「☆☆☆★★★ 意外と悪くない 監督自らの原作は読了済み。 原作自体...」異動辞令は音楽隊! 松井の天井直撃ホームランさんの映画レビュー(感想・評価)
☆☆☆★★★ 意外と悪くない 監督自らの原作は読了済み。 原作自体...
☆☆☆★★★
意外と悪くない
監督自らの原作は読了済み。
原作自体は、読んでいて面白いとは感じなかった。
最早、手垢の付き捲ってしまった内容で。途中のストーリーから、最後の展開にいたるまで。その予定調和っぷり、登場人物等のステレオタイプには、「これ絶対に面白くなる気がしないな!」…と。読了はしたものの、どうにも観に行く気持ちが、、、
結果、、、「あれ?悪くない…」
これは多分ですが、俳優陣の演技力にそれぞれ説得力が有ったから…と言えないだろうか。
楽団員のみんなが。警察とゆう組織の中で、【単なる意味のない駒】として存在している事に納得していない。
そんな煮え切らない心の苛立ち等が、絶妙な塩梅で伝わって来る。
よって、この高得点は全て出演者の方々に捧げています。
中でも特に良かったのが、磯村勇斗と光石研。
磯村勇斗は、ここ最近実力度が上がって来ているので、ちょっと目が離せなくなって来た。
光石研に関しては、もう何も言うことなし。
どんな役を演じていても、安心して観ていられる。
この作品でも、一見すると人当たりの良さそうな上司に見えつつ。終盤と最後の最後に見せる手のひら返しを、更にもう一度、速攻で手のひら返しさせてしまう辺り。こちらは知っていたのに、その演技による絶妙な間合いで唸ってしまう。
あれ?それって監督の演出力の賜物?
でも、、、この監督だと、前作の『ミッドナイト・スワン』等を観ても、そこまでは…とは思うのだけどなぁ〜💧
あまりの予定調和っぷりに、賛否は別れそうな気はします。特に(ハリウッドの、お金に糸目をつけない大作系が好きな)若い人には受けが悪そうな感じでしょうか?
最後に、阿部寛に関して一言だけ。
ここ最近、阿部寛が、何を演じても阿部寛になり始めていて、少しだけ心配になっている。
2022年 9月3日 TOHOシネマズ日本橋/スクリーン2