「独立」ずっと独身でいるつもり? U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
独立
興味深かった。
演出的にはかなり分かりやすく、むしろそこまで優しくしなくてもと思ったりはする。
たまに掘り起こされるネタではある。
が、時代によっても様変わりもするし、より細分化されたり詳細が綴られたりもする。
まとめとしては「逞しく生きていく」だそうな。
なるほど。
女性達は慣習や男性主導で形成されたであろう常識から逸脱し独立を計るそうな。
すがるのではなく、共同体の一部として機能する。
困るのは男性諸氏である。
もう女性に甘えてられなくなる。
ありもしないイニシアチブを振り翳せる時代は終わったのだ。彼女達は密かに独立戦争を仕掛けてきた。
それがいいか悪いかは分からない。
けれど…何を選択するか?
その主導権を握れる事が大事な事なのだと思う。
その結果、少子化になって一国が滅びようとも自業自得なのだ。
出産は、今や女性にとってはリスクの一つにカウントされるような事でもあるのだ。
そういう社会にしたのは、紛れもなく俺たち男性なのである。
登場する女性達は、皆様、分かりやすいくらいに自分以外のものに振り回されてる。
それほど、世間から与えられる圧力は強烈なのだろうと思う。で、皆さまソコから脱却する。
既定路線ではあるものの、なんとなく印象に残るのは「無理をしすぎても続かない」って事だった。
いや、無理をした先に新たな楽しみを見つけられるのならば、続くのかもしれないけれど。
P活のエピソード以外は、コレに当てはまるような気がする。
俳優陣は女性も男性も好感触。
だいたい偏った男性像しか描かれない中に、藤井氏が演じたような男性像もあったのは救いでもあった。
ただ、求められる男性像も変わっていってんだなぁと感慨深くもある。
田中さんも素敵だったけど、ラストはもう一皮剥けてて欲しかったかな。
趣味が悪いと自分でも思うけど、終幕後の劇場の空気が絶妙だった。
大部分を女性が占めてる客席なのだが、まさしく劇中の言葉通り「そんな事、私が1番考えてます」って空気感が漂っていた、ように感じた。