「彼が笑っている」信虎 ソルダムさんの映画レビュー(感想・評価)
彼が笑っている
甲府駅北口に像がある武田信虎公。
南口にいる信玄公と比べると知らないことだらけだったので、映画での人物像に興味がありました。
戦国時代に疎い私にも見やすい作品でした。
パンフレットの寺田さんのインタビューでは「わかりやすくなり過ぎてしまった」との言葉がありましたが、これはむしろ助かりました。
歴史物であることに加えて、ほぼ想像に任せるとか、解説が最小限とかだったりしたら、映画慣れしていない私は最後までついていけなかっただろうと思います。「字幕」もとっても助かりました。用語を知らないとセリフも聞き取れなくなりますから、初心者が躓く要素を減らしてくれた字幕には感謝です。
四季が現れた景色が素敵です。妙覚寺というお寺はとてもきれいな所ですね。
全体的にリアルにこだわった印象があり、流血シーンはそれなりに怖かったですが、所々に笑える所や驚くような要素が入っていて楽しい映画でもありました。
岡島百貨店で見た黒いポスター、どうして北斗七星が描いてあるんだろうと気になっていました。ただのデザインにしては・・・妙な感じでしたから・・・。
おサルの「勿来(なこそ)」ちゃんは期待通りとっても可愛かったです(クリアファイルになっていたのも嬉しいです)。この子が動くたびに他のお客さん達も楽しそうに笑うのが聞こえてきました。でもおサルさん以上にざわついたのは、お菓子が出てきたシーンです。一番ザワッとしたのでびっくりしました。
周りのお客さん達の年齢層が比較的高めだったので、私が「あれっ」と思ったような小ネタには反応が鈍かったです。それもちょっと面白かったです。
それから、観る前は全く予想していなかった「倒せないラスボス感」というものを味わいました。
ラスボスと言うとまるで悪い人みたいですが、見た瞬間に浮かんだ表現がそれです。