Pure Japaneseのレビュー・感想・評価
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意外に面白い
ディーンフジオカが自分のやりたい事言いたい事詰め込んだら、こんなんなった!って感じなのか。ちょこちょこツッコミたくなる所はまあ大目に見てコレ予想以上に面白かった。
主人公のかなりのイカれ具合がいい。
アクションがいい!坂口さんはもちろんだけど、ディーンも良かった。時間はコンパクトにまとまってるが、なんならあと30分くらいアクションシーンがあってもよかった(笑)
ディーンはこんなにアクションが出来るなら、そりゃあアクション映画を作りたくもなるだろうな。五代様は退屈かもね。
あと、ラストのラストでディーンのつぶやきがいきなり英語なんだけど!タイトルに反してこういうオチなん⁉︎ ちょっとわかりにくいかもね。
企画、視点が面白い
今の大衆向けや映画賞狙いの作品と違って、客に考える余白を残している作品。
オリンピックで日本語も危ういのに日本代表として活躍した数々の選手。
それを日本代表として礼賛する日本国民。
日本語が母国語で育っていても、いまは海外に住んでいる日本代表選手(おそらくマインドも海外志向で愛国心は希薄で海外カルチャーの方に魅力を感じている)。
こうした日本人論に対して問題提起をした素晴らしい作品に感じた。
一方で、随所にもう少し丁寧に表現できる部分があったのが惜しい。
また、PureJapaneseキットというような日本人度を測る面白い飛び道具が出てくるのだが、例えば別所哲也が演じる政治家も日本人度100%にして、日本人度100%であっても中国人に国土を売るような売国奴として表現することで、キットによる日本人度の意味のなさをさらに表現するというようなことで深掘りしても良かったように思う。
企画、視点が面白く、そういった意味で、これまでの価値基準とは別の切り口の作品として評価できる。
一体何を
言いたいのでしょうか?時代設定は現代だと思うけど、それだったらこんな展開は無いだろうと思われる点が多々あるし、主人公は真っ当なのかと思ったら嘘つきで、孫娘も真っ当かと思ったら、いきなり「殺す。」って発言するし。とにかく印象に残るのが殺人以外何も無い。「pure japaneese」と言う、最もらしいタイトルを使って欲しくないと感じました。
共感はしきれないけれど・・・・・・
物語の流れとしてはわかりやすいものでしたが、おそらく観た人の評価は大きくわかれるんだろうなと思います。
内容的には大まじめではあるけれど、リアル感は薄く、観ていても現代の正義とはずれていて、「こんなことする?」みたいな気持ちになります。主人公が行動したくなる心情としては理解できないわけではないけれど、実際の行動としては決して正しく思えない部分も多々あって、だんだん滑稽にも感じてきます。
ただ、ディーン・フジオカさんは“Pure Japanese”に何を表現したかったんだろうと考えながら観ている時に、ふとした気づきがありました。それは、自分の思考が現在の法律、ルール、道徳、価値観などに縛られているということです。
おそらくタイトルに込められた思いの一つは、武士道や武士の精神性。それが失われた現代に、“Pure Japanese”として登場したのが主人公ですが、現代の価値観には合わないため共感しきれない。
しかし、もしこれが例えば江戸を舞台にした時代劇だったとしたら……。
主人公の立石が武士、そのほかの登場人物たちが悪代官や悪徳商人、やくざ者たち、町娘だとしたら、それほど違和感なく楽しめた勧善懲悪的な娯楽作品になったようにも思えます。
時代によって価値観や法律、ルール、道徳などは当然違います。だから時代劇なら立石の行動もほぼほぼ自然に見えるけれど、現代の西洋的な考えも反映された法律やルール、ネットの発達した現代の価値観などに照らせば、立石の行動は狂気になってしまう。実際に対峙する相手は悪い奴らでだれもが許せない気持ちになると思いますが、現代視点で観ているので立石の行動に違和感を持ってしまうわけです。今の価値観の中に武士が現れたと考えれば、この物語のようなリアリティのない展開にもなるのもうなずけます。
“Pure Japanese”にはもとは日本人として持っていたであろう美学や価値観で、時代の流れとともに見失った感覚が表現されているのではないでしょうか。もちろんこれはタイトルの一面だけのことで“Pure Japanese”と英語のタイトルになっていることにも意味はあると思いますし、別の観点も含んでいるので、何度も観れば、さまざまな捉え方ができるように思います。
この映画の狙いとは違った見方をしているようにも感じていますが、自分が正しいと思っていることは、現在の法律やルール、道徳、価値観、風潮などに縛られてしまっていて、それに則って世界を見て、思考しているために、視野が狭くなっていることに気付けたことが、私にとっては映画を観てよかったと思えたことでした。
それから蒔田彩珠さんがすべての救いでした。
最後に、この作品はディーン・フジオカさんだから成立する作品じゃないでしょうか。
映画体験として観るべき
ディーン・フジオカが企画・プロデュースと聞いて、これは観なければと思ったの。
普通だったら通らない企画が「ディーン・フジオカだから」で通ってくるんだよね、だから、ちょっと違った映画で面白いだろうなって。そしたら、予想を越えてきたね。どの方向に越えたかは問題かもしれないね。
きれいな映像から入って、ディーン・フジオカが格闘の型をやってる始まりで「これは、力んでる感じで始まったな」と思うの。やたら殺陣が入るから「こういう映画をやりたかったんだな」と思うのね。
ヤクザと悪徳政治家が絡んできて「うまいこと転がれば《キル・ビル》みたいになるんじゃないか」とか思うの。
渡辺哲が『やつの目には狂気が宿ってる』みたいな台詞を言うんだけど、ここは思わず笑っちゃったな。「そんなこと言う人、いる?」って感じで。
この辺までは「トラウマを払拭した主人公が、悪徳政治家やヤクザをボコボコにやっつける勧善懲悪の話だな」と思って観てるのね。でも、渡辺哲をディーン・フジオカが過失で殺したのに、『悪徳政治家が毒を盛った』と主張するあたりから、雲行きがおかしいのね。
もうディーン・フジオカは狂気の人なんだよ。行動が無茶苦茶。どうも過去に二人やってるしね。
ヒロインの蒔田彩珠も『おじいちゃん(渡辺哲)を殺したの?』みたいに怒るんだけど、なぜか『もう、そんなことはどうでもいい。私を助けて』ってなんじゃそりゃな展開なんだけど、もう、なんでもいいんだよ。
途中で蒔田彩珠がディーン・フジオカの電話番号を聞こうとすると『持ってない。本当に会いたいと思えば会えるから』ってシーンがあるのね。ヤクザに追われた蒔田彩珠が偶然ディーン・フジオカに会って『いま、私、ものすごくあなたに会いたいと思った』って「ほら、言った通りに会えるでしょ」ってシーンで回収なんだけど、この時点で、この映画、いろんな整合性が崩れてるから、偶然会うくらいは完全に許容できる状態なの。伏線いらないよ。
そして最後は壮絶な殺し合いになり、誰も無罪では済まないから何でこいつらこんなことすんだと思うんだけど、もういいの。ディーン・フジオカのピンチには猟銃を持った蒔田彩珠が登場して助けて「蒔田彩珠カッコいいぜ!」ってなるんだけど、すぐやられて。
最後は「いや、それ、完全に死んでんだろ」というところから、突然、目を見開いたディーン・フジオカが相手を倒し、相討ちで終わりました。
狂気の男が主人公の映画なんだけど、この映画を作った人たちも狂気の人たちだと思うね。
ディーン・フジオカのファンが「わあ」って観に行ったら、違う意味で「わあ」ってなりそう。
この映画は企画がディーン・フジオカでなかったら、撮られることはなかったと思うのね。
普通なら企画会議を通らないと思う。
そういう映画を目にする機会は滅多にないから、これは観ておくべきと思ったよ。
日本人の定義とは。
この映画。先ずは音が凄い。静と動のコントラスト、和太鼓の迫力、徐々に忍び寄るジワジワとした空気感。バッチバチのバトル音。
坂口さんが悔しくて東京帰って筋トレしたと言っていたくらい身体だけじゃない壮絶なバトル否死闘に度肝を抜かれた。
立石のトラウマは幼少期。トリガーは光。虚言癖は自己保身、暴力は自身の正当化。なぜ純度100パーセントの日本人に拘るのか。偏った日本人らしさ。難解な部分があるのは事実。見終わってすぐは衝撃しかなかった。2回目見終わって日本人って何。日本人らしさって何と考えさせられた。狂気に満ちた立石を劇場でまた確かめに行きたい。
いろいろと惜しい
アクション俳優の立石は付き合いが悪く変わり者として周りから距離を置かれていた。以前、撮影現場での事故で共演者を亡くしてしまった過去があり、殺陣の際にトラウマとなっていた。女子高生のアユミは祖父と暮らす土地を中国人ブローカーと地元ヤクザに狙われ、家の前に毎日ゴミを置かれたりして執拗な嫌がらせを受けていた。ある日、立石は暴行を受けていたアユミを助け、アユミは彼を信頼するようになった。アユミを守るためにした攻撃により、立石の内に秘めてた狂気が表れてくる、という話。
トラウマ・・・なった経緯がイマイチ腑に落ちない。事故の直後ニヤリと笑った?なんだったんだ?
ジイさんをヘベレケに酔わせてバイクから落としたのはなぜ?
アユミが銃で撃たれたのに死ななかった理由は?
ヤクザ同士の抗争じゃないんだから、あんなに人殺ししちゃダメだろ、って思って観てた。時代が幕末ならまだ入れたかも。
もう少しわかりやすくして、時代も考えたら良い作品になれる気がする。いろいろと惜しい。
アケミ役の蒔田彩珠がセーラー服と機関銃の薬師丸ひろ子とダブった。
血飛沫祭り
オンライン試写会にて。ディーン・フジオカさんの演技をまじまじと見たことはなかったのでとても良い機会をいただきました。
が、内容はだいぶとっ散らかってしまっているなという印象です。上映終了後に監督とプロデューサーとのアフタートークがありまして、個人的に感じたことなので恐縮なのですが、あまり監督この企画自体に乗り気じゃ無いのかなと思ってしまいました。トークの中に脚本家の方の名前が上がっていたので、脚本の方がディーンさんと共に突っ走ってしまったのかなぁ。
内容はバイオレンスアクションという事ですが、正直ラスト30分まではかなりダラけた雰囲気で物語が進んでいきます。温泉がなんだー土地がなんだーチンピラがオラーだなんだと、割と見たことのあるプロットが詰め込まれていました。そのため違和感なくスッと入れるのですが、意外性も無いなと思ってしまいました。タイトルの伏線回収が割と早い段階で行われるので通り過ぎていくような感じでした。
ディーンさん演じる立石が正義の面を被ったサイコパスで、お爺さんを間接的とはいえ殺したのに毒を盛られたと思い込んでいるし、突然暴れ出したりするしで不快にはなりませんが、こいつヤバいという雰囲気は常に醸し出されていました。
終盤バイクにライドオンするシーンは変身する前の仮面ライダーのようでカッコ良かったです。あのまま変身しても良いんじゃないかなと思ったくらいです。そこからの剣を使っての乱闘。とにかく容赦なくヤクザたちを殺していき、しかも殺し方を熟知しているかのように首元を狙って切っていくのでサイコパス味が増していきます。そこからの血飛沫の量が異常なくらい噴出するので笑ってしまいました。PG12指定も納得の量の出血でした。
そこそこ強めのヤクザとのラウンド2でも血飛沫は健在で、ふすまを影に首を切った時はこれは血飛沫飛ぶなと思いましたが、想像以上に白が赤になりました。蒔田彩珠さん演じるアユミが銃で立石を手助けするシーンも短いながらカッコ良かったです。ただ、そこから議員がいきなり銃を使ったのにアユミの胸を的確に撃ち抜けたのが不思議です。そこまでにそれに繋がる描写が無かったもので、しかも立石に対しては外しまくるのでエイムがバラバラすぎやしないか?と思ってしまいました。その議員を手裏剣で足止めしまくるシーンはシュールで面白かったです。最後のヤクザの大ボスとの対決、パワープレイが目立ちましたが、ワンマンバトルとしては十二分に見応えがありました。
という感じで90分弱という短い展開ながら血飛沫が印象に残りまくってしまいました。全体的にローテンションで進んでいくので、ブラックユーモアが詰め込まれていながらも自分にはハマりませんでした。面白くないとまでは言いませんが、微妙な作品でした。金子大地さんの使い方が贅沢やわぁ…。
鑑賞日 12/10
鑑賞方法 オンライン試写会にて
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