「私の好みではない映画だった。」ブルー・バイユー いなかひとさんの映画レビュー(感想・評価)
私の好みではない映画だった。
冒頭の川で花が咲き誇る中を小舟が揺れるシーンは、美しく期待を持たせた。だが、就職の面接で入れ墨がどアップされて映し出された主人公を見て、嫌悪感が先に立ってしまった。私とは肌が合わないので、仕方がない。最後まで付き合ったが、鑑賞したのを後悔している。高評価を取る映画とは私は思わない。冒頭のシーンは主人公の実母が子供を養子に出す理由を表している。しかし、彼が母国である韓国へ強制送還されることとは、直接関係はない。
養子縁組み手続きに、不備があったためだからだ。30年もアメリカに住んでいながら、不法移民として強制送還されることには、同情する。だが、前科もあり白人の妻に養母は死んだと嘘をついている。そこに養父の虐待が絡んでいて、複雑な過去があることは理解できる。白人の家庭にアジア系の子供が養子に出される。白人の女性と結婚したり、オートバイ窃盗犯とすぐに疑われたりなど物語をこね回していないか。それに顔のアップシーンが多すぎで、この監督は構図を考えていないかなと思ってしまう。
好ましいと思ったのは、主人公に同情するベトナム難民の女性だ。末期癌を患い、死も覚悟している。
以前から崩壊した南ベトナムからアメリカに移民した人達はどうしているのだろうかと興味があった。その一旦に触れることができた。
本当は0,5点減点したいところだか、趣味の違いでマイナスしては可哀想だ。
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