リスペクトのレビュー・感想・評価
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歌唱シーンはとてもいい
凄い歌唱力と姉妹にコーラスしてもらって曲作りの辺りは感動した。だけどこういう伝記ものって、天才的才能の主人公と周辺にいるクズと協力者、酒や薬による挫折(今回は酒)とそこからの這い上がり…この辺りはどの作品でも共通してるよね。フィクションじゃないから以外性を求めることはできないんだけど、内容は正直微妙でした。
リスペクトさせられるのは嫌だね
ソウルの女王アレサ・フランクリンの半生を演じた伝記ドラマ。
彼女以前のブルースやジャズが好きなこともあるかも知れないが、
映画の後半になるほど、我が儘で、身勝手でリスペクト出来なくなり、
最後は、本人の映像までドキュメンタリーの様に出てきて、出ない声を聞かされた時には、強要させられている感じがした。
製作者がリスペクトし過ぎるとこうなりがちなことの怖さが身に沁みた。
怖えな、ダイナ・ワシントン
コロムビアで泣かず飛ばずだったアレサが、ジェリー・ウェクスラーの勧めでマスルショールズに乗り込み、白人だらけのバンドと一緒に『アイ・ネヴァー・ラヴド・ア・マン』をブラッシュアップしていくシーンが、個人的にはこの映画の白眉だった。アレサの弾くピアノのフレーズを、スプーナー・オールダムがエレピでなぞっていくところなんて、観ててゾクゾクしたし、もっと録音秘話の場面があってもよかったかな。元夫のテッドは結果的にクソ野郎だったけど、アトランティックとわたりをつけた功績だけは評価してやるべきかもね。なぜマスルショールズ・リズムセクションになった途端に彼女の個性が一気に爆発したのか、内面的な理由とともにもう少し掘り下げてほしかった、というのが正直なところです。
ドラマが弱すぎる
2時間半、ただ、ただ、退屈な映画だった😓
ソウルの女王アレサフランクリン。彼女を演じたのは実力派シンガー、ジェニファーハドソンだというのに、この凡庸さはどうしたことか。
盛り上がりもなく、アレサの人生をなぞるだけ。
幼児期の性的虐待や母の死、家庭内暴力。
デビューしても人種差別にさらされ、多くの苦難を乗り越えて、勝ち取った人生であるはずなのに、
この映画では、ただの癇癪持ちのビッチに見える。
ドラマに説得力がないからだ。
テーマ曲である“リスペクト”すら、心に響かなかった。
良かったのは、エンディングのアレサ本人の歌だけ。
ドリームガールズと変わらず魂を込めて演じたジェニファーと、アレサの歌声に敬意を評しての評価。
黒人女性として強く生きた天才の物語
アレサ・フランクリンの曲は知ってて好きなのだが、生まれた家庭環境とか周りの人間関係とかはあまり詳しくない状態で鑑賞。少女時代のシーンで驚いたのが、エラ・フィッツジェラルドやダイナ・ワシントン、キング牧師といった人たちが登場すること。なんてすごい環境!
他にも若くして出産していたことも初めて知った。ソウル歌手がスターダムにのし上がっていくというより、公民権運動が盛んな時代の黒人女性としてどうやって生きてきたかという側面が強い物語だった。その生き様はとても感動的で素晴らしいのだが、物語としてあまり感動的には感じられなかった。
この映画の(個人的に感じた)本当の魅力は有名な代表曲が生まれるエピソードとそのレコーディングシーンだ。あの曲がこんなプロセスで作られていったのかが(フィクションだとしても)面白かった。セッションとして観ていてとても興奮した。
そして、ジェニファー・ハドソンの歌声もこの映画の魅力の1つ。どの曲もキッチリ歌いこなしていて上手いなーと思った。それだけで観る価値はある。
でも、ジェニファー・ハドソンの歌声も壮大な前フリだったのかもしれない。最後にアレサ・フランクリン本人が登場して歌うシーンがある。晩年の映像だし、さすがに歌声も衰えているだろうと思っていた。ところが軽く出すその歌声の高音や伸びがすごい。衰えているはずなのに!この歌声だけで感動してしまった。あー、やっぱりアレサは偉大なシンガーだったんだなと再確認できる映画だ。
ハドソンの歌は普通レベル
ドリームガールズのときもそうだったけれど、ジェニファー・ハドソンの歌に圧倒されたとか、素晴らしいとかの評価をする人には絶賛する前にオリジナルを聞いてみてほしい。私はプロとしては普通だと思う。この映画でなら、最後のエンドロールでアレサ・フランクリン自身が往年と比べると衰えながらも歌うのと比べてほしい。全く上手さが違うのがわかるはず。ドリームガールズなら、ブロードウェイ舞台でエフィーを演じたジェニファーホリデイの歌と比べてほしい。YouTubeのjennifer holliday「and i am telling you(1982)」など。これは上演中のパーフォーマンスではないけど、こんなのを毎回舞台で歌っている。歌声は前撮り・口パクの映画と違って、ブロードウェイのは毎回なま歌。他に、エフィーつながりで二人のジェニファーが共演しているのもアップされているけど。また、女優が歌うレベルとしては上手いというのも違っている。元々、素人発掘タレントコンテスト出身でプロ歌手を目指しての芸能界だもの。繰り返すと、ジェニファー・ハドソンの歌はプロなら普通レベルだわ。
でも歌のみで勝負していた頃に比べると、映画やら舞台で演技経験を色々積んできたせいなのか、むしろハドソンは演技のほうが評価されても良いと思う。顔は違うが、本当にアレサ・フランクリンに見えたよ。こちらはすごいと思う。
映画自体はだいぶはしょってる。ま、2時間に詰め込まなきゃならないので仕方ないけれど。人形を抱いた幼児時代ではなく、実際には12歳の時に最初の子供を産んでいたの、あれでわかったかな。自分でその子供を全く育てていないこと、わかったかな。また、彼女を売り出した夫から物扱いされていたはずのDV表現もぬるいし。ファンとして映画を観られたのは嬉しいが、歌も内容ももうひとつだった。ただ、初期のバックコーラスを自身の姉妹がしていたというのは、この映画で初めて知った。おそらく実話なのだろう、ファンを名乗れないかも。
歌より生い立ちがメインだった。 性暴力やDVが与えるダメージと、そ...
歌より生い立ちがメインだった。
性暴力やDVが与えるダメージと、そこから奮い立ち歌へ向かって行く、予告でも印象的だったThinkを歌うシーンはグッときた。
殴られた事はないけど多少のダメージは経験あるから、男性からの圧力ってホント恐ろしいと、心底震え上がる思いでした。
歌うまい
子供のころから歌うことがすきでどうしても観たい作品でした。ストーリーはなんかごちゃごちゃでしたが、歌う、伝える、表現力とかマネじゃないオリジナル、自己表現、いろいろ見方、聴きかたがあると改めて気づいた。コロナでしばらくカラオケも行けなかったが歌いたいと思った。
アレサ・フランクリン追悼映画
名前は知っていたけどあまり馴染みがなかったアーティストの一人でした。
上映中に流れる曲は聴き慣れた曲ばかり。
あらためて、アレサ・フランクリンがソウルの女王と言われる意味がわかった。
その生涯はまさに山あり谷ありで、必ずしも栄光だけで彩られていない。
しかし、エンドロールで歌う実際の映像にはグッときました。
仕事でも夫婦でも何でも主導権で争うなって事
私が「Think」を初めて聴いたのは
昔ディズニーランドの中の
ハンバーガー屋さんでやってたショーで
デイジーが歌ってて、スゴくノリノリだしドナルドに怒ってるのが面白くて何回も観に行ってました。
で、その後「ブルース・ブラザーズ」の中で。
今回この歌はテッドとの決別の曲になってたけど
色んな意味があるんだろうな、と。
父親との確執、自分の運命(選択)への不憫さ・・・
この時のアレサの感情が
めちゃくちゃ辛くて、苦しくて
歌を聞いていたら何故か号泣してました。
父親と夫が同じ類いのひとで
愛情の裏にある束縛によって苦しめられてしまうアレサ。
母親がなんで男を敵視していたのかが分かりました。
当時は女性が断然弱者で
あんな小さい子供があんな目にあっても
声を上げられない時代。
なんて酷い世の中!!
人種云々もそうだけど、女性蔑視も駄目なんだぞ!!!
自分の事を歌ってくれてるように思います。
と言ったファンの気持ち、めちゃくちゃ分かります。
同じ経験ではなくてもいいんです。
歌い手の熱量がこちらに重なれば
あとは一つ一つの言葉が私のものになる。
歌ってスゴくないですか?
ただ歌うだけで(もちろん聞くだけでも)
自分の楽しい気持ちにも、
悲しい気持ちにも寄り添ってくれる。
それを生み出す才能があって、更に
歌唱力がある人は本当に最強だと思います。
最近観た「ダンサーインザダーク」でも、
内容はキツかったけどBjörkの歌声に号泣。
今回もアレサの気持ちに入り込んでしまって号泣。
なんか歌があると涙腺崩壊が加速する今日この頃;;;;
半分寝ながら書いているので
支離滅裂かと思いますが
この作品の中で色んな時代の
アレサ・フランクリンに会えて良かった。
ジェニファーハドソンが凄く良かった。
を書き留めたく、すみません。
最高の見どころは、様々な場面で歌うアレサ役のジェニファー・ハドソン。
「アメイジング・グレイス アレサ・フランクリン」のライブレコーディングの映画が今年になって公開されたが、そのときアレサ・フランクリンがゴスペルを発表し、最も生涯で売れたレコードとなったとのこと。バプティスト教会での歌唱力が子どもの頃から認められ、厳しい父のもと育てられ、メジャーデビューしてからの半生を描いている。
教会、自宅でのパーティ、ライブハウス、海外ツアーライブ、レコーディングスタジオなど様々な場面で歌い、メンバー間やレコード会社でぶつかり合うシーンがあるが、臨場感ある状況を再現し、その中で歌うアレサ・フランクリン役のジェニファー・ハドソンの歌がしびれるほど素晴らしい。子役の女の子歌もとても素晴らしい。
この映画の最高の見どころは、この様々な場面で歌うシーンに尽きる。
その半生は、教会とともに歌い生き、そしてマーティン・ルーサーキングをはじめ黒人たちの公民権運動に関わり行動した深いルーツがある。母との別れ、父や恋人との葛藤、女性としてまた黒人と生きる苦悩、酒に溺れ、癇癪を起す。そういう経験を経て、「神」を信じ、人々に生きる力を与える魂を揺さぶる歌い手として第一級の名前を刻む歴史的な歌手となった。
私がよく聞いていたのはアレサが30歳頃だったと思うが、明るいダンサンブルな曲ばかり聞いていた。しかし、この映画でもっと若いころからの彼女の生きざまを改めて知り、感動した。
心の叫び、黒人たちの誇り。現在の日本の音楽業界とは社会情勢も違うが、音楽をやっている人たちには、是非見てもらいたい映画である。
牧師さんがワルサーPPKを持たなくてはならない社会
オラオラ、ゴリゴリの歌唱続きです。でも、これ、マジでジェニファー・ハドソンが歌ってるんですか?それってすご過ぎひん?
もう、そこにビックリです。吹き替え歌手を調べても調べても、出て来ないw
純粋に伝記映画。ジャズや所謂ブラ・コンが大好きなんですが、アレサ・フランクリンは微妙にジャンルがずれているのか、ほとんど聞いた事が無い。と言うか、盤も多分持ってない。
父親がパブティスト・チャーチの牧師さん。教会で歌っていたことや、多くの活動家に子供の頃から可愛がられていたこと。などなどは初めて知りました。お父ちゃんが、さっと出したワルサーPPK。自衛のためにハンドガンを持たなくてはならない時代背景に思いをはせつつ。アメリカ近代史を生きた歌手、と言うか黒人女性だったんですね。
歌の声量に圧倒されましたが、そもそもアレサ・フランクリンのファンって言う訳でもないせいか、心打たれる、ってほどでもなく、結構普通に観終わってしまいましたが。
オバマ大統領就任式の、アレサ・フランクリン本人のパフォーマンスには、ハートをもって行かれました。全盛期のステージを見たかった。ジェニファー・ハドソンも凄いと思うけど、これは、誰が演じて、誰が歌おうとも、役不足ですわ。
本人、すご過ぎです。
題名のリスペクトの本当の意味
何度も泣きました、泣きはらしました
最高の映画です
星100個つけたいくらいです
ソウルミュージック好きだからだけではありません
映画としても感動しました
日本では彼女の事を昔からアレサ・フランクリンと表記しています
だから字幕もアレサとなっています
でも実際の発音は劇中のとおりアリーサです
少女時代に彼女がリーと呼ばれているのはそこから来ています
彼女が10歳の1952年から始まり、30歳1972年のあのアメージング・グレイスの教会での録音までの20年間の物語です
あの有名なマッスル・ショールズのフェイム・スタジオのシーンは、ソウルファンなら正に神話の世界、創世記みたいなもの
フェイムスタジオは聖地そのものです
リック・ホールやそのスタジオミュージシャン達は神々なのです
あの曲がこの様に出来ていったのかと感動、感涙するものです
単に知識として知っていたことだったものが、まさに自分がその歴史的瞬間に立ち会い目撃していたかのように感じられるのです
クライマックスは、あのロスの教会でのアメイジング・グレイスの録音シーンです
エンドロールは73歳のアレサ本人の歌唱シーンです
2015年のキャロル・キングの「ケネディ・センター名誉賞」授賞式での実際の映像です
アレサの登場で飛び上がって感激するキャロル・キング本人、臨席されたオバマ大統領夫妻も写っています
オバマ大統領は涙を拭っています
この映像素材はソウルファンなら既に何度も観たものでしょう
しかし、本作を締めくくるに最も相応しいと誰もが認めるものだと思います
本作のジェニファー・ハドソンが、どれだけ本人に似ているか良くわかると思います
それ以外の登場人物も誰も彼もみんな本人にそっくりです
ジェニファー・ハドソンの歌唱も、アレサ本人にも匹敵する程の見事なものでした
白黒のテレビカメラの向こうで取材を受けるアレサやテッドの姿は、当時のニュース映像とシームレスに繋げられており、全く違和感がないのです
私達観客は本作の中でアレサの時代をともに体験している感覚を得られるのです
音響も素晴らしく、当時のアナログ的な温かい音でバイナルレコード的な音場表現でステージが再現されています
ソウルファンなら、本作のエピソードはあらかたご存知のことばかりだと思います
彼女の伝記本を読まれた方も多いと思います
歌詞の内容も、本作で取り上げられたような有名曲ならどの曲も把握されているとおもいます
自分もそう生意気にも自負していました
しかし、こうして映画として構成された本作を観たたとき、それは単なる知識として知っていたことに過ぎないと思い知らされました
歌詞の意味だって、生半可にしか分かっていなかったのです
歌われている本当の意味を、頭でしかわかってなかったのです
上っ面だけの理解だったのです
魂で分かっていなかったのです
彼女は、実際に生きて、肉体をもって、心を持ち、この世界に確かに存在していたのです
彼女の人間らしい苦悩を感じることができました
彼女は女であり、肉欲もあり、成功欲もある普通の女性だったのです
その普通の女性の苦悩がなぜ万人の魂を震わせるのか?
それは万人が同様に感じている苦悩を、神が彼女に与えたもうた類い希な喉の力で、彼女の苦悩を万人に伝え共感させることができるからです
ソウルミュージックがなぜソウルと呼ばれるのか?
それは本作を観たならば、本当に心から納得も得心もできると思います
誰もが持つ苦悩
それはなぜ自分がこんな不幸な目にあわなければならないのかです
題名のリスペクトとは何でしょう?
彼女の大ヒットの曲名?
ソウルの女王アレサへのこと?
神や信仰へのこと?
もちろんそれもあるでしょう
しかし本当の意味は別だと思います
抑圧されてきた彼女
黒人であること
女性であること
子供であること
三重にも抑圧され逃げ道はない
母が離婚して別居しているその理由を彼女は自ら記憶を消してしまっていました
そうしなければ彼女は耐えられなかったのです
10歳の時に受けたレイプも彼女の心の奥底に無理矢理に隠していました
望まない妊娠と出産、それも何度も
父親がそれを見て見ぬふりをしていたのです
教会の隆盛の為に彼女の性を利用したのです
子供の無知、弱い立場を利用したのです
なのに、彼女はそれは自分の中にある「悪い虫」のせいであると思い込まされていたのです
白人からの抑圧
父からの抑圧
夫からの抑圧
レコード会社からの抑圧
それもこれも全部自分に悪い虫がいるからだ
そのように思い込んでいる、いやそう思わせるように抑圧されてきた女性だったのです
そうじゃない!
悪い虫なんて在りはしない
抑圧されてきた人間の魂の悲鳴なのです
人間は他者から抑圧されてはならない
誰からも自由であること
それはこの自分をただ尊重してくれと言ってだけではないのです
女性を尊重して欲しいということだけではないのです
人間を尊重して欲しいということです
それは
他の人間を尊重する
他の性を尊重する
他の人種や違う肌の色を尊重する
子供や弱い立場の人を尊重する
なにより自分が自分自身を尊重する
自分にプライドを持ち、正しいことをなすこと
正しいと思える道を独りでも進んでいける心の強さを持つこと
それがリスペクトの意味なのです
リスペクトの歌詞の本当の意味がタイトルだったのです
本作が今年公開された理由
それはもちろん、アレサが2018年に亡くなったからです
それがきっかけです
しかし、昨今のBLM 運動の高まりこそが本作を作らしめたのだと思います
それが本当の理由だと思うのです
つまり本作は確かにアレサの伝記映画ですが、それだけにとどまらず、21世紀に必要とされていること、アレサの世代その前の世代の人々が勝ち取ったことの精神を再確認する為の映画なのです
私達の世代がそれを台無しにしてはならないのです
リスペクト
他の人種や違う肌の色を尊重する
それは白人が黒人を尊重だけでなく
黒人が白人を尊重する事でもあります
そうすることが、黒人自身が自らを尊重する事でもあるのです
私達日本人も同じです
米国の話、黒人の話、ではないのです
私達人間全てのことなのです
世界中の人間全てのことなのです
リスペクト
憎しみをぶつけあうことなく、互いを人間として尊重しよう
それが本作のテーマなのです
21世紀にも通じる、全人類への永遠のメッセージです
むしろ21世紀にこそ必要なメッセージなのです
蛇足
アメイジング・グレイスを合わせてご覧下さい
本作のクライマックスの実際の映像です
日本版のDVDがちょうど発売されました
やはり本作を観たなら、歌詞の和訳の字幕が欲しくなります
米国版をもっていますが、やっぱり日本版が欲しくなりました
あのチャーチコンサートでの彼女の異様な雰囲気
それは自分を利用しつくし、さらに利用ようと今また自分の前に現れた抑圧者に憎しみをぶつけるのでなく、彼も弱い人間だったのだと尊重して、過去の全ての憎しみを止揚しようと苦しみもがいていた、正にその現場だったからなのでした
これこそ彼女の半生のクライマックス、それまでの半生への句読点であったのです
本作のクライマックスに相応しいものです
本作に感銘を受けたひとは本作の続きとして是非ご覧下さい
この映像がある理由でお蔵入りになっていたのは、実は彼女が現場を撮影していた監督に頼んで封印してもらったのではないのか?
監督につまらない言い訳の嘘をついてもらって
そのように思われてなりません
プロの監督や撮影スタッフがカンチコを忘れるようなイロハのイを忘れる訳がありません
関係者はみんなそのことを分かってそういうことにしているのではないでしょうか?
自分にはそう思えるのです
それは彼女にとっては録音は許容できても映像までは受け入れることは、とても苦しい辛いことだったのだと思うのです
そのような気がしました
戦い続けたアレサと演じきったジェニファー!大大大リスペクト!!
ああ、良かった!!ほんと良かった!!
今年度ここまででナンバーワンです!!
アレサ・フランクリンの名前は聞いたことある
と、言う程度の人も多いと思うますが
アメリカの「リズム&ブルース」を
「ソウル」に進化させただけでなく
あのキング牧師と共に黒人の地位向上のために、
戦い続けた超パワフルシンガーです。
子供の頃から歌の才能に恵まれていたアレサ、
教会の牧師であった厳格な父に言われるがままに
信者を集めるため、教会やパーティーで歌ってきた。
でもそれなりの大人になっても父の束縛は厳しく
思ったように音楽活動が出来ない。
やがて知り合った音楽プロデューサーと結婚し
父の呪縛からは逃れますが、今度はその夫が
アレサを縛り始める。
アレサが妹たちと作った曲も、いかにも自分の手柄で
作られた様に露骨に演出する始末。
アレサ、子供時代はリーと呼ばれていた少女には
「黒人」「女性」「性的虐待」「毒親」「DV夫」と
更には「成功ゆえの苦悩」等、何重もの鎖に縛られ、
その状態から戦い続けて、自らの力で
「フリーダム」を勝ち取ってゆく。
もう胸が熱くなりました。!!
今観るべき映画です!!
で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては
アレサ・フランクリンを演じた
ジェニファー・ハドソンの唄が凄い!!
パワフルで情感豊かでいかにもアレサそのもの!
聞いた話ではアレサ・フランクリン自身が生前に
「もしも自分の伝記映画を作る事があったら
ジェニファー・ハドソンで!」とご指名があったとか。
さもありなん!!
私は「ドリーム・ガール」も配信ですが観ていて
若いころのジェニファー・ハドソンの実力もよく知ってて
そりゃ、そうでしょう!!と言う感じですね。
それと忘れちゃいけない少女時代を演じた
スカイ・ダコタ・ターナーちゃん!!
いや~~この子も凄いです。
10歳のアレサがパーティーに呼ばれて歌い始めるときに
周りの大人が言うんです。
「10歳だけどその唄は30歳」
と言うセリフを納得させるだけの圧倒的な歌唱力!!
お父さんと離婚して離れて住むお母さんの家で
お母さんに唄って唄ってと何度もせがむアレサに
自分が唄うより娘の近況を訊きたいお母さんは
「じゃあ唄いながら話しましょう」と
ピアノを弾きながら「いつもはどんな風に唄ってるの~♪」
と、唄う様に訊くお母さん。
「教会やパーティーで~~♪」
と唄で答える少女時代のリー(アレサ)
何とカッコ良い!そしてなんと素敵なシーン!!
後にアレサの人生を救うとても大事なシーン。
素晴らしい!!
音楽映画としても最高ですが
一人の女性の生き様として心に沁みます。
最近ミュージシャンや芸術家が
才能がある故に不幸になってしまう話が多いけど
アレサ・フランクリンはちゃんと人生を全うして
生きてるうちにきちんと評価されたシンガーです。
そこが観ていてホッとします。
意図的に語られない辛い出来事
幼い頃から歌が上手く、父親の教会での演説に同行し歌を歌い、さらにデビューを果たし成功を収めたアレサ・フランクリンの、その裏にある苦悩を描いた話。
彼女の人生を描く中で重大な出来事が飛ばされていて、後からサラッとその事実が明かされることがいくつかある。それはまだ幼い少女が性的虐待を受け、若くして妊娠出産したことや、旦那の直らなかったDVについて。
娘が酷い目にあったのに父親のあの態度まじでホラーだと思ったし、父親と旦那の印象が良い人悪い人コロコロ変わっていくのも本当に怖い。なぜこっちは男性の顔色を伺いながら生きなければいけない。1人目の旦那と離婚するまでの話がとにかく窮屈に感じるのは、言葉で強くは主張しないものの女性の叫びを代弁してるからなのかなって感じた。
そもそもこの記憶が途中飛んでいる状態って、性的被害や暴力を受けたことがある人の記憶って実際こうなのかなと思った。自分に都合の悪いことって意図的に自分の中で消すけどひょんな事で思い出されたりするもんね。
あとは、最近個人的に「ハンドメイズテイル」を見ていてキリスト教原理主義者のせいで、宗教に違和感しか無かった(日本人ってオウムがあったから基本的に宗教への不信感は強いと思っている)。
でも最終的に、「ここは教会だから守られてるよ」と牧師がアレサに言うように、宗教・教会の役割って本来はこういうことだよなと思わせてくれて良かった。神なんて信じてるからこんな過激派が生まれるんだって思ってたけど、本来はこうやって救われる人がいるためのキリスト教なのにな。
心が震える歌
非常に秀逸
アレサ・フランクリンを身近に知らなくても、
彼女の歌を通して、
アフリカ系アメリカ人の魂の震えを感じる事が出来ると思います。
多くの人にとって興味が無いのか、公開直後から
シネコンの上映数が減って、とても残念。
アレサへのリスペクトで上映後、拍手をしたら
隣の席で終始、涙を流して鑑賞していた女性に、本当に良かったですね、と声を掛けられて、嬉しい気持ちになりました。
天性の才能
子供の頃からあれ程の歌唱力を持ち、そのまま成長したが、初めはヒット曲に恵まれなかったが、ある人達との出会いによりヒット曲が生まれ、スターになる。ご多聞に漏れず、売れると酒に溺れて、人が離れていくが、原点のゴスペルに戻る事により再生する。ヒット曲を生む時のセッションのシーンは感動的でした。
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