「戦国暴走老人日記」信虎 シネマディクトさんの映画レビュー(感想・評価)
戦国暴走老人日記
金子修介監督にしては、なんだかピンとこない作品ですが、むしろ脚本の出来が悪過ぎます。信虎が息子信玄の危篤を知って武田家に呼ばれもしないのに帰還するのは、まさに暴走老人のはた迷惑な勘違いで、感情移入しにくいです。想いとは裏腹に武田家の塩対応は無理からぬ事ですが、そもそも信虎追放のきっかけになった信玄との確執が描かれていないのでドラマの厚みがなく、回想シーンや大したことのない細かいエピソードがブツ切りに盛り込んでいるだけで、全体的に散漫で盛り上がりにも欠けます。主演の寺田農は、脇役が多い役者さんらしくクセのある演技がいい感じです。
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