劇場公開日 2022年5月13日

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「微に入り細を穿ち映像化した名作」流浪の月 Tiny Feneccさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5微に入り細を穿ち映像化した名作

2022年5月16日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

幸せ

作品の内容は皆さんレビューしてると思うので別視点で語ります。

とにかく映像表現が素晴らしい。最初の木漏れ日だけで、日本の公園をここまで幻想的に表現するのかと心を掴まれました。
劇中の随所で日差しの柔らかさや仄暗いカフェの安心感、人物から見てそこだけ明るい場所の異質さなど、光が効果的に使われています。もちろん光の差さない暗さも……。
マンションのベランダから街並みを見渡す場面でも、どんな魔法を使ったのか説得力のある解放感が伝わってきました。
今作のタイトルにある月の使い方もバッチリ。

150分という長さと娯楽性は低く万人向けではないので4.5にしましたけど、個人的には文句無しの満点です。

あと、劇中にちょこっと出てくるアニメがパプリカで、故今敏監督へのリスペクトを感じ取りました。10歳の子が観るアニメじゃないよ笑。
こういう細やかな主張、好きです。

Tiny Fenecc