劇場公開日 2022年5月13日

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「変わった恋愛映画が観たい人は◯、ただしリアルを求める人には向かない」流浪の月 BONNAさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0変わった恋愛映画が観たい人は◯、ただしリアルを求める人には向かない

2022年5月16日
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鑑賞方法:映画館

原作未読。李相日監督の名前につられて観に行きましたが、正直いろいろと消化不良でした。
ストーリー自体はよくできていたと思います。さすがは本屋大賞作品。俳優さん達も難しい役柄をうまく演じられていました。
特に広瀬すずさん。オンオフの切り替えの演技が素晴らしいです。文がいない時と、文と再会した後の表情と感情の出し方。全然違う。ただ、今作も『怒り』の時同様、演じられた後のメンタルが心配になる役柄でしたが。

消化不良の内容については、以下の通りです。

①子役の子が広瀬すずさんより声が低い
演技は良かったので、キャスティングミスとは言いません。ただ、この子が大きくなっても、広瀬すずさんのようなやや高めの声にはならないのでは……と。

②令状が無いのに逮捕しに行く
これについては、先にご覧になられていた方の何人かも指摘されていましたが。
原作もこんな感じなんでしょうか?この場合、母親からの捜索願とかがなければ、逮捕する根拠もないと思いますが……。ありましたっけ??

③結局、文はロリコンなのか?それともロリコンにならざるを得なかったということか?
最後の最後で文の秘密が開示されるので、大人の女性に対する恐怖心があることはなんとなく理解できました。
ただし、元々その要素があったのか、あの秘密によってロリコンとならざるを得なかったのかが、よくわかりませんでした。
あんまりロリコンっぽい描写もなかったですし。

原作未読のせいかどうかはわかりませんが、変わった恋愛映画が好きな方には向いている一方、私のように偏屈なリアリストには向いていない作品のように思えました。ごめんなさい。

BONNA