「役者さんの演技力に驚き。ただ脚本が…」流浪の月 いゔさんの映画レビュー(感想・評価)
役者さんの演技力に驚き。ただ脚本が…
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多部未華子には、そこまで演技力の求められるシーンはないが、
若手俳優で、影のある役をやらせたら、松坂桃李がダントツだと感じた。
雰囲気だけの成田凌とは違い、役が憑依している。
横浜流星もポンコツだと思っていたが、DVの攻撃的な面、人を見下した表情は、なかなか役者になってきたと思った。
広瀬すずは、まだ広瀬すず。
DV、ベッドシーン、と無難にはこなしていたが、
芯が強すぎる。
更紗の文への執着が文の人生を狂わしている、ということを言いながらも、いまいち入ってこないのは、更紗ではなく、広瀬すずのままだからだと思う。
もう一皮剥けた女優になってもらいたい。
脚本が、原作を端折りすぎていて、登場人物のそれぞれ抱えている問題が分かりづらい。
そこが根底にあっての登場人物の依存、執着する様子が分かりにくい。
特に文は、最後まで隠されているため、最後の10分程が慌ただしく薄い。
それであれば、登場人物を更紗と文と亮に絞って展開した方が良かったかもしれない。
スッキリしないラスト。
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