「期待しすぎてしまいました」余命10年 youさんの映画レビュー(感想・評価)
期待しすぎてしまいました
初めて映画のレビューを書きます。
見終わった後モヤモヤしてしまい、書かずにいられませんでした。
まず初めに、原作者である小坂流加さんのご冥福をお祈りいたします。
上映前からキャストやCMをみてとても楽しみにしていた映画でした。
なので、私が期待しすぎていたのかもしれません。
見終わった後、いつもエンドロールを見ながら余韻を感じるのですが、終わってすぐ映画館を出てしまいました。
私の心にはこの映画は響きませんでした。
同窓会でたまたま再開した人たちと仲良くなって思い出作って…というキラキラしたシーンがざざーっと流れただけで驚きました。
茉莉が余命10年という長いような短い人生の中でどう考え、どのように家族や友人、そして和人と歩んでいったのかもっと細かく描いて欲しかったです。
側にいたであろう沙苗が友人の余命を知った時の感情も全く描かれておらず、薄っぺらい関係にしか見えませんでした。
結局、茉莉は病気がわかってから誰にも心を開かなかったということでしょうか。
そして和人のキャラクター。
草食系すぎて、理解できませんでした。
いっつも後悔して走り出すけど、どこに向かってるんだ君は?
和人がなぜ実家を継がずに東京に行ったのか、等の背景を描いてくれていたらもっと見方が変わったとおもいます
和人が別れのシーンでうずくまりながら『わかりました』と茉莉と離れたシーン。
茉莉の気持ちを尊重したのかもしれませんが、私には理解ができませんでした。
そんなあっさり別れるの?大好きな人が余命僅かなんだよ?いいの?と突っ込まずにはいられませんでした。
そして、店の名前を元カノの名前にするのって重すぎないか??
ただこの映画で素晴らしかったのは小松菜奈さんの演技です。お母さんの肩に頭を置いて泣きじゃくるシーンは胸を打たれました。
すごく重たい役柄を真摯に向き合って演じられたんだと思います。舞台挨拶のようすも見ましたが、涙を見せて話す姿をみて本当に大変だったんだろうなと思いました。
あと、桜の映像もとても美しかった。
あと最後にもう一つ残念だなとおもったところが、ラストのシーンの和人の髪型。なんだあれ。風にあおられてとんでもないマッシュルームヘアに…
大事なシーンなので、きちんと撮影する前に髪型を直して欲しかったです。