レット・ゼム・オール・トーク
解説
「オーシャンズ」シリーズのスティーブン・ソダーバーグ監督が、名優メリル・ストリープ主演で描いたヒューマンドラマ。権威ある文学賞の受賞が決まった有名作家アリス・ヒューズは、その式典に出席するためイギリスへ行くことに。彼女は豪華客船での大西洋横断の旅に、長らく疎遠になっていた大学時代の友人ロバータとスーザン、そして自身の甥タイラーを招待する。一方、アリスの新たな代理人カレンは待望の新作について探りを入れるため、アリスに内緒で船に乗り込んでいた。カレンは情報を得ようとタイラーに接近するが、タイラーは彼女に本気で恋をしてしまう。ロバータを「ガンジー」のキャンディス・バーゲン、スーザンを「シザーハンズ」のダイアン・ウィースト、タイラーを「ある少年の告白」のルーカス・ヘッジズ、カレンを「クレイジー・リッチ!」のジェンマ・チャンが演じた。
2020年製作/アメリカ
原題:Let Them All Talk
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主演はメリル・ストリープ、キャンディス・バーゲン、ダイアン・ウィーストの大ベテラン三人と、中堅ジェンマ・チャンに若手のルーカス・ヘッジズ。ほかにも出演者はいるが、ほぼこの5人の物語であり、大筋は5人が豪華客船に乗って大西洋を横断する、というだけ。撮影隊はなるべく小規模にして、実際の旅客たちに混じってほとんどクルーズ旅行をしているように映画も撮ってしまったのだという。
船内の移動撮影は撮影監督でもあるソダーバーグ自身がカメラを持って(クレジットの名義はピーター・アンドリュース)、車いすに乗ってやったらしい。そんなミニマムな撮り方が似合う会話劇だが、ひとつひとつのショットが小憎たらしいくらいにキマっていて、センスの塊ですなあとシャッポを脱ぐしかない。
無駄を省いて効率よく映画を撮る名人であるソダーバーグが、もはやどんな実験的なやり方でも格調のある作品が作れてしまうという証明であり、デッドパンなブラックコメディとしても秀逸。
2022年4月30日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
メリル・ストリープがスティーブン・ソダーバーグ監督といつの間にか素晴らしい作品を作っていた。イギリスの権威ある賞の授賞式に出席するために豪華客船に乗ることになった人気作家が、何十年も会っていない旧友2人と甥を誘う。旧友2人は、どうして今さらになって旅行に招かれたのはわかりかねている。物語は、彼女たち3人の長年のわだかまりが船の上で解けていくのかという点と、主人公の作家に秘密で船に乗り込んだ編集者と主人公の甥の恋の行方が同時に進行していく。その他、人気作家も同じ船に乗り合わせていて、限られた空間の船上でいくつもの人間が交錯していく。穏やかだけど、奇妙な緊張感のある物語にユーモアも交えながら人生の晩年のあり方を考えさせてくれる内容になっている。
何事も仰々しく起こりはしないがスリリングな作品だ。即興芝居の効果でどこに転がるかわからない人間模様に人生のリアルな一断面を感じる。名優たちの軽やかな芝居が大変に見ごたえがある。
2023年3月29日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
何から何まで最高の映画体験だった。
一つの町を丸ごと乗せられるような客船には、
美味しい食べ物も、快適に過ごすための施設も、
ついでに階級差だってある。
そして前にしか進めない巨大な船は、まるで人生そのもの。
乗ってしまえば否応なく目的地まで連れていかれ、
その過程は自由なようでいて制限もあり
人との関わりは”コントロール”が効かないっていう。
”航海”の先に何があったとしても、
一つ一つの出来事に価値がある。
人生は終わりがあるからこそ美しい。
後々まで心に残りそうな、とても良い作品だった。
2022年1月8日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
ソダーバーグだったのか。メリル・ストリープの中でもいい感じだけど、ソダーバーグらしく、中折れっぽい。友人関係もぐちゃぐちゃだし、リアリティがあるといってもあまりにぐだぐだ。何で、船で男漁りしかしてないんだろう。