「最後が一番怖かった」死刑にいたる病 コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
最後が一番怖かった
試写会で拝見。
阿部サダヲ演じる連続殺人犯・榛村の不気味なこと。
最後が一番怖かった。
サイコパスのさらに一段上をいく、シリアルキラーの狂気を見事に描写していました。
それと、もう1人W主人公である岡田健史の、精神的追い詰められ方の演技がまた素晴らしく。
原作を生かしつつ独自の映像にした白石監督の力量に感服。
アメリカの司法を題材にした数多くのサスペンス映画や、日本でも是枝監督の『三度目の殺人』などで見かけた、「拘置所や刑務所の面会場所のガラスに映る犯人と面会した人間の反射した姿がかぶっていく」ことで、犯人に共感(シンパシーすら抱く)のを表す技法が、本作でも活用されていて非常に効果的。
それどころか、本作では犯人の榛村が雅也の心を絡めとるシーンの描き方が独特で、あれには驚いた(ネタバレを避けるため具体的には書きませんが)。
サスペンス映画が好きな人にはお勧めです。
ただし、拷問・殺人シーンがあり、『孤狼の血』シリーズ以上に人体損壊をリアリティたっぷりに作っており、けっこうグロいのでその辺が苦手な人にはNGかも。
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