「疲れた夜の上質体験」流浪の月 poteさんの映画レビュー(感想・評価)
疲れた夜の上質体験
原作未読で、お疲れ気味の平日の夜に鑑賞。
150分もの作品を観るのは久々のため、少し心配もありましたが、最後まで引き込まれてしまいました!
テンポは早くないし、セリフもあまり多くない。
でも表情や間合いなど、シーンごとに沢山のメッセージが発せられていたのだろうと思います。
まず冒頭から映像が美しい。。
他の方もレビューされていましたが、全体を通して、光や風、水、月といった不定形なものの描写が印象的でした。
昼間の自然光(文の部屋)や、夜の灯り(カフェ店内)も見所。暗闇の大画面で観られて良かった。
また主演のお二人は言わずもがな、どの俳優さんも見ごたえがありました。
キャスティングの経緯が気になります。
横浜流星さんを初めてきちんと観ましたが、とても演技派だったのですね。
白鳥玉季さんも難しい役どころを自然体で演じていて、これからの活躍が楽しみです。
(広瀬すずさんの子ども時代がぴったりすぎて、驚きました)
ストーリーについては、一般的な恋愛関係ではないということで(ソウルメイト…?)、表現の度合いが難しかったのではと思います。
外野からすると「本人たちが良いならそれで良いじゃん」となりますが、果たして実生活で、見知った人が同じ境遇だったら、、?
自分はそんな境地でいられるのか、邪推をしないでいられるのか、考えさせられました。
しいていえば、終わり方が少し唐突に感じました。「あれ、エンドロールになった!」と。
原作とどう違うのか気になります。
個人的には、更紗と文が仲良く「パプリカ」を観ていたのが一番のツボでした!
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