「残すものと残されるもの」余命10年 haginoさんの映画レビュー(感想・評価)
残すものと残されるもの
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とにかく泣いた。
これだけずっと涙が止まらないのは久しぶりでした。
突然、わけのわからない病気になって、大学を中退して2年も入院して、、、余命まで宣告されて。
まだこれからって時に、奪われる未来。
大学の同級生と久しぶりに会ったら、友達が婚約してたり、仕事で活躍してたりしてて、自分は無職。
仕事も恋も最初から諦めて。
なんて惨めなんだろう。
そんな時に届いた中学の同窓会。
自分の病気のことを知る人もいなくて、気遣う人もいない、楽しかったあの時に戻れる気がして参加する茉莉。
そこで出会ったカズはちょっと変わった人だった。
東京に戻ったある時、カズはベランダから飛び降りて怪我をして入院する。自分は生きたくても生きれないのに、命を粗末にするカズに腹が立ちその場を去る。
その後も何度か会ううちに、陰気で背中を丸めがちだったカズが前を向いて生きていこうとしていく姿は良かった。そしてそれをみた茉莉もまた、残りの人生を一生懸命楽しもうとする。
病気でむちゃなスポーツとかできないのはわかってるだろうに、なぜ海?なぜスノボー?とは思ったけど。みてるだけなんてそれこそ悲しくないのかな。
桜のシーンはとても良かった。季節の移り変わり、儚さ、尊さをも感じた。
あと、家族が素敵でした。姉妹っていいなと思いました。自分のことのように必死になって、自暴自棄な茉莉をちゃんと受け止めて。残すものと残されるもの、それぞれ違う辛さがありますね。
普段こういう病気ものはあまり見ないけど、これはみんなが前を向いて生きていこうとしていてよかったです。
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