「混乱」ハロウィン KILLS garuさんの映画レビュー(感想・評価)
混乱
殺戮シーンは、グロイの一言。 無敵で不死身のブギーマンが、静かに歩きながら殺戮の限りを尽くす。 本作の感想を一言で言うなら「混乱」だ。 アメリカ人が背負う永遠に拭えない血塗られた業が、コロナ禍による不安と苛立ちでさらに激しく煮えたぎり、地獄の中でうねり狂っているーといった印象だ。
監督の演出力が如実に示されるホラー映画には、いつも何かしらの期待を持って観るが、今作に限っては新鮮さを感じさせるものは見当たらなかった。 同監督による前作のハロウィンは、本国で高評価だったらしい。 「混乱」をフィルムに焼き付けた今作は、果たしていかがなものか。 日本では難しい気がする。
カーペンター監督の78年初版を観ている者からすると、映像技術の凄まじさで押し切ろうとする力技のホラー映画よりも、やはり技ありの一本で魅せて欲しいと思う。
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