「最高のハッピーハロウィン再び!」ハロウィン KILLS snake666さんの映画レビュー(感想・評価)
最高のハッピーハロウィン再び!
過去の名作のリブートや続編が数多く出されている昨今、そのほとんどが「これは改めて作られる必要があったのか」とか「無理して続きをやる必要があったのか」と思わせるものばかりだが、ごくごくまれに作られて正解だったものに出会う事もある。
2018年版の「ハロウィン」はその一本であり、78年のオリジナル版を最も大切にした正統派の続編であった。
しかしその後2018年版は3部作としての製作が発表され今作はその2作目になる。
前作はとてもキッチリ終わっていたので、続編製作には驚いたが果たして「作られるべき続編」であったのか、その答えは開始30分くらいで「大正解」だったと確信する。
今回も監督をはじめ、作品全体にオリジナル版へのリスペクトやオマージュが満ち溢れておりストーリーや世界観、キャラクターの深掘りの仕方が実に見事だった。
古くからのファンにはたまらないファンサービスも随所にあり、特に過去の回想シーンはオリジナル版の未公開シーンかと思わせるほどのクオリティに驚かされる。
テンポ良くマイケルの惨殺シーンが展開されマイケルの凶暴さがわかりやすく表現されているあたりは新しいファンにも「ハロウィン」シリーズの魅力をアピールできているのではと思った。
また本当に恐ろしいのは殺人鬼マイケルマイヤーズだけなのだろうかという新しい発想はとても新鮮で、このシリーズをさらに進化させたものだとも感じた。
次回作「ハロウィンエンド」がある事からエンディングはややぼやかした感じではあったが演出がうまいのか、これはこれで粋な感じになっており、すんなりと三作目まで期待をつなげられる締めになっていたと思う。
日本では、まだまだオリジナル版がTSUTAYAに無かったり配信でも気軽に観れる環境が無かったりで「ハロウィン」シリーズがアメリカ程の盛り上がりが無いのがとても残念だが、2018年版と今作ならばオリジナル版の持つ「ハロウィン」シリーズの魅力を正統的に継承しているので、ここから新たなファン獲得も大いに期待できると思う。ファンとしてはこの「ハロウィン」シリーズがもっと日本でも人気が定着する事を願いたいものだ。
オリジナル版を愛してやまない自分としては再び最高の続編を楽しめ、同時に最高のハロウィンをむかえる事ができて幸せひとしおである。