「捨て石は戦いに勝ってこそ英雄と呼ばれる」1941 モスクワ攻防戦80年目の真実 お抹茶さんの映画レビュー(感想・評価)
捨て石は戦いに勝ってこそ英雄と呼ばれる
電撃的に旧ソ連に侵攻するドイツ軍から首都モスクワを防衛するため、時間稼ぎとして最前線に投入された士官学校の学生たちの悲しい物語です。
士気は高いが装備は乏しい士官候補生たちがどのような状況に陥るか分かったうえで、軍上層部は彼らを最前線に投入します。
結果として彼らは甚大な被害を被りますが、旧ソ連は時間を稼ぐことができ、反撃に成功しました。
囲碁に捨て石という言葉があり、意味は自分の石を捨てることによって、それ以上の効果を得ようとするものです。
文字通り、彼らは捨て石の役目を果たし、のちに英雄と呼ばれたそうです。
死んで英雄と呼ばれるより卑怯者と呼ばれても生き残ってほしい、という他の映画作品もありますがこの作品は史実に基づいているので死んで英雄と呼ばれる方です。
でもやっぱり自分は死んで英雄と呼ばれるより、生き残る方がいいなあ。
映画終了後思ったのは、旧日本軍の戦艦大和のこと。成功の見込みが全くないまま沖縄近海に突撃して予想どおりのなんの成果もなく撃沈され数千人が無駄に死んでしまいました。
捨て石の役目を果たせなかった彼らは残念ながら英雄と呼ばれない。
(貶すつもりはないです)
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