「わからなかった。。」死刑にいたる病 ジュリエッタさんの映画レビュー(感想・評価)
わからなかった。。
うーん、なんだかよくわからなかった。
24人を殺害して死刑判決を受けた榛村が、昔自分がやっていたパン屋に足を運んでいた当時中学生少年雅也を数年ぶりに会いたいから刑務所まで面会に来てくれと唐突に連絡が入る。
榛村は23人は自分が殺したが一人だけ自分じゃないから捜査してくれと頼むことから物語は始まる。
設定自体は非常に興味深くてどんな結末が待っているのか、おそらくこの謎こそが物語全体の面白さになるはずだった。だが、結局どんな意味があったのか?映画の中ではそれを説明することはなく「想像すればわかるでしょ?」みたいな終わり方をしている。
まあ僕の問題なのだろうが全くわからなかった。
榛村が好きな人をなぶり殺し爪を集めるということに執着する変態という設定はまああるかもしれない。人の性癖は色々あるしサディスティックな面もあるからだ。
だが榛村がわざわざ雅也を選んだことも雅也がそれを受けたことも多くを語られることはなかった。榛村は雅也に同じ素質を見抜いていたのだろうか。榛村は雅也に理解をして欲しかったのだろうか?雅也が人を殺すことにブレーキを踏んだことや自分が父親でないことを残念に思っていたようだし。
また、お母さんと元同僚だった事などかなり意味ありげであるにもかかわらず大した問題ではなかったことや、根津かおるが結局どっちが殺したのかわからないこと、榛村が殺したとしたのなら同じ手順を踏まなかった理由(好みの年齢じゃないから?)、など決着がつかないことが多すぎな気がした。
ラストで灯里が唐突に好きな人の一部を持っていたいという気持ちわかるとかなんとか、あれはなんだったのだろうか?灯里も榛村に同じ素質を感じたので生かし育てたということなのだろうか?雅也も死刑にいたる病を患っている理解者として生かされていたのだろうか?とにかくラストの安っぽさはないなと思った。
こういうドラマは謎解明の驚きを見たいから、曖昧に過ぎて行くと物語としてスッキリしない。
様々な映画で殺人鬼の色んな性癖が出尽くしているので殺人鬼の考え方とか性癖などは複雑になればなるほど苦笑いをしてしまいたくなる。
なので謎解きの衝撃だけは頑張って欲しかった。
阿部サダヲの目が怖かったが、阿部サダヲって上手いのかなんなのかよくわからないよね。