劇場公開日 2022年1月14日

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スティルウォーターのレビュー・感想・評価

全137件中、101~120件目を表示

4.0アメリカ肉体労働者階級の父親が娘の救出に挑む!!

2022年1月20日
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鑑賞方法:試写会

アメリカの田舎、オクラホマ州スティルウォーターに住む、日中は肉体労働で汗をんがし、夜は家やバーで酒を飲みながらスポーツ観戦をするような典型的な労働階級の父親ビルが、単身で言葉の通じないフランスに無実で投獄されている娘を助けるために向かうところから物語は展開される。

娘のアリソンとは関係が決して良いものとはいえないが、母親はすでに亡くなっている。祖母も高齢ということもあり、頼れる人物が他にいないことから、ビルが行くことになったという状況である。

アリソンから手渡された手紙を弁護士に渡すが、返事は絶望的。しかし、アリソンに正直に言えないビルは上手くいった嘘をついて、独自で解決法を探っていくのだが、労働者階級で学のないビルにとって、言葉も通じない異国の地で、さらに法律も関わることもあり、協力者も現れるが、釈放にはほど遠い。

希望がないという事実を知り、アリソンは激怒し、絶望する。

不器用ながら、がんばっている父親に対して酷いようにも感じられるし、ビルの心境も考えると複雑でもあるが、この2人の関係は母の死によって大きくこじれた状態が続いているのだ。

信頼関係が欠如している父と娘の距離感をどう詰めていくのかも、今作の見所のひとつといえるだろう。

また舞台となるマルセイユは、『海辺の家族たち』でも描かれていたように、観光地として知られる一方で、移民や貧困層の多い場所でもあり、かなり治安が悪く危険も伴う。

たまたま出会った英語がわかる役者のヴァルジニーのサポートもあり、事件に関わりがありそうな人物を特定していく過程で、ビルはヴァルジニーと、その娘のマヤの間で奇妙ではあるものの「疑似家族」のような関係性が構築されていく。

そのことによって、アリソンのために捜索を続けるたい思いとは別にヴァルジニーたちの危険に繋がる可能性や、ビル自身もその疑似家族の中にある安心感を壊したくないと考えるようになっていくことで、自分の娘と新たにできた家族を天秤にかけなくてはならなくなってしまうのだ。

アリソンは投獄されて数年が経ち、模範囚でいれば、あと数年で出られるかもしれない。無難にそれを待ち擬似家族との生活をおくることが正しいことなのか、危険を冒して、擬似家族を崩壊に導くとしてもアリソンのために行動することが唯一の父親としては正しいことなのか……。

そしてビルの決断は正しかったのか、それとも間違いだったのか、娘を助けるためなら許されるのか。大切な人の人生を左右する決断を前にした時の人間として、親としてのモラルが試される作品といえるだろう!!

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バフィー吉川(Buffys Movie)

4.5やるせない日々を生きていく我々

2022年1月20日
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鑑賞方法:映画館

本作のような映画を観ると、アメリカ映画の底力というか、深さというか広さというか、、、感じちゃいます。すげーな。

あーあ、やるせない。人間って、社会って、なぜこんななんだ?やるせないオンパレードで辛くなります。人生はままならないし、うまくいくことなんてそうそうない。真面目に、正しいと思ったことをやり続けてるだけなのに。間違ったと思ったら都度改善に努めてるのに。

歯車が微妙にズレる。ズレながら生きている。ズレの集合が社会なら、社会は常に変わっていくのだろう。変わっていく社会にどれだけ人間はあわせていけるのだろ?
爪弾きされた人がいるから、いや、爪弾きすることを是とするから分断が生まれてしまうのか?
分かり合えたはずなのに別れが来る。
受け入れてもらったはずなのに区別される。
保守の名の下に押し付けられる。
変わらず存在するよそ者扱い、差別。

しかし、それらの発生は結局は自らを変えきれなかったが故の結果なのかな?、、、。

そして、本質を根っこを変えられなかった自分を悔いていく繰り返しなのかもしれない、人生は。ラストのビルのセリフが心に染み入る。きっとこの作品は全ての人に当てはまる物語。

マット・デイモン健在。
真面目で不器用な父を好演してます。その他の俳優陣しかり。漂いながらも重厚に今を映し出す良作だと思います。

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バリカタ

4.0どの言葉を信じるか?

2022年1月20日
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笑える

怖い

難しい

留学先のマルセイユにて、殺人の冤罪で投獄されている娘を助け出そうと、言葉の通じない国で奔走する父親の苦悩と闘いを描いた作品。

謳い文句通り、自らの正義に問いかけてくる作品。

住人は皆排他的で、そもそも言葉が通じない地で、どうにか娘を助けようと駆け回るビルの姿は哀しくも力強い。そんな中、わずかでも助けてくれる人がいるのは救い。英語を思い出したのよ、には笑っちゃった(笑)そして、マルセイユには個人情報保護の考えはないのかしら?

とにかく、娘の無罪を信じるビルは、あらゆる手を使い真犯人を探していく。少し前進したかと思えば、また高すぎる壁にぶち当たり、その繰り返しの中、さぁビル次はどうするの!?…といった感じで終始のめり込める作りはグッド。

ちょっとした偶然から出逢った親子との交流は心が安らぐ。マヤは本当に癒し。いつしかビルとは本物の親子のように…。

物語が動き出すにつれ、真犯人を探すビルの行動も段々と過激に…。
確かに、本当に娘が冤罪ならば、手段なんて選んでられないのかな…。

そんな所もあってか、これまでもアリソンと必ずしもうまくやってきたとは言えないビル。希望を持たせたいが故に口走る嘘…そしてそれが生む軋轢。後半は切なかったな。もうこれ以上娘と離れたくないと思うハズのビルは、どんな気持ちでマヤを抱きしめていただろうか。

さらにさらにこの展開は!?

本当に、果たしてどの言葉を信じれば良いのか、観ているこちら側も考えさせられる。スティルウォーター…その真相を確認するのは、勇気が要っただろうな。

220分の上映時間は流石に長く感じたけれど、とにかく次の展開が気になって仕方ない流れは見応えがあったし、それでいてちょくちょく笑いも散りばめているし、勿論しっかりとゾクゾクもさせてくれる、とても深い作品だった。

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MAR

3.5マットデイモン

2022年1月19日
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鑑賞方法:映画館
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ごっとん

3.5ポンコツだけどイイお父さん

2022年1月19日
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驚きのどんでん返しって訳ではなく、想定範囲でした。
が、彼女のそんなつもりじゃなかったのが、こんな悲劇になるとは…辛い。

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Oyster Boy

3.5実践仏語講座

2022年1月19日
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何をするにも言葉の壁が立ちはだかる ホテルで出会った親子が後々あんな風に絡んでくるとは思わず マヤちゃん可愛い 事件の真相を明らかにするお話ではなく、父娘の物語 中盤はダレダレでサッカーの試合観戦からやっと動きだします(またマヤちゃんのおかげです) ネックレス出てきた辺りから、父の表情が複雑に…あれは娘さんある意味やっぱりクロなのでは?
"I don't speak English"と返してるところや"Life is brutal"って言ってるのが印象的でした

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ゆう

3.5マルセイユに帰ってきたマット・デイモン

2022年1月18日
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約20年前にマルセイユ沖で瀕死の状態だったジェイソン・ボーン=マット・デイモン。あの時の完全無欠エージェント役から20年経ち、「凪待ち」の香取慎吾みたいな落ちぶれた役柄に歳月を感じた。

途中、ヴェロドロームスタジアムのシーンで酒井宏樹がちらっと映ってたような気がして、サッカー好きとしては熱かった👍

人種問題やジェンダーなど色んな社会問題も盛り込まれ、マット・デイモンの弱さが滲みでてる演技、娘さん2人とも良い演技で、全体的に良かったです👍

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トニー

4.0もはや、批評は意味を持たない。

2022年1月18日
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冒頭から続く緊張感は、席を立つまでゆるむことはない。
観るものは、時間を忘れ、徐々に、徐々に、ストーリーの中に引き込まれていく。
演技がどう、脚本がどう、絵の撮り方がどうという、通常なされる批評は意味を持たない。
ただ、目の前に映画がある。そして、観ている。
私達が観ているのは映画だ。それ以上でも、それ以下でもない。
物語は幸せなものではないかもしれない。父と娘の間に何か、心が通じ合うものがあっただろうか。
「無実」という真実は、ゴールドのネックレスとともに、永遠に取り戻すことができないものとなり、虚構の中に消え去ってしまった。

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caduceus

4.5派手さはないけれど、じっくり丁寧に描かれた秀作。 こういう映画をも...

2022年1月18日
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派手さはないけれど、じっくり丁寧に描かれた秀作。
こういう映画をもっと観たい。

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maco

4.5なぜか地名が題名の映画にハズレなし

2022年1月18日
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悲しい

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カールⅢ世

3.5#04 ミネラルウォーターのことではない

2022年1月18日
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chicarica

4.0パリではなく「マルセイユのアメリカ人」という仕掛け

2022年1月16日
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Kumiko21

2.5うーん、、、

2022年1月16日
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なんか、モヤモヤ感半端なく終わりました(T . T)
マット・デイモン好きですが、、好きな俳優だからと言って、面白いとは限られないんだなと。。

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41 conoki

4.5マルセイユとオクラホマ

2022年1月16日
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鑑賞方法:映画館

マット・デイモンだから観た映画。
父と娘のやりきれない関係。
この父親の中に凍りついたように居座る、自分を閉じ込める何かは、何なんだろう? 彼は、自分の言いたいことだけ伝える、相手と向き合わない、人に頼ったり相談することは難しい。
けれど言葉の通じない国では、助けが必要。
助けを求めることは、彼の何かを変えていくきっかけになったのか?

彼は何をしたいのかな?
どう生きたい? どうありたい?
スティルウォーターはその後の彼にとって、どんな所になるのだろう?

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Momoko

4.0とても良い映画

2022年1月16日
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最後までなかなか見応えのあるスリラー作品でした。

この作品は、単純にサスペンス・ドラマとしても楽しめますが、フランスの南部に位置する、地中海に面したマルセイユという多民族都市を舞台に、多民族共生から起こる価値観の違い、文化の衝突、貧困などについて問題提起しています。とりわけ、マット・デイモン演じる主役ビルは、異文化と衝突する"アメリカ"という国を擬人化させているキャラクターだと思いました。異国においても自分を正義と信じて疑わない彼の行動は、当然受け入れられず、数々の衝突を生みます。

この作品は、異文化における"外国流(ここではアメリカ流)"が通用しない事の教訓を教えてくれます。

*主人公ビルは、"居心地の悪い"外国においても自分の流儀をあくまでも通して行きますが、そんな中で、マヤという少女との交流は唯一心通わせることが出来る経験でした。マヤにとって、最後あの様な別れ方になってしまったのは、あまりにも理不尽なのですが、ビル(=アメリカ)は"同じ過ち"をまた繰り返してしまったようです…笑

*ちなみに、スティルウォーターというアメリカの都市は、人口の8割が白人だそうです。

*予告編ではただのサスペンス映画の宣伝なんですが、深いテーマの作品でした。

オススメ!笑

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stoneage

3.5ヒゲ面に覆われたマット・デイモンの不器用な仏頂面

2022年1月16日
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jollyjoker

4.0アメリカ人の地元愛・親子愛は世界基準?

2022年1月16日
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悲しい

知的

難しい

ストーリー展開の中でいくつか?マークが頭をよぎる場面もあるが、そこは流石のマット・デイモン!緊張感がラストまで続き見応えあり。
出身であるスティルウォーターがキモになるのですが、地元、親子の絆が最優先の親子、方や移民も多く家族のあり方も多様なフランス。
「アメリカ人だから?」と言う問いかけが印象的でした。
娘役がリトルサンシャインの子だとは・・・
立派な大人の役者さんになってました!

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ニコラス

4.5【縛り付けるもの】

2022年1月16日
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言い方は悪いが、この手のアメリカ作品は、アメリカ社会を理解しないとなかなか面白いと感じられないものが結構あったりする。

スティルウォーターのあるオクラホマ州は、中西部にあって、近年、全米50州の中でも安定的に高い経済成長を達成している地域だ。

映画をご覧になった人は、あれっ?と思うかもしれない。

ビルは原油の掘削に携わっていて、油井の停止でレイオフされ、なかなか安定した職を見つけられなかったからだ。

また、新興国の経済発展に伴う原油高から考えても、原油需要は増加傾向で、レイオフに違和感は残るだろう。

オクラホマ州は、もともと産油量の多い地域で、農業とともに産業基盤となっていたが、かなり昔の原油価格の低迷を機に、長い時間をかけて、産業構造の転換を図り、原油の代わりに天然ガスに重きを置いたり、様々な製造業の誘致に努め、安定した経済成長を達成していたのだ。

こうした経済的変化のなかで、取り残され、変化に適応できない人物のメタファーとなったのが、ビルとその娘のアリソンなのだ。

(以下ネタバレ)

アリソンは、そんなビルを嫌い、州立大学からマルセイユの大学に移ってしまう。

その中で起きた事件。
有罪判決。

レイオフされ、マルセイユに長期滞在し、アリソンの無実を立証しようとするビル。

なす術ががなく、孤立していたが、ヴィルジニーやマヤとの出会いで、次第にビルは変わっていく。
しかし、事件の核心に近づくにつれ、独善や見境の無さがあたまをもたげる。

マルセイユでフランス人にアメリカ的だと言われるが、ヨーロッパ人は概ね、アメリカに対してこうした感情を抱いているように思う。

アリソンが解放されたところから考えると、アリソンの終盤の言葉が事実として認められたことなのだとは思う。

しかし、短絡的にアメリカを離れ、短絡的な依頼をし、自分ではなす術もないアリソンも、ビルと同じで変われなかった人物なのだ。

縛り付けるもの。

この作品は、事件そのものよりも、社会の変化に付いていけず、取り残されたアメリカの人々の悲哀を示唆的に描こうとしたのだと思う。

そして、よく考えると、こうした人は、アメリカ社会にだけではなく、日本にも多くいるのではないのか。

最後、ビルが、2度と会えないとしながらも、ヴィルジニーやマヤに想いを馳せる場面は、ある意味、社会変化の犠牲者のような人々にも、自ら変化を求めても良いのではないかと促しているようにも感じられて、やっぱり、示唆に富んだ作品だと思った。

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ワンコ

3.0「96時間」みたいな映画を期待してたが違った

2022年1月16日
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リーアム・ニーソン主演のアクション映画「96時間」みたいな作品を期待して見に行った。
でも、アクションは無し。
「犯人探し」的なサスペンスもなし。
むしろ、「親子愛」「親子の再生」が主題だと思う。
予告編もそういう作りにして欲しかった。

あと、フランスの人種差別(移民差別)を通して、米国の同問題にも触れるが、その視点はオマケ的で、深く掘り下げる感はない。

マット・デイモンの演技は良かった。
以前の「良い人」イメージを覆す役柄を選んでるのかな?
「最後の決闘裁判」とか本作とか。

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みっく

3.5理解しようとするお話

2022年1月16日
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悲しい

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