死刑にいたる病のレビュー・感想・評価
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考えるほどに難解さが増してくる不思議な作品
阿部サダヲを見ると大島渚監督の映画「愛のコリーダ」を思い出し、どうしてこんな芸名を付けたのだろうと訝る。しかしすぐに忘れてしまい、次に阿部サダヲを見ると、また同じことを思うのである。因果な名前だが、忘れ難い名前でもある。
名前といえば岡田健史が演じた筧井雅也の名字は珍しい。普通、筧は一文字で「かけい」と読む。更に井をつけると「かけいい」になる訳で、それを強引に「かけい」と読ませる。こんな名字があるのかという疑問がずっと頭から消えない。
さて本作品はそのタイトルでほとんどの人が、哲学者のキルケゴールの著書「死に至る病」を思い浮かべると思う。そしてルサンチマンという概念を思い出す。犯人はどのような自尊心があり、どのようなルサンチマンによって犯行を犯したのか。
テーマが壮大な割には、物語の牽引力が弱い気がした。狂言回しが阿部サダヲ演じる榛原大和ではなく、岡田健史の筧井雅也(マーくん)にしてしまったから、榛原のルサンチマンを掘り下げるのではなく、榛原の心の闇に触れたという体になってしまった。
起訴されたうちの9番目の殺人事件の犯人探しという一点だけでは、映画に対する興味を持続するのは難しい。榛原の告白は説明的に過ぎて、実感が伴わない。榛原のルサンチマンが伝わってこないのだ。
ルサンチマンは怒りであり、憎悪である。しかしシリアルキラーの動機は概ね快楽殺人だ。明らかに矛盾している。本作品にルサンチマンは無関係なのか。キルケゴールの死に至る病とは絶望のことだ。人は未来に何の希望も持てなくなると容易に死を選ぶ。
太宰治は、夏に着る着物をもらったから、夏まで生きていようと思った、と書いた。もらった着物をその季節に着るのは、ひとつの希望である。何かを希望と思うことが希望なのだ。明日の晩の会食が楽しみであれば、人は簡単には死なない。未来の予定を楽しみに思わないことを絶望と呼ぶ。
どうやら、本作品はキルケゴールをだしに使って、快楽殺人者の異常心理を死刑に至る病として描いているようだ。榛原の様子は希望に満ちている。死に至る病が絶望なら、死刑に至る病は希望なのだ。榛原の希望は死刑台にある。
しかしたったひとつ、やり残したことがある。それはマーくんを操ることだ。それが榛原の希望であり、本作品で紹介されたのは死刑に至る病のひとつの事例なのだ。そう考えるとようやく、タイトルと中身の整合性が取れる。随分ややこしい話だ。
榛原は恐らく躁病だ。鬱病ばかりが問題にされる現代だが、躁病の患者もたしかにいる。そして積極的に社会に出るから病気だと思われていない。アベシンゾウの自己愛性人格障害は有名だが、プーチンもトランプも、病気としか思えない非常識ぶりである。
榛原は一般庶民だから死刑になるが、政治家だったり大金持ちだったりすると、他人を追い詰めて人生を台無しにしても罪に問われない。国民を不幸にしても逮捕されないのだ。榛原の存在をそういう国家主義の連中の象徴として見るなら、更に奥深い作品となる。考えるほどに難解さが増してくる不思議な作品だ。
むむむっ
拍子抜け…
アンチ娯楽映画
中山美穂と岩田なんたらが、、
なんかおしい
よくできたホラー・ミステリー
連続殺人犯が、しかし自分が犯していない一件があると主人公に告げ、主人公が真犯人を暴くためにがんばると、実はすべての人物が連続殺人犯の掌の上にいたという話。
よくできたお話で面白い。
この頃は、登場人物に感情移入する話より、「実は、こうでした」と事情がうまく説明される作品に人気が集まるなと思いました。
#35 人の心を操れる人って凄い
人に何かを強いるのではなく、強いてるのに選択させるように操れる能力を持つのが主人公。
その主人公に操られていることを途中で気づきながらも答えにむかって進んでいく雅也。
どんな結末かめちゃくちゃ興味があったけど、最後にこうくるか〜って感じ。
爪に魅せられてるのは雅也1人じゃなかったんだー。
最初から最後まで全く飽きることなく楽しめました。
衝撃はあるものの不完全燃焼感が否めない
油断した隙に脳天にチョップ食らわされるようなそんな映画。
面白かったし終始見入ってしまったけども、正直どこか不完全燃焼感が否めない…発言や演出の意図が分からず最後までモヤモヤしたまま終わってしまった部分があり、そこが少し残念でした。
ただ主演の阿部サダヲのハマり具合は圧巻で、やってることは冷酷で最悪極まりないのですが、近隣住民やパン屋としてお客さんに振る舞うあの笑顔からは考えられない行動や言動はまるで本物のサイコパスかのような狂気を感じました。
被害者たちの鬼気迫るリアルな演技も相まって観ているこちらも「本当にいつこんな事件に巻き込まれてもおかしくないな…行きつけのあの店長ももしかしたら、、」なんて考えてしまうほどでした。
いろんな恐怖映画のハイブリッド、とも言える。日常生活で「普通に感じのいい人」に気をつけてしまう後遺症が、、、
個人的なレビュー
阿部サダヲの瞳に吸い込まれそうになる
グロと虐待はもう、イイかな
そいつは信用出来るのか?それとも信用出来ないのか?
はい。良く私のやんちゃレビューを覗きに来て頂きました。ありがとうございます。
さてと・・・阿部サダヲ主演のサスペンス映画ですか。
阿部サダヲって不思議な存在ですよね。大人計画の繋がりで宮藤官九郎脚本で良く見るなあ・・・でも絶対に主役にはなれねえよ!
イケメンじゃねえし、背も高くねえし、いまいちキャラが定まってねえし。ずっと脇役だよ!が・・・
ごめんなさい。何回も謝ります。土下座して謝りますから許して下さい。謝罪の王様なみに。なんと本作は堂々の主演。(正確には岡田健史とのW主演)
テレビドラマの「マルモのおきて」からだと思います。しかしねえ・・・正直言って・・・
ひでえ芸名だよ‼️
これを読んでいる方はご存知だと思うんですが、昔、愛人のポコ◯ンをちょん切った、阿部定が元だよ。芸名って結構大事だよ。大人計画の主催の松尾スズキが遊び半分で命名したんだね。が・・・最初の芸名はさらにひでえんだよ!これがまた!なんと・・・
死体写真‼️
阿部隆史(本名)は阿部サダヲになった時どう思ったのだろうか?私だったら、嫌だ!欅坂46の平手さんばりに叫んでグレちゃうよ。もうね、夜の校舎、窓ガラス壊して回っちゃう。
・・・はやめて。せいぜい歩道の空き缶を蹴飛ばすくらいかな。
話は飛ぶんですが、浅草キッドの玉袋筋太郎もひでえ芸名だよ!下ネタにも程があるでしょ。相棒は水道橋博士ですが、当初の芸名は・・・
二代目 亀頭白乃介‼️
いやね、芸名の話しなんで下ネタではございません。ちなみに玉ちゃんは公共放送の時は知恵袋になります。色々本人達はネタになってるんで良かったんでしょう。
まあ今時だとコンプライアンスがうるさいんで考えられないですね。関係ないけど、ぱいぱいでかみちゃんもでかみちゃんになったしね。
さてと・・・大したことのない枕は終わりです。まずは簡単にストーリーを。
Fランクの大学に通う筧井雅也(岡田健史)の元にある日一通の手紙が届きます。差出人は稀代の殺人鬼、榛村大和(はいむらやまと 阿部サダヲ) 榛村は高校生ばかり24人を殺害しています。なんとも胸くそ悪い。
榛村はパン屋です。地域の人の信頼を得ています。しかし・・・殺人鬼。「悪の教典」の蓮見と同じカテゴリー
知能は高いけど他者への共感性はゼロ。虐待された人間の気持ちにはならない。胸くそ悪い。精神的な疾患を抱えているんでしょうね。そのうち一人は冤罪ってね・・・どうでもいいわ!
そんな事を言ってはいけませんね。話しになりません。で、筧井は小菅拘置所まで会いに行きます。待合室に謎の男。長髪。
はたしてアクリル板越しに対峙します。あれ?これってあれだよね?
「羊たちの沈黙」
多分だが、みんな言ってる。(まだ皆様のレビューは読んでません)
そして筧井は個人的に捜査を始めます。それより・・・
勉強しろよ‼️
なんかね、原作者(櫛木理宇)はシリアル・キラーのマニアなんだなあと、感じました。あのエピソードは大久保清からあのシークエンスは愛犬家殺人事件から、あそこはベラミ事件から、etc…
帰ってからパンフレットを読んだら、真性のシリアルキラーマニアだった。執筆活動の前にシリアルキラーのウェブサイトをやっていたんだと。なるほどね。
秩序型殺人鬼、テッド・バンディをモデルにしたらしい。ただね・・・
ザック・エフロンと阿部サダヲは違いすぎ!
榛村の人たらしのテクニックも凄いね。まずはラポール(心理的距離)を掛ける為のミラーリング(動作を真似る) バックトラッキング(相手の言葉を繰り返す)
手練手管を使うんですね。
と、知ったような事を言ってすいません。ユーミンの「まちぶせ」の一節も思い出しました。
他の人がくれた ラブ・レター見せたり
偶然を装い 帰り道で待つわ
人って偶然が繰り返されると必然と感じちゃう生き物。ユーミンの洞察力は凄いよね。
そして監禁、拘束、虐待、殺害。いやあ胸くそ悪い。
原作や映画では語ってないけど性的な虐待もあるらしいですよ。原作者はそう言ってます。まあシリアルキラーは全員そうだよね。胸くそ悪いけど。
ストーリーの続きですがあんまり言っちゃあだめなやつ。この映画は。意外な登場人物が絡んできたり、筧井のアイディンティを揺るがす出来事があったり飽きないで最後まで観られました。
あとね、岩田剛典、ウェディング・ハイに続いて良くこの役を受けたな。イケメン、ミスター慶應、老舗靴店の御曹司、EXILE.
モテ要素しかないじゃん!ポーカーならエースの4カードだよ。こっちは月に吠えるだけ!ワン!
それからね、映画ってファンタジーなんで正論を言うのは無粋なんですが・・・24人を長期間に渡って殺害するのは無理です。今は監視カメラだらけだからね、それこそ佃煮にするくらいあるんだよ。言葉の言い換えで今は監視カメラじゃなくて防犯カメラらしいが・・・
うるせえよ‼️
なんとも長文の上にとっちらかったレビューとも言えないレビュー。ほぼ余談、または雑談。ごめんなさいね。
読んで頂きありがとうございました。またお暇な時にお付き合いして下さい。
暗鬱な作品で、悪い邦画です…
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