「若きデヴィッドのロードムービー(期待の曲は流れない)」スターダスト kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
若きデヴィッドのロードムービー(期待の曲は流れない)
実在するミュージシャンの伝記映画って、そりゃもうたくさんあって、たくさんあるからこそ出来の良さも様々な印象。いい意味で心に残っているのはドアーズ、フランキー・ヴァリ、そしてクイーンの映画だ。そう考えるとたしかにそのアーティストの原曲が使われているかどうかは大きく影響するかもしれない。ただ、俳優が歌うにしてもあの曲がこうやってできた!みたいな話だけでも盛り上がるもの。
そういう意味で本作は全くだめだった。デヴィッド・ボウイを相当好きでないと盛り上がれない。だってこれ!って曲が使われていないから。これも権利の問題なのか?
しかもアメリカツアーと思って海を渡ったのに、興行ビザがないからライブはできない。つまり歌うシーンが圧倒的に少ない。そりゃ盛り上がらない。
でも、マーキュリーのロンとドサ回りみたいに動く2人の姿はロードムービーとしてそんなに悪くない。確執、トラブルがありながら関係を深めていく過程は面白かった。ジギー・スターダストとして活躍するライブ会場にもロンは応援に来てくれるくらいの仲になりましたって終わりだ。デヴィッドがRCAに移籍していたとしても。
やっぱりジギー・スターダストになる過程はバッサリ抜け落ちているから、唐突に終わった感は拭えない。やはり高い評価にはできない映画だった。
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