ディア・エヴァン・ハンセンのレビュー・感想・評価
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石田泰子さんの翻訳の妙
素晴らしい音楽とほろ苦い物語、とても上質な作品
こうあってほしい・こうあってほしかった、っていう、
それぞれの人の我儘が、場の空気に流され咄嗟に飛び出したエヴァン・ハンセンの嘘をキッカケにして、ガチャガチャと積み重なっていく
そしてそこにはやっぱり脆さがあって
でも、もし何も起こってなかった世界と比べたなら、みんな確実に自分の殻から一歩踏み出せてる
翻訳の石田泰子さんがとてもいい仕事をされてた
元々がミュージカルだし、歌詞つまり台詞が大事なところ、あぁ、それをこう訳すのかなるほど、って感嘆しつつ観た
"You will be found" って言葉が、とても大事なテーマとして繰り返し出てくるけど、これだって訳すの難しいよね
う〜ん、星3.4だよなぁ…w
少年成長物語、ミュージカルとか、一番好きなジャンルなのに、お腹いっぱいで観ちゃったからか、ちょっと眠くなった…。
正直、エヴァンが高校生に見えなくて、ストーリーが入っていかないし、コナー役の方がカッコよかったw。
まぁ、ぼっちで病み気味な少年だから、イケメンじゃリアリティないかもだけど、やっぱり主役はイケメンがいいな。
ストーリーも、今時な感じで、SNSで寄付を集めるとか、嘘が拡散されて削除しても消せないとか、誹謗中傷が止まらないとか、なかなか恐ろしい展開になるのも…。
みんな歌がうまいし、曲もいいんだけど、オチまで微妙で、なかなかいい評価がつけられなかった。学費の援助を申し出るほど、めっちゃいい家族に喧嘩売った後、大した回収もないまま終わっちゃうのも、イマイチスカッと出来なかった理由かなぁ。
歯切れ悪くてすみません…。
知らない自分に出逢える映画…
自死した少年の両親から、親友だと勘違いされたエヴァン。悲しみに暮れる母を前に、つい嘘をついてしまったことから、一大事に発展してしまうが…といった物語。
そこそこ評価が分かれている作品ですが…、個人的に良かった点とそうでなかった点を網羅してみようかと。
□良くなかった点
コナーの追悼について。
あんなに人が集まっていたが、そもそも皆コナーを普段から放っておいていた人達なのでは…?勿論、合う合わないはあるからそれは全然良いんだけど、亡くなった途端いきなり…ってのはどうしても違和感を感じてしまった。
コナーの母親について。
ゾーイを見ていればわかるが、この母親、明らかなる長男至上主義者で…。歌にもなっていたが、ゾーイは彼女の正直な気持ちでいれば良いと思った。
トレッドの可愛い彼女について。
後半で彼女の起こしたある行動…。あれは悪い意味で本当に体中が熱くなってしまった。勿論コナーの為の善意なる目的があってのことですが、亡くなった人の書いた手紙を(実際は違うんだけど、この時点で彼女はそう思っていたわけで)ああする神経は理解できなさすぎる。
エヴァンのスピーチ場面について。
本作の目玉シーンであろう場面だが、これを言ってはおしまいですが、結局は全て嘘なわけで…。流れるキラーチューンが白々しく聞こえてしまい。。なんだかなぁ。そして観客側としては、コナーを良い所を粗観てないので…どうも何もかもがしっくりこないんですよね。。
□良かった点
エヴァンの母親について。
コナー両親とのシーンは少しグッと来た。彼女はプライドを持って、息子を想うからこそ、息子との時間も犠牲にして働いているのだ。そのうえでのあの提案。そりゃあそうなりますよね…。辛いシーンだけど、女手一つで子供を守る母親の強さと意地、そして哀しさを垣間見せてくれた場面だった。
トレッドの可愛い彼女について。
上述でこきおろしてしまいましたが、実は彼女にも色々物語があるようで…。元気で悩みの無いように見える人が実は…ってのは、リアルにあるものですよね。応援したくなった。
エヴァンのスピーチ場面について。
こちらも上述でこきおろしてしまいましたが、嘘とかはどうあれ、実際あれで非常に多くの人が救われたのは事実であって。白々しく聞こえたキラーチューンも、哀しい形ではありますが、結果として多くの人がひとりぼっちだったコナーを見つけたわけですからね。見方を変えれば、やはり名シーンなのだろう。
エヴァン自身について。
彼の嘘が大事になってしまったわけだが、全ては彼の優しさからなんですよね。誰からも見つけてもらえなかった彼が、嘘を本当にしようと、コナーを「探し」始めたことは、大きな意味があったのではないかな。
そして木登りについて。それほどまでの大きな決断をしても尚、木の下で誰にも見つけてもらえなかった…勿論、見つけてほしい為のパフォーマンスなどではなく、彼は本気だったわけだが。それでも、誰かが見つけてくれても良いじゃん…。エヴァンはどんな気持ちで日常に戻ったのだろうか。
それでも生きていくエヴァンの健気さよ・・・負けるなよッ!!
以上、ざざっとまとめました。
色々考察しても尚、やっぱり個人的に高評価に至らないのはワタクシ自身がちょっと曲がっているのかも。あとはミュージカル作品について、ここ最近のミュージカル作品が刺さらないのは、未だにグレイテストショーマンの衝撃を引きずっているのかな。。なんか無駄にハードルを挙げてしまっているのかも。反省。
メインテーマは良かったですね♪
結果的に強くなれたからよかったけど
エヴァンのうそより、あの優等生ぶったアラナのほうが悪いと思うのですが。なんで寄附金集めるようなプロジェクトつくるのかとか、文化の違いを感じました。
日本にそういうのある?!
良いところもあったけどモヤモヤ
賛否両論わかれており、気になっていた作品。
自分も自死を意識するほど精神的に辛い経験をしたことがあるため共感できる点はあるだろうと思い、いざ映画館へ!
個人的な感想ですが、見ている途中で主人公に対して「こいつ…」と思ってしまいました。
見終わった後ややモヤモヤが残る
良いところももちろんあったので、以下個人の意見を述べます。
【良かったところ】
・音楽 ★★★★★
異論はない。ミュージカルほど鬱陶しくはない演出。歌唱力はもちろん、歌詞が心に響くものだった。普通にダウンロードして聞きたい。元気が出る曲だ。
・主人公以外のキャラクター ★★★★☆
なかなかに味のある登場人物が多い。友人はゲイでコミカルなキャラ、活動的な女の子が実は心に傷を負っている、コニーの母は再婚していたり、主人公の母はシングルマザーだったりと。
・結果的に遺族は幸せになれている点 ★★★☆☆
最後の果樹園でのやりとりを見る限り、主人公エヴァンのついた嘘は少なからず遺族の心に色々な意味で影響を与えることができたのだと思う。
エヴァンとの出会いと優しい嘘(?)によって遺族がはじめに思っていた「追悼しない」という気持ちから変わったのだろう。
・誰も一人ではないよ というメッセージ性 ★★★★★
エンドロールにも出てくる。これだけはちゃんと伝わってきた。
【ツッコミたいポイント】
・ストーリーの設定
主人公は自死した友人の遺族に対して、親友を偽って、過去のありもしないエピソードを作り出して語る。
挙げ句の果てに自死した兄の妹と結ばれる。
・遺族に嘘を打ち明ける時に歌うなや
シリアスなシーンのはずなのにそこで歌う?!と心の中で突っ込まざるを得なかった。自分が遺族ならキレ散らかすであろう。
・エヴァンが過剰に責められないところ
ついた嘘が嘘だけにもっとボロクソに叩かれるかと思ったがそうでもなかった(見えている範囲では)。
この煮え切らない感情は、恐らく現代社会で履き違えやすい「正義」なのかなと自省してしまった…
【もう少し知りたかったところ】
全体的に過去の描写や回想シーンが少なかったように思う。
・コニー自死の背景
なぜドラッグに手を出したのか、自死の引き金はなんだったのか(エヴァンの手紙とは思いたくない…)
・コニーの幼少期
新しい父が来てからすぐにキャッチボールをしたようだが、コニーが死んですぐの父を見る限り父とは溝ができていたのではないかと思われた。
(学校でエヴァンが両親に呼び出された際に、「本当にこの人ら子供を失ったのか?」と思うほど毅然としていたので)
・エヴァンが心に傷を負った理由
うつと社会性不安があり、時々トイレに駆け込むシーンもあった。
心に傷を負う理由や自死の理由やきっかけは本当に人それぞれだと思うので、ここはあえて視聴者に任せたのかもしれません。
最初から泣きっぱなし
最初の歌から最後まで泣きっぱなしでした。
自分の子どもの頃や、自分の息子と重ね合わせました。
周囲となかなかうまくいかない人や、周りに合わせるのに疲れた人に見て欲しいです。
今年一番良かったです。
思ってたミュージカルと違った
爽快な感動を求めて観に行ったのに、想像してたのと違った。
コナー何であのタイミングで死んだ?
周りの友達はコナー避けてたくせに亡くなった途端調子良すぎ
アラナの「リーダーやってるけど辛い」にイマイチ共感できない、あと遺書勝手にアップは酷すぎ
エヴァンハンセンはなんでわざと木から落ちたん?
などなど、モヤモヤポイントが多すぎた。
エヴァンのスピーチのSNSでのバズりと、それでできた急ごしらえの交友関係とプロジェクト、、薄っぺらいなぁ。わざと薄っぺらく感じるように作られてるのか?
その対比で、お母さんの愛情には感動したし共感したけど。
上述のとおり、エヴァンの周りの交友関係がすごく薄っぺらく脆いものに描かれていたのに、なぜこの内容で「あなたは一人じゃない」とまとめられるのか謎。
お母さんがいるよってことなのか??
とどめに、歌も印象に残るものが全く無かった。
あ、エヴァンとコナーの偽メールのところのミュージカルだけは良かったかな。
親愛なるエヴァン・ハンセン
あなたの取った行動や選択は
とても稚拙で愚かな行為でしたね。
でも、作品を見終わって
もう一度、自らと向き合える機会を
与えてくれた、、、
そんな映画でした。
ジュリアン・ムーア
エイミー・アダムスが作品に
深みを。
さすが名優⤴️⤴️
観ていて辛かった
友人の一人も居ない思春期の高校生が主人公。唯一の友人と思っていたのも片思いだったらしく、親同士が友人なだけと突き放される。で、自殺した友人の両親の勘違いから始まって、主人公の優しさからその両親に作り話をしてしまう。また周りにも期待されて、どんどん嘘が重なっていく。それにつれて、周りを巻き込みコトがどんどん大きくなっていく。このままでは抜き差しならないことになってしまうからもうそれ以上に作り上げた嘘話をするのは止めてくれ、あるいは、そんなはず無いと思いながらも、主人公やあの両親のためにもこのまま嘘がバレずにエンディングを迎えてくれ、と観ていて辛かった。高校1年の前半は友人が一人も居なかったのを苦しく思い出しながらの鑑賞で、久しぶりに主人公に自分を激しく投影。
ところで、それぞれの思いを歌にして表現するミュージカルなのだけれど、音楽にセリフを乗せてしまうと、せっかくの心情吐露が軽くなってしまうのではないか。心配事などこの世に無いわ、皆んな仲良し、鼻歌交じりに気分もハッピーというストーリーなら音楽に乗せてセリフを歌ってもらえれば、こちらもあら楽しや、気分上々となるのだけれど、割とシリアスな話の展開だし、ああいう歌仕立てのセリフはどうだろう。しかし、音楽提供者が共通するグレイテストショーマンも割とシリアスな話だが、あちらの歌はノリノリで気分良く観られたので、単に私の受け止め方が違っているだけなのかも。今回の映画は主人公への感情移入がすごく、ハラハラするばかりだったせいかしらん、音楽にノれなかったわ。ただ、歌仕立てのセリフも違和感まではなかったので、ミュージカルとしても出来は良かったのだと思う。
このまま進んで、どう始末をつけるのかと心配したが、最後も万歳三唱の無理やりなハッピーエンドでなく、ほろ苦さを残しながらのもので、ストーリーに似合ったエンディングで良かったな。星4つか5つで迷うところだが、鑑賞中が苦しかったのと、ミュージカル仕立てでなくてもと感じ、4つ。グレイテストショーマンと違って心に残る曲が無しだったのも残念。
素晴らしき現代ミュージカルが仕上がりました!
爽やかさや幸福感溢れまくるミュージカルでは決して無い…
冒頭から深刻で想定外の展開に10代、思春期のSOSが伝わるようだ
友達も無く母の勧めでセラピーを受け薬を常用
懸命に働く忙しいシングルマザーの母にも
孤独感を打ち明けられずに学校でも居心地の悪い日々を送る主人公エヴァン
そんな彼が憧れるゾーイの兄で変わり者扱いされるコナーに持ち去られた手紙から生まれてしまった勘違いが家族や友情…そして恋へと動き出して行く
偽りの中の希望と葛藤に揺らぎSNS時代の人間関係に問いかける現代的作品でもある
思春期の若者だけで無くどの世代にも見届けて欲しいと思いました
エヴァン役のベン・プラット
追悼式で彼が伸びやかに歌うユー・ウィル・ビー・ファウンドの繊細な表現力は見事!
全ての登場人物の心理描写を丁寧に描いているのも見応えあり
ジュリアン・ムーア、エイミー・アダムス、共演人も何とも贅沢過ぎ!!
シリアスな題材ではあるがミュージカルらしいポップかつ共感を覚える名曲は流石👏
嘘から生まれた奇跡…?
相手を想ってついた嘘が、相手を深く傷つけてしまうことに。
でもその嘘がなかったら、彼の生前の姿を家族が知ることもなく、彼の思い出の場所であり、家族が彼を想って毎週末訪れる果樹園が完成することもなく…。
捉え方はそれぞれですが、彼がついた嘘は紆余曲折を経て、奇跡をもたらしたと感じました。
「Waving Through a Window」を始めとした劇中流れる音楽はどれも素晴らしく、ストーリーも決して悪くないのだけれど…ミュージカルを映画にするのは本当に難しい!
舞台で生の歌声を聴いたらとても感動するだろうなと感じたので、ぜひ日本での舞台化を切望します!
余談
エイミー・アダムスを観て時の流れを痛切に感じた(でも、相変わらず可愛らしかったです。)
おすすめ!あたたかい気持ちになれる作品。
ひとりぼっちなのは自分だけかと
思いがちだけど、誰でも孤独感を持っている。
「孤独」というテーマは暗くなりがちだけど
登場人物が高校生であること、
そして、SNSでつながっていくところがあって
すっとこころの中に入ってきました。
とってもあたたかい気持ちになれる作品です。
見逃し厳禁〜^^
ミュージカル仕立てのセリフ回しが効果的!
歌って踊るミュージカルではなく、独白をプロットとして強烈に使うミュージカル仕立てのセリフ回しが非常に有効に使われて、一人ひとりの心理描写が良く理解できました。
普通の映画のように、会話の中から心理描写するのではなく、ストレートに自分の気持ちを独白するミュージカル仕立てがこんなに効果を発揮する場合があることを理解できました。
多分、この映画の何を言いたいか、何を防ぎたいのかに共感する人は多いでしょう。特に、今の20代より若い世代には大いに刺さる映画ではないでしょうか。
もちろん、若い世代の方々には私からお薦めしたい映画でした。
残酷な真実はやさしい嘘で包んでしまおう
ひょんなことから主人公エヴァンは自殺した少年コナーの親友と勘違いされる。
コナーの両親は「親友」エヴァンはきっと自分たちの
知らない息子の姿を知っていると彼に生前の様子を語ってほしいと迫る。
悲嘆にくれる両親の姿を見て、真実を伝える勇気を無くしてしまったエヴァンは、
コナーとの「思い出話」を嘘で作り伝えてしまう。
思いやりでついた嘘はコナーの家族・エヴァン以外も巻き込んで大きな事態へと発展していく。
1つ1つが力強いメッセージを持つ数々の曲と共に
群像劇として登場人物たちの心にある真実が表へと現れてくるので、
共感してしまう部分が多く、気がついたら涙が止まらなかった。
この涙は感動の涙とは違って、様々な感情が入り混じった複雑な涙。
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