「原作を読むのが先か、映画を観るのが先かでだいぶ印象が変わる。」流浪の月 埴輪さんの映画レビュー(感想・評価)
原作を読むのが先か、映画を観るのが先かでだいぶ印象が変わる。
クリックして本文を読む
原作ファンに申し訳なくなる作品。
原作ではところどころに美しい表現があり、読んでいてウットリするようなシーンがあった。
しかし、映画では人間のドロドロした部分ばかりを出し、原作無視一歩手前。
というかオールドバカラを出すなら過去をフラッシュバックさせるべきだろう…。
原作を読まなければ、主人公は嫌われておしまいの作品。初見向けではないし、原作ファン向けでもない。
人選も悪い。唯一ハマったと思ったのは亮役くらい。
あと濡れ場が長い。重要なのはそこではない。
フラッシュバックも多い。主人公の気持ちを共感させたい気持ちはわかるが、にしても多い。
性器を晒したシーンには引いた。原作にはそんな表現はない。もしやこの人を選んだのは小さいからということか…?
文の元恋人の印象の薄さに驚き。
原作の切れ味の良さそうなボブはどこにいったんだ。平凡な女の人じゃないか。さりげなく心療めいたことを呟いていたがあれが2人の関係を表せるとでも?同じ立場とは限らない。
文の母親はルールブックに沿っていなさそうな至って普通の母親だった。
苗を引っこ抜くシーンは「おっ」となったが、伏線が微妙だったために「?」に変わった。
キャストで遊んで程よく気持ちの悪いシーンを入れたら出来上がり。原作の雰囲気を無視した作品。
コメントする