流浪の月のレビュー・感想・評価
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日本アカデミー賞期待!
つっら!!!!!
ぼくはハズレですか。。。
世間でいうロリコンではなく、身体的病気に加えて、
母親からの愛に飢えた青年の孤独を松坂桃李が
見事に演じていた。
横浜流星も嫌なヤツを演じていて、新たな一面を見た。
子役も上手かった!
終始重い空気の中150分の長さは感じなかった。
手と手を繋ぐだけの愛
李監督の映画は「怒り」を鑑賞したことがある。
その時もある刑事事件が巻き起こす人間ドラマが描かれていた。
そういえばその時も広瀬すずさんが出てたなぁ。
そして今作。
凄まじい没入感で主人公達が行き当たる困難にむずむずじりじりやるせない気持ちになっていた。
更紗と文の誘拐事件の真相を知らずに、洗脳だなんだと騒ぎ立てる世間に腹が立つものの、じゃあ自分が同じような報道を目にしたらやっぱり同じように「洗脳されてる」と思うだろうなともやもやした。
役者さんも皆さん素晴らしい演技で、特に松坂桃李さんが陰がどことなく見えるけど悪い人ではないそんな雰囲気を見事に体現されててハマり役。
特に今まで色んな人の色んな思いを黙って受け止めてきた文が真っ裸になって更紗に自分のコンプレックスを吐露するシーンは心が震えた。
SEXにコンプレックスがある2人。
手を繋ぐだけでも満たされる愛もあるんだろうなとそれも一つの愛の形かもなと思った。
結局のところ当人同士にしかわからない事情もあるのだから他人の事に首を突っ込んでおせっかいをしないほうがいいんだろうか?
2人の周囲の人はどうすれば良かったんだろうか?
どうにかしようと思うことがもう既に余計なことなんだろうか?
深く考えようとすればするほどモヤモヤする。
広瀬すずの成長と今後の可能性に畏れを抱く
150分の長丁場、全く長いと感じなかったけど、精神的に体力が必要でした。
セリフはかなり少なく、行間に緊張を持たせた感じ。雑音も少ないので、スクリーンに集中してゆく。
役者は、ハズレが誰一人いない…松坂桃李は見た目からして松坂桃李じゃない。終始表情が無いというのは、相当難しかったろうなぁ。
横浜流星は熱演、多部ちゃんは短い時間で強い存在感をよく出した。子役も素晴らしい演技だった。
そして、広瀬すず…「怒り」「三度目の殺人」でも、助演とは言え難しい役をこなしたところから、今回主役も心配ないさと思っていたら、大変失礼しました。更に大きく成長しているではありませんか。末恐ろしい子です。
撮影監督に、「パラサイト」「哭声」の撮影監督を招聘したのも良かった。それぞれのアングルや切り替え…スクリーンに惹き込まれる。
難しい問題を扱っていたけど、観て良かったです。
なお、原作も読みました。
原作も良いですが、文章だと必死に説明している感じの強いところを、セリフの行間の表情や、背景・風景の切り替えで見事に表現しており、これぞ”映像芸術”と納得できるところに昇華させているように感じました。
苦しみを抱えながら必死に生きる人間たち
めちゃくちゃいい作品でした。
登場人物がそれぞれ苦しみを抱えており、良い面も悪い面も抱えて必死に生きている様が印象的でした。見ていて胸がつらいシーンや自分と重ね合わせる部分も多かったです。
亮は一見ただのやばいやつでしたが、彼の持つ愛情は本物で彼なりにもがいていたんだろうなと思います。
亮にしろ谷さんにしろ報われない恋をしてしまった側の葛藤が痛いほど伝わってきました。
とちゅう更紗がバイト先の店長に自分のことを大切にしてくれる人の声を聞いて欲しいと言われるシーンがありましたが、理解しつつもそこに苦しんでいたのが文、更紗をはじめとする登場人物だったのかなと勝手に思いました。
パラサイトに続いて楽しめました!
あと松坂桃李さんはほんとにいい役者さんだと思います
重たい話でした
すごい作品を目撃しました
広瀬すずの表情や声など心を揺さぶられました。表情ひとつで更沙の複雑な感情を表現していて、血だらけで町を彷徨うとこ、文の秘密を知って寄り添いながら優しく見つめてるとことか、泣けるとかではなく魂を揺さぶる られました。ベットシーンは初めてでしょうか?ドキドキしました。横浜流星もすごく良かったです。嫌なヤツ、でも一番共感できた。松坂桃李は演じるというより文そのものになってました。白鳥玉季ちゃんは大人の更沙と被ってとても良かった。映像も綺麗で、作品に没頭します。150分は全然長く感じませんでした。事前に小説を読んでいたので良かったですが、もしかしたら読んでいなかったら判りにくいかな、と思います。そうは言っても良い作品なのは間違いないです。
広瀬すずのファムファタル振りが素晴らしい
ガツンとストレートに胸に来る、李相日のヘビー級パンチでした。誤解と思い込みと偽善的な優しさと悪意と興味本位とが、巡り巡ってスパイラルに絡み合って、息が詰まるような2時間半でした。世間からは決して理解されない二人がお互いにとって唯一の理解者と言うのは、あまりにも切ないです。李監督の骨太な演出とホン・ギョンピョ撮影監督の美しくも官能的な映像も絶妙です。役者では、広瀬すずのとても20代とは思えないファムファタル振りが素晴らしく、彼女の演技なくして、この作品は成立しません。松坂桃李の全身を使った無機質で乾いた演技も、いい感じです。あと、出番は少ないけど驚いたのが、内田也哉子。表情やセリフ回しが、お母さんの樹木希林そっくりで、ゾクっとしました。
2時間半…⭐︎
上映時間が長いので、正直 若干鑑賞を迷ったが、映画の配役が発表された時点で原作を読むことにした作品。
しかし、短く感じないまでも緩やかに まさに流されていくように物語は進む。
広瀬すずは、やはり何を演じてもそつなくこなす。
松坂桃李は、まさに原作の文そのもののような暗い洞窟のような目をして佇み、
おそらく相当 体を絞っての参加。
この二人が主役になった時点でこの映画のイメージは確立されているように思う。
映像が冒頭からとても美しく引き込まれてゆき、省略された場面ももちろんあるが、
沙羅が働くファミレスや文のカフェの様子もぴったりでほぼ原作に忠実に物語が語られる。
横浜流星が、DVに自分自身も苦しめられる役を熱演。
こういうタイプの彼を見たことがなかったので、すごく新鮮に感じることが出来た。
この原作だと、もう少し若い人が主役になり恋愛映画になってしまいがちだが、
さすがに、李相日監督、とても深い善悪の境界が滲み出ている。
本人達以外に誰にもわからない世界は、やはりある…
それは、誰にもジャッジ出来ない。
引き抜かれた木(原作ではトネリコ)に、自身を重ねる人は多いと思う。
でも、この物語は二人が出逢ったことが救いになっている気がしている。
疑問がいっぱい
誘われてみて来ました。
少年院に入ってたって事は未成年の時の事件だよね?
そんな重い前科になるの?
おそらく被害あったってさらさは言ってないよね?
怪我もしてないし、なんなら服買ってもらってるし、ご飯食べさせてもらってるし。高待遇だよね?
刑務所入るんなら体見るよね?
じゃあわかるよね?
そんな事件そんなにマスコミ追う?
ドア落書きされてアンティークショップの店主は出てこないけど?出てこないの気になった。
原作見たらわかるのかな?
他の箇所も、ん?って引っかかるとこ多かった。
実力派の俳優陣なので見応えはあった。
多部ちゃん目に涙たっぷりがすごい
流星ーーーーー!りょうくーーーーん!
文のそばにいる時だけありのままの更紗でいられる
主人公更紗を演じた広瀬すずと、更紗の少女時代を演じた白鳥玉季。似ているようで似ていない二人が全く重なって見える瞬間が何度もあった。
文のそばにいる時のありのままの更紗、引いてしまうくらい自由な誰のものでもない更紗。15年後の広瀬すずが演じている更紗はまるで10歳の少女のようだ。
月は欠けてもまた満ちてくる、その繰り返しであるが二人には幸せになってほしいと願わずにいられないラストだった。
昨年、吉永小百合の引き立て役で誰が演じてもいいような役柄で共演していた広瀬すずと松坂桃李。才能のある、そして映画スターとして華のある二人がこのような重く切ない作品で再度共演して素晴らしい演技を見せてくれた。映画ファンとして幸せを感じる。
もっともっとスクリーンで活躍してほしい。
内田也哉子さんはあまりにもお母さんに似てきすぎてなかなか普通の役は難しいだろうな。注意がそっちへいってしまう。
原作では更紗と文が「トゥルー・ロマンス」を見ていたと、今サイトのレビューで教えてもらったので、鑑賞前にDVDを借りて見た。見てよかった。本当によかった。ありがとうございました。
惜しかった
凄かった..
原作既読。映画は数回観ました。
原作から脚色されている部分は割と多かったけど、あまり違和感もなくあの長い物語が上手く纏められているなと思いました。
子供時代の更紗の話から、大人時代にストーリーが移るのかなと思っていたので、過去と現在を行ったり来たりする見せ方に、なるほど!と感動しました。
とにかく俳優陣のお芝居が物凄くて、主演のお2人はもちろんのこと、今までのイメージとはかけ離れた役に挑戦された亮役の横浜流星さんの芝居には無意識に口あんぐりして見ていたほどです。原作で1ミリも好きになれなかった亮くんの嫌な感じ、どんどん病んでおかしくなって行く感じ、怖さも見事でしたが、最後に更紗の手を離した時のあの言葉を聞いた時、初めて亮くんにも幸せになってほしいと感じました。あんなに大嫌いだった亮くんに対してこう思わせてくれる芝居が凄い....
映像も綺麗で、間も絶妙で、素晴らしかった。
本当のことは当人にしかわからない。
更紗と文には幸せになって欲しい。考えさせられる作品です。今年忘れられない作品のひとつになりました。
全体が1つの曲にそって流れる様な映画
トータルで素晴らしい
李監督の作品、それぞれの物語の「好き・嫌い」と言う主観はさて置き、全ておいて紛れもなく「映画」と感じるものを観させてくれる。特に今作『流浪の月』は脚本、キャスティング、演出と演技などトータルで素晴らしい。
オールラウンダーでどんな役でもこなし、この世代の男性俳優ではトップの実力と言える松岡桃李さんが間違いないのは言うまでもない。
対する広瀬すずさんも、彼女史上で最も「演技」が光る。生きていくために身につけた「(やり過ごす)笑顔」は、鑑賞している我々が彼女の事情と想いを知るにしたがい、その「痛み、そして凄み」を感じさせる。
また、『永い言い訳(16)』で映画デビューした白鳥玉季さん、透明感とはつらつさの裏に感じさせる「後ろ暗さ」。
そして、横浜流星さんの初めのシーンから一瞬にして感じさせる「いけ好かなさと暴力性」。
さらに、「こういう役をやらせたら」と、完全にハマっている趣里さんと三浦貴大さん(貴大、太ったなw)らが周りを固め、鑑賞者を違和感なく物語に没入させてくれる。
TOHOシネマズ日比谷は公開1週目のわりに小さめ箱でしたが(『シン・ウルトラマン』に割りすぎなんだよ。。)、平日(サービスデイ)朝一の回は客入りもまあまあで、客層は比較的年齢高めな感じ。そのせいか、中盤以降トイレ退出数名ありましたが、私的には150分十分見応えがあって長くは感じませんでした。良作です。
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