「散る桜が哀しいほど美しい」余命10年 risaさんの映画レビュー(感想・評価)
散る桜が哀しいほど美しい
「泣けるか/泣けないか」でこの映画を評価しようとしてしまうと、おそらく「人間の死をリアルに知っているか/知らないか」の違いになってくるのかなと思いました。
ですから、この映画をみて「感動しなかった」「ありきたりだ」と感じてしまう人たちがある一定数存在するのは致し方ありません。
映画を観てすこしだけ残念だったのは、人間が‘死’という現実を受け入れるまでの心情変化に関して、なんとなくの雰囲気でしか伝わってこなかった事です。終始、演じている小松菜奈は綺麗でしたが。そもそも恋愛映画なので、「愛する人が死んでしまう運命を嘆く」という意味では目標達成していたのかも。
ストーリー展開だけで言ってしまえば、よくある難病系映画とさほど大差はなかった印象です。
しかしこの映画がここまで評価されているのは、音楽や映像としての美しさがわたしのような素人にでも分かるくらい目を引くものに仕上がっているというところにあるんでしょうね。
咲いたり散ったりする桜と共鳴するように、人の物悲しさや切なさ、恋しい気持ちや前向きな心の変化を感じ取れるようなシーン構成になっていたところがとても良かったです。
個人的にやさぐれてる坂口健太郎が好物なので、物語前半は心臓がギュンギュンできました。ご馳走様です。
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