「【”貴女は、今、幸せですか?”ふくだももこ監督が、世に蔓延る”女性はかくあるべし”という古臭い思想に、怒りを叩きつけた作品。独りでも、世間の目を気にせずに、逞しく生きる大切さを描いた作品でもある。】」ずっと独身でいるつもり? NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”貴女は、今、幸せですか?”ふくだももこ監督が、世に蔓延る”女性はかくあるべし”という古臭い思想に、怒りを叩きつけた作品。独りでも、世間の目を気にせずに、逞しく生きる大切さを描いた作品でもある。】
ー 序盤から、出演する男達が口にする言葉に苛苛しながら、観賞。-
◆感想
・本多まみ(田中みな実)の”カレーをスパイス調合から作る”恋人がいつも、彼女に掛ける言葉。”優しい笑顔が好きだなあ・・”
- この優男がまみを表面上でしか見ていない事が、良く分かる。
だが、彼女自身も10年間に大ヒットした女性の自立をテーマにしたエッセイ以来パッとしない生活を送っていた。-
・まみが、実家に帰った際に、優男も”婚約の報告を・・”とノコノコとついて来て、相変わらず”優しい所が、好きなんです・・”などと言っている。
- まみの父親の”こんな娘を貰ってくれて・・”という言葉。あー、このお父さんも古臭い思想の持主ナンだねえ・・。嬉しいのは分かるけれど、娘はモノではないぞ!
そんな優男の姿を見て、まみの母親(筒井真理子:良い女優さんである。)が、彼女に言った言葉。”私みたいになっては駄目だよ・・”。
まみの母親は、優男の本質を見抜いていたのであろう。自分の夫と同じ本質を・・。-
・並行して、まみの著作に影響を受け、冷めた目で世を眺め、”呟きながら”老後の心配をするユキノ(市川実和子)の姿も、現代に生きる女性の悩みをうまく表現している。
・同じく、夫との間に子を設け、人気ブロガーになっているアヤカ(徳永えり)の悩みも綴られる。
子供の世話とは、一緒に遊ぶだけではないぞ!。
・同じく、パパ活などで、お金を稼ぐミホ(松村沙友里:アラフォーのオジサンとしては、最初に一番苛苛した女性を、好演している。)も、若い若いと思っていたら、いつの間にか、自分もおばさん予備軍になっている事に気が付いて・・。
<4人の女性達が、世の風潮に惑わされ、抵抗し、利用しながら生きる姿を描いた作品。
結婚とは、無理にするものではなく、例え一人で生きて行くとしても、世の意見など気にせずに、逞しく生きる事の大切さを描いた作品である。>
□上映終了後の、主要俳優さん達と、監督の遣り取りが面白かったなあ・・。