劇場公開日 2022年8月26日

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「税金の無駄使いかもしれないが人生には無駄がない」異動辞令は音楽隊! 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0税金の無駄使いかもしれないが人生には無駄がない

2022年9月21日
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鑑賞方法:映画館

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2022年映画館鑑賞47作品目
9月20日(火)イオンシネマ名取
ハッピーマンデー1100円

監督と脚本は『全裸監督』『獣道』『ミッドナイトスワン』『雨に叫べば』の内田英治

独善的で組織のコンプライアンスを無視したスタンドプレーを繰り返す捜査一課の刑事が周囲の反感を買い警察音楽隊に左遷される話

ポンコツメンバーがなんやかんやでまとまって最後はうまくいくという邦画ではよくある王道的展開
ハートフルコメディ
作り話なんて大体がご都合主義なんだからいちいち指摘するのは野暮ってもの
『蜜蜂と遠雷』や『ミュジコフィリア』と違って面白いのはそこに警察組織という要素が加わりコメディに仕上がっているから
やはり映画には娯楽要素が欲しい

古めかしいバス停留所待合所の隣に野菜販売所
その側に座る婆さんという光景が好き
警察音楽隊の事務所もまた黒々と年季が入っている

成瀬が事務所でハンコをリズムカルに押していくシーンが面白かった

主犯逮捕シーンでラスボスがパワフルで強すぎるのがかえって興醒め
寄生獣じゃあるまいし人間離れしすぎてあり得ない
ラグビーのトッププレーヤーみたいに次々と振り切ってやたら逃げ足がはやいとかならスッと受け入れる事ができたのだが

阿部寛と親子役を務めた見上愛という存在を今回の作品で初めて知った
小松菜奈系で阿部寛同様眉毛が逞しいので親子役ハマった
腕時計を剥ぎ取り踏みつける行為は怒りを表現するのに充分だった

モトーラの顔もだいぶ見慣れてきた
引いた映像だとモトーラのスタイルの良さが光る

子供の頃の和太鼓の経験を生かし音楽隊ではパーカッション担当の成瀬司に阿部寛
交通課所属のトランペット奏者で一児の母の来島春子に清野菜名
自動車警邏隊所属のサックス奏者で実はいやいや音楽隊をやっている北村裕司に高杉真宙
自動車警邏隊所属のチューバ奏者で警察音楽隊をこよなく愛する国沢正志に板橋駿谷
県警本部会計課所属のカラーガードリーダー柏木美由紀にモトーラ世理奈
交通機動隊所属で成瀬のパーカッション指導係の広岡達也に渋川清彦
元劇団員で一般職として警察音楽隊隊長兼指揮者になった沢田高広に酒向芳
捜査一課巡査部長の刑事で成瀬とコンビを組んでいた坂本祥太に磯村勇斗
捜査一課の警部補主任で成瀬とよく衝突した井上涼平に六平直政
刑事部捜査一課長の篠田誠に岡部たかし
音楽隊解散を目論む県警本部長の五十嵐和夫に光石研
成瀬の娘でアマチュアバンドを組んでいる成瀬法子に見上愛
成瀬の母で認知症の成瀬幸子に倍賞美津子
警察音楽隊のファンで着物姿の上品な老婦人・村田ハツに長内美那子
アポ電強盗グループの西田優吾に高橋侃
アポ電強盗グループのリーダーに小沢仁志

野川新栄