「音楽は人間を成長させる力がある!」異動辞令は音楽隊! 三輪さんの映画レビュー(感想・評価)
音楽は人間を成長させる力がある!
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音楽を通して成長する、さわやかな人間像に感動しました。特に吹奏楽は、団結しなければ良い演奏はできないものです。この作品では、アポ電というお金を持った老人を狙う犯罪者を捕まえるストーリーと、古い考え方に固執していた警察官が見事に成長していく姿のクロスが、実に鮮やかに描かれています。最初阿部はいつもの荒っぽい男性像を演じます。刑事としてはとても真面目な男ですが、家族に見捨てられそうになる程無骨な男です。それが音楽という触媒によって劇的に変化していきます。シングルマザーの清野の存在も触媒なのでしょう。確かに阿部は、投書によって音楽隊に左遷?された形をとっていますが、文字通りそれは宇宙の采配であり、阿部自身の人生のシナリオだったのでしょう。投書をしたのは実は自分の後輩だったということが後でわかりますが、成長した阿部はそれを怒ることもしません。なぜなら、彼は左遷?という人生通して、人間学を学んだからでしょう。最後は、娘や家族との修復を図り、素晴らしい楽友たちと、人に喜ばれる音楽を仕上げます。ラストシーンの感動は忘れられません。 追記 警察音楽隊が存続するのか、清野との愛はどうなるのか、この2点がいつまでも気になる作品です(笑)。
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