ただ最終的には「皆んな、貧血気味ですか?」 という「血の気の薄すぎる」作品。 要するに「チカラ技」なんだよねぇ。 犯行動機が「薄く」て、妙に背景・人間関係が内輪限定でスケールが小さい。 岡田健史はなかなか好演で良いが、一大学生が「犯行現場写真」は絶対に手に入れられない 弁護士も「見ること」は可能だろけど、「犯行現場写真の実況見分」写真は閲覧のみだよ。 結局のところ「興味本位」になるから・・夢を壊して申し訳無いですが、現実的では無い。 これ見よがしに、阿部サダヲ、中山美穂、岡田健史の関係を描くのもなんだかなぁ。 「暇潰しに最適なサイコサスペンス」で良いのです。 ただこんな人いないし「蜃気楼」的な意志薄弱、血の気の薄い 構成が気になる作品。この監督「狐狼の血 レベル2」の鈴木亮平は良かったのに・・・ イヤイヤ、少なくとも「爪を剥ぐ」レベルではないだろう。 グロを避けた意図的描写なのかも知れないが・・・ なんか「007ジェームズ・ボンドへの拷問シーン」 と同じで、「なんか、この人(連続殺人の被害者)大事にいたぶらなきゃ・・」感が 半端ない、遠い昔の「アントニオ猪木VSモハメド・アリ」思い出した。 それに岩田演じる、「髪の毛洗っていない、ひ弱な青年」への影響力がよくわからない 「薄い」描写。 サイコだし、人生イロイロ、殺人鬼もイロイロだからイイんだけども 主役の阿部サダヲと青少年の心理がいまいちわからない イヤー「悪い奴」は当然「性的嗜好」が出るだろし 「爪を剥ぐ」ってちょっと弱いんだよねぇ。「ヤル気あるの殺人鬼の君も、操られる青少年も (意志を感じられない)中山美穂も・・・」って感じ
阿曽ちゃん
阿部サダヲがどんどんハンニバル・レクターみたくなっていく 家は悪魔のいけにえみたい 最後はホラー どんどん予想裏切る展開で2時間引き込まれる 裁判傍聴席に阿曽山大噴火がいるのがツボ 志麻子さん、最後までわからなかった! あの人ね〜
映画館で見るべき映画
阿部サダヲの無表情なのに人懐っこい笑顔(?)が凄い。 岡田健志の倫理観を根底から揺さぶられる姿に胸を打たれる。 宮崎優のラストへかけての華麗なる変身ぶりに惚れてしまう。 たぶんテレビ放映時には、その手のシーンはカットのオンパレードだろうから、是非とも劇場で見てほしい。
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