劇場公開日 2022年1月7日

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「50年以上前に作られた作品に見える「アート」な領域。まさに「特撮愛」と「サンダーバードへの敬意」を感じられる作品。」日本語劇場版 サンダーバード55 GOGO 細野真宏さんの映画レビュー(感想・評価)

4.050年以上前に作られた作品に見える「アート」な領域。まさに「特撮愛」と「サンダーバードへの敬意」を感じられる作品。

2022年1月7日
PCから投稿

まずは最初の約5分間で、当時ラジオドラマとして書かれた3つのエピソードがレコードとして残っていたことなど、このプロジェクトの経緯と、いかにこだわった作品なのかが分かります。
私は「サンダーバード」はあまり知らない作品でしたが、むしろこういう形で見る方が、より作品の魅力を知ることができて良かったです。
今でもおもちゃ屋にサンダーバード関連グッズが売られていますが、特に1号や2号はとても50年以上前のモノとは思えず、魅力があり欲しくなります。
そして、当時の「特撮」へのこだわりは流石で、「スーパーマリオネーション」という造語にも納得しました。
汗とかも微妙なリアルさで、特に「パーカー」というキャラクターの魅力はじわじわときます。
何といっても敢えて「50年以上前の作品としか見えない」ように徹底的にこだわった現代の制作陣も流石で、なかなかの映像職人芸です。
「国際救助隊」のスタートに当たる「サンダーバード登場」は必要不可欠な物語で、まさに導入としても有難い作品です。
その後に続く「雪男の恐怖」と「大豪邸、襲撃」も世界観が分かり楽しめます。
日本放送開始から55周年という記念すべきタイミングでこのような奇跡的な試みを「日本語劇場版」として再構成し、まとめられたのは奇跡が重なった結果と言えると思います。

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細野真宏