「想像以上に優しい物語だった」流浪の月 ガゾーサさんの映画レビュー(感想・評価)
想像以上に優しい物語だった
2022年劇場鑑賞110本目。
昔誘拐した幼女が大人になってまた犯人と逢瀬を重ねる、という印象で鑑賞。「八日目の蝉」は誘拐して自分の子供だと育てた人との不思議な感情を描いた作品でしたが、それの男女版なのかなと。
実際は幼女でなく分別ちゃんとついている小学生で、お互い承知の上で求めあっていました。この子役の子が広瀬すずの特徴のある喋り方によく似た喋り方をしていて、顔はそんなに似ていないのですがいい繋がり方をしていたと思います。声は大人の広瀬すずの方が高いのですが(笑)
劇中一回だけ話の流れ上非常に色気を感じさせるシーンがあるのですが、実年齢は分からないのですがとんでもない表情ができる子だなと思いました。
表面だけ見て外野が干渉してくる残酷さをよく描いていたと思います。ちょっと長かったのと、松坂桃李が真相を話すシーンに邦画の限界を感じて減点しましたがいい映画でした。
登場人物の一人が多部未華子なのに彼女の最後の出演シーンまで気づかず、どんどん年齢を重ねて逆に若々しく美人になる彼女に驚かされました。この監督女優を美しく撮影するのがめちゃくちゃうまいのかもしれません。
コメントありがとうございます、確かに「怒り」は映画の中の人たちは疑ってないけど、観客はこの好青年はもしかしたら殺人鬼かも知れない、と疑いながら観なければいけない、意地悪な映画でしたね。一旦そういう状況に観客を置いておきながら、今度はそういった視点を批判するような作りをしてくるあたり、考えてみたらめちゃくちゃ意地悪な気もしてきました(笑)
勿論、原作を踏襲しているのでしょうからかけ離れた逸脱はできないでしょうが
それでも今監督の前作を考えるともっと辛い演出やシーンがあっても不思議じゃないのに抑えめにされてるところに優しさを感じました
駄文、失礼しました