「役者の演技力と映像美で持たせる退屈な時間」流浪の月 ゆるさんの映画レビュー(感想・評価)
役者の演技力と映像美で持たせる退屈な時間
全体構成が冗長でつぎはぎ感があります。
どこかで見たような表現の寄せ集めといった印象で、人物描写もステレオタイプです。
純愛を押したいのだとしたら、「大人になったさらさをふみが愛せるのか?」という点に葛藤を持たせた方が、際立ったのではないでしょうか。
小児性愛に対する偏見や生きづらさを描くのであっても同様に感じます。
彼にとってさらさが特別である理由がありません。
また、最終的にふみは病気を患っているために大人になれないというコンプレックスが明かされますが、
それと小児性愛はイコールにならないのでは?
なんかそれっぽく可哀想で切ない感じにまとめられて、
性に歪な2人が手を取り合って受容しながら生きていく…となっていますが、
それと互いを愛しているかは別の話ですよね?
主題のわからない中にそれぞれの人物が抱える苦悩が熱量高めな演技で詰め込まれ、
情緒不安定な作品といった印象。
泣いている人は一定数居たので、
ポイントで感情移入して楽しめる方なら切なくなれるはず。
本当ですよね!私も期待していたのですが、観終わった後は疲労って感じでした…。高評価は不思議ですが、泣き所がわかりやすくて説明が多いので、ウケる理由はわかる気がします。
やぶさんのコメントを拝見して、なるほどと思いました。
あの2人は互いに必要とし合っている、が適切な表現ですね!それなら、要らない要素をもう少し削ぎ落として、歪な共依存をもっと美しく昇華させて欲しかったです。。
完全に同意です!
凄く期待して見に行ったのですが残念でした。
高評価が多いのが不思議です。
私も最後の告白は微妙だと思ったのですが、あゆみとの別れ際の台詞が無理してついた嘘だと裏付けるのと、初めて自分の身体的不具合を受け入れて貰えたことで更紗のそばを自分の居場所として求めるようになったキッカケかな、、と鑑賞後数日経って思えました。
もともと社会が二人を受け入れてくれないので他に居場所は無いわけですが。。
なので文が更紗を愛せているのはかわからないけど必要としているとは思います。
あと文は小児性愛者ではないですよね。