リスペクトのレビュー・感想・評価
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男たちの支配への反旗のうた。
どんな伝記映画もそうだが、ひとりの人間の人生を2時間から3時間に収めることなんて不可能だ。しかしエッセンスを抽出して、その人にとって重要な一面を、ひとつの物語にすことならできる。この映画も、アレサ・フランクリンの波乱万丈な人生を、とりわけ古い家父長制や男尊女卑への反抗と反骨を軸にして脚色している。
最大の見どころは中盤の、マッスル・ショールズの白人ミュージシャンたちとのセッションから曲が生まれていく過程だと思うが、それも音楽を奏でる喜びだけでなく、男たちに突きつけるNO!が形になっていく過程とシンクロする。
しかし一度成功を収めると、一家を支える者として、アレサ自身が家父長制の権力者のようになっていく。この映画の物語ではアレサ自身が道を見失っていると気づいて、奇跡の復活劇へとつながっていくわけだが、映画としては停滞気味になる後半をちゃんと描いていることは、本作にとってとても重要だったのではなかろうか。
あと伝説のシンガーを演じきり、歌いきろうとするジェニファー・ハドソンの気迫と覚悟も素晴らしいです。ブラボー。
それでも立ち上がり、私は歌う!
アリサ・フランクリンの半生を描いた映画です。
声量のある美しい高音。
ヒット曲「リスペクト」では
…………もっと私(女性)を尊敬して敬って…………
と、歌い、
また「ナチュラル・ウーマン」では、
…………あなたは感じさせてくれる、私が自然な女性のように……………
と、歌う。
アリサの、女性の生の心を、素直に歌った曲には共感しました。
(今でも彼女の楽曲は、女性解放運動のシンボルとして有名だそうです)
アリサ・フランクリン(1942年~2018年)
演じるのは美しい声と歌唱力で定評のあるジェニファー・ハドソン。
数々の名曲を熱唱しているのも嬉しいです。
トップ・シンガーになるまでの苦労話や、
夫でマネージャーのテッドのDVに苦しんだ結婚生活と、
アルコール依存症に苦しんだり、
私生活では苦労が多かったアリサの半生。
牧師の娘に生まれたから、信心深くて、神は隣にいつもいました。
父親(フォレスト・ウィテカー=存在感たっぷりの好演)も「黄金の声」と呼ばれたシンガー。
マーティン・ルーサー・キング牧師の後援者でした。
アリサもキング牧師の支持者だったので、彼の暗殺には深く悲しみました。
公民権運動にも関心が高かったし支援もしました。
本当にアリサは強くて明るい女性。
(12歳で出産した4人の息子のいるシングルマザーです)
(この間の事情、映画では詳しく触れず、匂わす程度に留めています)
そんな波瀾万丈なアリサの、
前向きな歌声を聞くと、本当に励まされます。
だからいつまでも愛され聴かれ、歌い継がれているのでしょうね。
ゴスペル・ソングは彼女のルーツ。
彼女の歌う「アメイジングレイス」
力強く伸びやかで素晴らしかったです。
やや物足りぬ脚本
“ソウルの女王”アレサ・フランクリンの伝記映画。
アレサ役のジェニファー・ハドソンは及第点だが、エンドロールのアレサ本人の歌声を聴いちゃうと、やはり本家には負けると思ってしまうかな。
冒頭のエピソードが、ほぼ本作のメッセージを伝えていて、映画の構成としては分かりやすい。
アレサは1942年、デトロイトで最も大きな教会の牧師をしている父のもとに生まれた。
ベッドで寝ている幼いアレサのところに父がやってきて「歌いたいか?」と尋ねる。
アレサは「歌いたい」と答え、自宅で開かれていたパーティーの場で見事な歌を披露する。
会場は大いに沸くが、父親は1曲だけ歌わせると「もう寝なさい」と彼女を再びベッドに戻すのだ。
次のシークエンスは、父親と離婚し分かれて暮らす母親とのやりとり。
アレサは母親にピアノを弾くよう、せがんでいる。
母親はアレサに言う。
「歌は誰かに命じられて歌うものではない。たとえ、それが父親でも。あなたが歌いたいと思ったときだけ歌いなさい」
冒頭のシーンで父親は、寝ていたアレサをわざわざ起こし、たった1曲歌わせたら「もう寝なさい」と言う。
そう、勝手である。
その後も父親は、自分の教会の客寄せのように、アレサの歌を利用している。
母親のメッセージは、こうした父親の行為の問題点を際立たせるもので、対比的な描き方が明解だ。
幼い頃から圧倒的な歌の才能を持ちながらアレサは、父親の過干渉に苦しみ、父と娘の確執が続く。
また、彼女に関わる男性もまた、ときに暴力を振るい彼女を支配しようとする。
つまり、彼女が女性であり、男性支配に苦しむことが、彼女のアーティストとしての活動に影を落とす様子が本作では描かれるのだ(タイトルの「リスペクト」は、ここから来ている)。
また、彼女が育った時代は公民権運動の真っ只中である(キング牧師の暗殺が1968年)。
つまりアレサ・フランクリンは女性で、かつ、黒人という社会的な弱者の立場に置かれていたわけだが、本作は惜しいことに、この点の脚本が弱い。
後にアレサはオバマ大統領の就任式で歌うことになるが(僕はこの就任式をテレビでリアルタイムで観ていてアレサ・フランクリンが出てきてビックリした)、彼女が選ばれた背景には、まさしく、上記のような彼女のバックグラウンドがあったはずだ。
例えば、アレサは未婚の母になっていたようだが、その背景はほとんど描かれていない。
また、父親がキング牧師と親しかったらしく、アレサ本人も公民権運動に高い関心があったようだが、こうした点も説明不足だろう。
公民権運動については、ブラック・ライブズ・マターにつながる文脈として描くことも出来たはずで、惜しい。
ジェニファー・ハドソンの歌や演技のパフォーマンスは悪くないだけに、脚本の浅さが惜しい。
「音楽好き」と「自分に自信がない人」におすすめしたい作品です。
映画『リスペクト』
自分に自信がない人に観てほしい作品です。
「見逃さなくてよかった!」心からそう思う映画がたまにあるのですが
『リスペクト』はまさしくそれ!
アレサ・フランクリンの伝記映画です。
牧師で実力者のお父さんはいちいち干渉してくる。
そんな家庭に生まれたアレサは、家から逃げたくて恋愛しているように見える。
でも、結婚相手もいろいろ干渉してくる。
そして、自分のどこか自信がなく相手に依存している。
そんなアレサが、タイトル通り、自分が自分をリスペクトしていく様子が泣けました。
お母さんとのシーンがとくによかった。
こんなすごい人だって自分に自信を持てないことがあるなんて。
アレサがどんどん強くなっていくのにリンクして、
自分も強くなっていける。
映画を観おわったとき、背筋がピーンとしていることでしょう。
とにかく音楽が素敵♡そろそろ公開終了なのでお見逃し無くです。
敬意
映画館で予告編を見て気になっていた映画でした。
主演のジェニファーハドソンはセックスアンドザシティのルイーズ役で知り彼女のような芯の強い女性になりたいなと憧れた女優さんだったのですが、今回の映画を見るにあたってジェニファーハドソン自身が辛い過去を背負っていることを知りそれでも努力を続ける彼女の最新作を観ることで大きく背中を押してもらうことができました。
大成功しているように見えても誰にも分かってもらえない苦悩を抱えながら生きる姿の不安定さや悲しさの表現は胸を打つものがありました。
今女性も男性も変わりなく普通に生きられていると私が実感できている事にアレサフランクリンが貢献している部分はかなり大きいと思います。彼女の恩恵を大きく受けている私が何か次の世代に伝えられるものはないかと考える機会にもなりました。
本物には敵わない
前提 今年の春頃上映の『アメイジング・グレイス』に大感激。
主演のジェニファー・ハドソンは流石。歌唱シーンも含め、凄いの一言。
アレサ・フランクリンの闇の部分も丁寧に描かれ、とても楽しく鑑賞。
ただ、本作のクライマックスシーン。前述した『アメイジング・グレイス』の再現シーンを一番楽しみにしていた身としては、はっきり言って肩透かし。
『アメイジング・グレイス』で一番興奮したのは文字通り“熱”
まだ空調も完全でない、教会内のレコーディングは演者も観客も額に汗を光らせて盛り上がっていたのが最も印象的だった。
本作も歌いだしでは額に汗が滲みだし、これは来るのか?!と期待したけど、カットが替わるときれいに拭われスッキリした顔にもの凄くがっかり。
また本作で最も昂揚したシーンが、個人的にはエンドロール。
高齢だけど、遥かにエモーショナルなアレサ・フランクリンにうっとり。
『アメイジング・グレイス』未見であれば,もっとのれたかも。
やはり本人の凄さには敵わない。
小さな男
アレサについては、ベスト盤と教会ライブ盤の2枚しかCDを持ってないし、個人的なヒストリーは知らなかった。初めてわかったよ、こんな経験してたなんて。体が成長しきってない子どもが出産するなんて、命に関わるでしょ! 小さいアレサ、あなたは何も悪くないんだよ。寝てる時間に起こして、大人の歌を披露させ、誰でも出入りできる状況にした親が一番悪いってば。しかも当の親に自分が原因だと自覚がなく、「虫」とか言いやがってさ。思い出しても腹が立つ。ろくな死に方しないぞ!と思ったら、本当によろしくない死に方してた。by wiki
小さい頃から男性の暴力に晒されていたアレサには、男を信用してはならない、というルールがあったように思う。2番目の夫の誠実な態度も、どこか信じられない。だけど本当は、教会より彼のおかげで立ち直ったんじゃないだろうか。その辺を描写する余裕がなく、教会ライブに繋がっちゃったような気がする。
歌が上手すぎて、いい思いもすれば、悪いこともある。でも、結局それが彼女の支えなのだ。オバマ大統領就任式では、極寒の中で強い喉を見せつけた。エンディングでもその強さがよくわかる。
時代の波と才能と
実はアレサフランクリンを、ちゃんと知らなかった。
エンドロールでその歌う姿を初めてその人だと認識した。ソウルミュージックが好きなのにである。
あぁ…この人のことだったんだとビックリして、そんな自分にも驚いた。
地域の多くの人から信頼と尊敬を集める、立派なお父さんが、どことなく支配的で、なんとなく怖かった。
お母さんとピアノを弾きながら話すシーンで、怖がらなくて良いとか、従わなくて良いという台詞を聞き、怖さの正体に気づいた。
なのに、彼女は支配されてしまった。
親しいフリをして近づいてきたクソ男に。
あの妊娠と出産は、暴力と支配だったのに…
今なら周りの対応も違ったのかもしれないが、
当時はカウンセリングなんかも全くなかったのだろう。
傷は、深いところをずっとずっとえぐり続けることとなる。
彼女自身だけでなく、周りの人にも傷を残す。
だからなのか、誰がどう見ても独占欲と見栄と虚勢のペラペラな、セクシーだけが取り柄の男に心身を委ね、何ならキャリアも委ねかける。
中盤のイライラしかしないシーンの数々。
他の男なら殺されてた?は?
殴らない男だってたくさんいるんだよ。
というかほとんどの男は、一生一度も女に手をあげないんだよ。
でもさすがに見切るそのシーン、殴られやしないかとハラハラしていたけれど、ペラペラ男は、その決意に気圧されていた。ザマーミロ。
マーティンが撃たれたというシーン。
始め、全く誰のことが分からなかった。
バーでお父さんが泣いている姿でようやく理解。
時代の波、出来事。
こういう分かりにくさのある作品は好みではない。
しかし、成功した多くのスターの軌跡を見ると、いつも途中からデフォルトのように酒や色や薬に溺れるが、何故なんだろうねぇ。
アレサは酒だった、見るも無惨なステージ。
でも、落ちて落ちて、自己嫌悪の後、自力で立ち上がってからのシーンは力強く、逞しく、素晴らしかった。
エンドロールでのご本人の歌唱シーン、劇中のリスペクトとやThinkと同じか、それ以上に感動した。
なんというパワー。才能。
きっと私は、これから彼女の曲をたくさん聴くだろうな。
ジェニファーハドソンの演技も、最高でした!
本人が全部もっていってしまった。
アメリカ映画の一ジャンルとして確立しているミュージシャンの伝記音楽映画が、音楽には疎いながらも好きで毎回楽しみにしている。
今作は演者も楽曲も良かったが、見ている間少し長く感じた。実話だから仕方がないが、父親や夫から離れたり戻ったりの繰り返しで、すっきりしない。
あまりわくわくしないまま終わったと思っていたら、エンディングのアレサ・フランクリン本人が歌う映像に涙があふれてとまらなかった。
波乱万丈な人生のある年代にスポットを当てた作りだった、後半生もいろいろあったのだろうが、これで良かった。
本人の歌がすべてを語ってくれた。
泣けた
ジェニファーハドソンは大好きで、この役は彼女しか出来ないと思っていたが、それでも最後に本人の歌が出ると、やはりアレサ以上のシンガーはいないなと再認識してしまう。
幼少期から最後までつくづく男運のない人だったな。
圧巻の歌唱力
夏頃にアメイジンググレイスを見た後、ジェニファーハドソンがアレサを演じると聞いて見てきました。
途中からアレサ本人にしか見えないくらいの圧倒的な歌唱力でした。
当時のファッションや、アレサの周囲の人々、文化、時代背景の再現度も高く、最後の教会のシーンは、観客や、教会の雰囲気まで忠実に再現していて、本物の映像かと思うほどでした。
natural womenは個人的に大好きな曲で、ありのままに生きていい、ありのままの自分自身を認めて愛してくれる人と生きていけばいいという歌詞に込められたメッセージにめちゃくちゃ心を打たれました。。。
悩んでいるときにガツンとではないけれど、そっと背中を押してくれる、そのままでいいんだよとパワーをくれる曲たちは、平坦な人生ではなかったアレサの実体験から生まれたものだと改めて感じました。
生涯に渡って歌い続け、悩める人達、困難に立ち向かう人達を導いてくれたアレサにリスペクトを。
そして、ご冥福を祈るばかりです。
帰ったらもう一度アメイジンググレイスを観ます👍
よかった
アレサが出世していく様子の描写にはガンガン上げてほしかったのだけど、割とあっさりしていて、それよりも不遇の時期に重点を置かれて描かれる。最後のゴスペルは圧巻だ。
お父さんや恋人に苦しめられる反面、彼女自身の負の側面もしっかり描かれる。人間、特にスーパースターの人生はままならない。
リーの波乱の半生
神から貰ったgiftを手に歌うことで得られたもの失ったもの、また奪われたもの。その時々の彼女を通して50年代〜70年代のアメリカの側面を描き、ときに感情的に生きる彼女と、その周囲の人々との歩みを彼女の歌声にのせて描いてます。
ただ彼女の年表を辿ってる様で、もう少し平穏に過ごした彼女の日々を折り混ぜて描いて欲しかったと思いました。
あとラストに向けての盛り上がりも。
この映画の話じゃないんだけど。
彼女の半生をこの映画で観た方は映画「アメイジング・グレイス アレサ・フランクリン」を観ると、あの場に立つ彼女の歌声が心に深く沁みるんじゃないかと思います。もし可能な方はこの作品も観て下さい。
ハドソンもうまかったし、すごかったけど、オリジナルはもっとすごい
今はほとんど聞かないけれども、僕が高校生の頃、黒人アーティストの音楽は「ソウル」と呼ばれていた。
「ソウルの女王」、それがアレサ・フランクリンだった。ダイアナ・ロスでもティナ・ターナーでもディオンヌ。ワーウィックでもなく、アレサ・フランクリンこそが「ソウルの女王」だった。
ただ、僕にとってはちょっとオールドファッション的な感じで正直あまり聞いたことがなかった。ジョージ・マイケルとデュエットした人くらいの印象しかない。
その彼女の伝記的な映画。
ドラマはいくつもの山や谷を乗り越え進んでいく。
輝かしい栄光、そして挫折
そこからの回復と再生。
言葉にしてしまうと、そんな簡単な図式になってしまうかもしれないけれど、いやいやいろいろとあった人なんだなあと感じました。
クイーンの「ボヘミアンラプソディー」が「LIVE AID」を物語のクライマックスするならば、アレサのこの物語では1972年のゴスペルアルバム(「Amazing Grace: 至上の愛〜チャーチ・コンサート〜」)の録音としている。アレサは1942年生まれなので、この時まだ30歳。彼女は76歳没なのだから、まだ人生の半分にも至らない。だから、なんというのかクライマックスとしていいのか、エンディングクレジットが流れ始めた時にちょっと唐突な感じはした。
「ボヘミアンラプソディー」の場合、音楽はクイーンオリジナル。役者はいわば口パク。それも大変ではあるとは思うけど、こちら「リスペクト」のジェニファー・ハドソンは自分で歌った。いや〜うまいなあと聞き惚れます。すごいと。
ただし、最後の最後にご本人の映像が流れてきて、いや〜〜圧倒されてしまう。2015年の「ケネディ・センター名誉賞」をキャロル・キングが受賞した時のライブ(途中に感極まっているキャロルが映ります)。アレサ御年73歳。その歌唱の素晴らしいこと。
ハドソンもうまかったし、すごかったけど、オリジナルはもっとすごい。そう思わせてしまう映画でした。
音楽作品として素敵です
前提として、私は主人公のことを全く知らずに見ました。そういう意味で一代記として素直に楽しむことができました。歴史的な背景描写も印象的ですし、音楽の部分はやはり力作だと思います。
ただ、ボヘミアン・ラプソディの二匹目のドジョウ?なのかな?という感じもしないでもなく。そう考えてしまうとちょっと迫力的には落ちてしまうかなぁという印象でした。
神と歌
アレサ・フランクリン
アメリカの“クイーン・オブ・ソウル”
とりわけゴスペル調の強い歌唱を持ち味としており
その圧倒的な歌声でサザン・ソウルの隆盛に寄与
公民権運動をはじめ政治的な活動にも精力的に活動
1987年女性アーティストとして初めて『ロックの殿堂』入り
1999年TIME誌の「20世紀を代表する100人」に選出
という伝説の歌手の自伝映画
感想としては少し前に公開されたジュディ・ガーランド
の映画のようにあまり恵まれなかった男性遍歴から
持ちうる天賦の才能によって打開するも悩み続けた
部分をクローズアップされ見ごたえ十分の
ステージシーンなど飽きさせない内容でした
バプテストの牧師C・L・フランクリンの娘として
生まれ幼いころから人前で人並外れた歌唱力を
発揮していた「リー」は父の教会でゴスペルを
披露していましたが両親は別居しており
リーは母も父と同じくらい愛していましたが
伝道師として「百万ドルの声」の異名を持っていた
父のもとで育てられリーは当時盛んであった
公民権運動にも駆り出され全国を歌いながら
回っていました
そんな中別居した母の急死や歌を利用しようと
しがちな父への反発
そして近所の少年と起こった「あやまち」
によって12歳で未婚の母となった事など
子供のうちから様々な波乱があった事が
赤裸々に綴られていきます
ただそうやってどうしても満たされない部分が
歌手としてデビュー後も残り続けたことで
ヒットが欲しくてどんなジャンルでも歌ったことを
先輩歌手に指摘されたりしましたが
自身の心情を歌い上げる事で徐々にヒットに
つながっていく部分は歌う事での昇華と
うまく繋がっていたと思います
アレサを演じたジェニファー・ハドソンも
非常に良かったです
個人的にアレサ・フランクリンは
「ブルースブラザーズ」で知って大好きに
なりましたが苦労人だったんだなと
改めて知ることが出来ました
アレサ・フランクリンの歌の歴史を知れるがそれ以外に深さはない
個人的にはよく知ってる曲が多いアレサ・フランクリンの半生を描いた作品。どうしても同じく伝説的歌手フレディマーキュリーの半生を描いたボヘミアンラプソディと比較してしまい、結果としては音楽演出でもストーリーでも一歩劣るなという中途半端なものでした。
特にストーリーに関しては、アフリカ系アメリカ人公民権運動の取り扱いと父親と旦那に虐げられる女性の立場という大きな2テーマ両取りを狙ったからなのかどちらも薄い。あくまでアレサ・フランクリンの半生という軸ならもっと晩年までの彼女の凄まじいキャリアを取り上げて欲しかった。そここそが短命で歌手人生を短く閉じたフレディマーキュリーとの最大の違いですし。
そして最後の歌の演出はこの手の作品ならどうしても期待しますが、なんとも微妙。エンドロールは本人の映像も出てきて貴重ですが、ここを楽しむならそれはもう映画ではない。
ボヘミアンラプソディを4点以上とすると、どうしてもこちらは3点佳作。アレサ・フランクリンを扱うならもっと頑張って欲しかったという印象の映画。
アレサ・フランクリンを本作で初めて知る。 アメリカで有名な歌手のよ...
アレサ・フランクリンを本作で初めて知る。
アメリカで有名な歌手のようだ。
だからか、何も知らない私からすると説明不足感は否めない。
主演のジェニファー・ハドソンも優れた歌手のようだ。彼女のことも私は知らないが、アレサ・フランクリンを演じるには絶大な歌唱力が必要だから、演じれる人は数少ない。
コンピュータAIが人の仕事を奪うと言うけれど、音楽に関しては犯されない領域だと確信した。彼女の歌声は感動を与える。コンピュータでいくら模倣しても人は感動しないだろう。
映画はまずアレサの幼い頃から始まる。だいたい30分くらいか。母が亡くなったらしく、家を飛びたしたアレサは家の前の大通りに出るまで3~4秒かかる。アメリカの住宅事情としては平均的なのか、彼女の家が裕福なのか、広い庭が羨ましい。
終始、美声が聴けるかと思っていたけれど、期待していたほどではなかった。
過去の再現なので街の風景や車が古い。力の入れ方が凄いなと感じた。また、モノクロ映像にしたりなど、どうやってるんだろうと思う映像は沢山あった。
アレサを知らない人にとっては、そこまで面白い映画ではないと思うが、アレサを知るきっかけになるので、鑑賞して損ではないと思う。
エンドロールの本物のアレサ映像での歌声は素晴らしかった。オバマ大統領の前で歌っている。かなり高齢になっているようだが、声量は衰えていないようだ。凄い歌手だ!
【アレサ・フランクリンが、若き頃取付かれた”闇”と、徐々に”光”を見出して行く姿を描いた作品。「ドリームガールズ」や「キャッツ」で披露したジェニファー・ハドソンの圧巻の歌声にも脱帽です。】
ー 最近、「アメイジング・グレイス」を鑑賞したばかりであったので、今作もジェニファー・ハドソンが、数々のアレサ・フランクリンの名曲を謳いあげる映画なのかな・・、と映画館に足を運んだら、若きアレサ・フランクリンが取付かれた数々の闇や、心の迷い(映画では“虫”と表現されている・・)を自ら克服する姿を描いた映画であった。ー
◆感想
・幼きアレサ(リーと皆から、呼ばれている)の両親は離婚していて、アレサは大好きな母とではなく、厳格な牧師の父(フォレスト・ウィテカー)の立派な家で姉妹たちと住んでいる。
ー 尊敬する父から言われ、教会で歌うアレサ。彼女が男性の束縛の下、生きていく事を暗示しているシーンでもある。ー
・大好きな母バーバラを突然失うアレサ。
そして、成人したアレサは”自分をコントロールしようとする”父への不満もあったのか、恋人テッド(マーロン・ウェイアンズ)と出奔し、何時の間にやら、子供までいる。
ー この辺りの描き方が、大変粗い・・。もう少し、キチンと描いて欲しかったなあ・・。ー
・父をマネージャーにデビューするものの、ヒットに恵まれないアレサ。
父と対立するテッドをマネージャーにした途端、大ヒットを連発。女王の名を手にするが、結婚したテッドの態度は徐々に父の様に、威圧的になって来る。
ー 悩むアレサは、アルコール依存になり・・。遂には、ステージで泥酔し・・。
どん底に陥ったアレサを救ったのは、亡き母だった。母バーバラが、彼女に歌って聞かせた「アメージング・グレース」のシーンは、良かったなあ・・。ー
・アレサはついにテッドとの離別と自立する事を決意する。
ー ステージ上で、テッドに向けて歌ったとしか思えない、「Think」を、謳いあげるアレサ。その歌声を聞いて、静かに去るテッド。ー
<”私を束縛せずに、自由にして!”
そして、全ての人がお互いの立場を認め、尊敬しあう社会を作るために、歌い続けたアレサ・フランクリン。
若き頃は、公民権運動に協力し、その後も様々な活動を行い、70歳までチケットがソールドアウトになる程の地位を築き上げた、アレサ・フランクリン。
そんな彼女の、若き頃に取付かれた”闇”を、自らの力と姉妹や新しい友人たちと共に、見事に克服して行く姿を描いた作品である。>
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