劇場公開日 2022年3月4日

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「キャストがいい」余命10年 foolさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0キャストがいい

2022年11月12日
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実話だとは知りませんでした。
多分、原作の方がいいと思えますが
これは、原作読まない方がいいな………と

小松菜奈の演技は本当に圧巻
松重豊さんの演技、さらに圧巻
いったいどんな脚本だったんだろう
ほぼ台詞が無いのでは、と思うほど表情で魅せるところは
流石といか言いようがない
更に姉が黒木華て、もう反則やん

親が出て来て「娘を連れ回すなー」みたいな
ベタな展開にせず、生というものを淡々と
伝えようとしてくれて、良かった

坂口健太郎の、ヨレヨレなヤツが
一本芯の通った男に成長する様が
対角の生きるという意味に繋がっていた

原日出子さんも秀逸
自分よりも先に逝ってしまう我が子の運命を
受け入れるのは、並大抵な事ではないと思う
それを易々と映像に映し出す事は出来ないけれど
この映画は、悲しみを全面に出すのではなく
運命に抗いながらも、受け入れるしかない
主人公の余命という迫り来る恐怖を
文字に、文章に込めて綴った悲しみを画面に映し出す
その事に終始したのだと思う

繋いだ手の向こう側に見える日差しが
2人の未来を明るくしているようで
そうではない所が、悲しかった
随所に見せる陽の光が印象的だった

死をテーマにした実話ベースの映画は多いけれど
それらとはかけ離れた良い映画でした

fool