「【命懸けで、巨大なマッコウクジラやマンタを捕らえ、広大な海原と共に生きる人々。インドネシアの伝統捕鯨の実態を、石川梵監督が30年以上掛け、関係性を築いた事で描くことが出来たドキュメンタリー作品】」くじらびと NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【命懸けで、巨大なマッコウクジラやマンタを捕らえ、広大な海原と共に生きる人々。インドネシアの伝統捕鯨の実態を、石川梵監督が30年以上掛け、関係性を築いた事で描くことが出来たドキュメンタリー作品】
ー 後半のマッコウクジラの群れに新調したテナと呼ばれる小型舟で突撃し、銛で仕留めるシーンは圧巻であった。
真っ赤に染まる海面。
それを、ドローンから映した俯瞰した映像。
銛を持って、海に飛び込むラマファと呼ばれる銛打ちの姿。
舟の上のカメラは、人々の激しい動き、声を捉える。
だが、何より、石川梵監督がインドネシア・レンバタ島の島民1500人と長年交流を続けて来たからこそ、撮れた映像に敬服した作品である。ー
◆感想
1.くじらびとたちの、400年続く、伝統捕鯨の厳格な規律の数々。
・漁期間中は、もめごとは厳禁。
だが、夫婦喧嘩をした漁師がマンタに海に引きずり込まれて、亡くなってしまう。
漁師たちが、漁は神聖なモノであるという思想が、良く分かる。
・くじらが捕れた時の、肉の分配方法。役割によって、部位が違う。決して変えない。
・テナの製作方法。神聖なるものとして、眼を入れ、鉄の釘は使わずに木のみで、工夫して作る。
2.くじらびとたちの、島民全体を公平に扱う姿勢。
ー クジラが捕れた時に、貧しき人、未亡人にも肉をフツーに渡す。
3.エーメンを始めとした子供も、テナに乗せ、漁を体験させる。文化の継承である。
4.撮影方法
・舟の上
・海中
・ドローンを使った空から漁を全体を俯瞰した映像。これが、実に効果的であった。
5.老漁師の言葉
”我々はくじらを殺すが、大切に思っている。”
そして、くじらやマンタも、漁師を海に引き込み、殺すのである。
遺体は海に帰り、それを食べる魚を人間が食べるのである。
潔い、食物連鎖である。
<次作は、ラマファになる事を夢見るエーメンが主人公だそうである。
成長したエーメンの姿や、この伝統的な捕鯨文化がどのように変わって行くのか・・。
楽しみである。
グリーンピースの皆様にもご覧頂きたい、素晴らしきドキュメンタリー映画である。>
<2021年10月23日 刈谷日劇にて鑑賞>
おはようございます。
iPhoneを13似変えて、データ移管したら、通知を消してしまって、コメントいただいていたのを見落としてました。
ごめんなさい。
まあ、この映画のレビューは、僕の独り言なので…。
僕は、最近、温暖化も含めて考えて、牛肉とか豚肉も食べる機会を減らしているので、食文化って、京都とかフレンチとか、そう呼ぶにふさわしいものもあるとは思いますけど、飽食の時代は見直さないといけないななんて考えて過ごしてます。