「「かわいそうなんかじゃない」」流浪の月 yukipoyoさんの映画レビュー(感想・評価)
「かわいそうなんかじゃない」
タイトルは胸に響くセリフでしたが、敢えて本作の内容には触れずにレビューさせて頂きます。
本作品は李監督ならではの、言葉に形容し難い各々が抱える孤独な空気感が儚くも寂しげに、よく描かれています。
描ききらないことの美学がひしひしと伝わる一方、やや観る側に委ねすぎているようにも感じました。
『流浪の月』というタイトルをもっとこの作品の核として、描いて欲しかったです。ですがラストシーンは雲の間から「月」のもつ暖かさが垣間見えたかのようにも思えました。
この作品を映像化するのは相当難しいことと思われますが、それぞれが深く考えたくなるような、味わいのある作品ではありました。
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