コレクティブ 国家の嘘のレビュー・感想・評価
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是非、このタイミングで観て欲しい
2015年にルーマニアの首都、ブラレストのライブハウスで実際に起きた火災から始まる信じ難い事実の数々。からくも焼死を免れ、病院に運ばれた被災者が、火傷の跡を消毒する薬の濃度が故意に薄められていたために、火傷ではなく感染症で次々と亡くなる。病院と製薬会社が癒着していた。医師も賄賂を貰っていた。そもそも政府が腐敗の温床だった。等々。 でも、事実を突き止めるために立ち上がるメディア(スポーツ新聞)がある。実名で、顔を出して、事実をリークする内部告発者がいる。政府内の腐敗を認め、取材に協力する若い保健大臣がいる。そして、腐敗に怒り心頭でデモに参加するたくさんの市民がいる。 このドキュメンタリーを見て思うのは、ルーマニアという国の腐敗度合いより、むしろ、それを正そうとする側のパワー、それに尽きる。翻って、日本はどうか?と考えて、暗澹たる気持ちになるのだ。 だからこそ、本作を是非このタイミングで観て欲…続きを読む
選挙結果に愕然
もう何から何までぐちゃぐちゃじゃん。どこから手を付けていいか分からない。保健相交代まで持っていったジャーナリストたちはあっぱれ、ここから映画の主役も変わり、改善していくのかと思いきや、大臣やその側近が改善のアイディアなど出してはいけませんというおばちゃん誰だこれ!官僚なのか?それでも具体策を少しづつでも実現していく孤高の保健相。執務室に被害者の写真作品が飾ってあるのも良かった。ところが選挙で与党大敗のあと、お父さんが「逃げてもいいぞこの国は30年は目を覚まさない」だって。確かに医療費が安くなるって公約されたって、国ぐるみで希釈した消毒液を流通させてるような医療受けたってしょうがないじゃん。この人たちの目はどうしたら覚めるのでしょう?人口1900万であと受け入れられる重体やけど患者は5人だって!東京都より大きい規模なのに5人しか入れないの!どう考えても変よ。元保健相がんばれ!
後半少し飽きを感じました。
ルーマニア医療行政の腐敗を描いたドキュメンタリー。 クラブ火災により露見した消毒液の希釈問題を追及する新聞記者に焦点をあてた前編。その後処理と問題解決に苦悩する新任の担当大臣の苦悩を描く後編。 腐敗し私利私欲を図る権力者層。他のヨーロッパ諸国から大きく遅れを取るルーマニアの苦悩が観て取れます。 とても良く出来たドキュメンタリーだとは思いますが、やはりドキュメンタリー映画を観る習慣のない私としては、徐々に退屈を感じ始めてしまいました。 私的評価は、やや厳しめです。
他人事ではない
長期政権とメディアの癒着という問題について考えさせられる。メディアが権力に従ったら国民は虐げられる。腐敗した政権が国民に与える影響をこのように可視化されると恐ろしさを身に染みて感じる。若者の投票率の低さという点で他人事ではないように感じてしまう。
いやー、これは酷い
なぜ悪人は雲隠れして 被害者が矢面に立って 傷だらけになりながら 痛い思いをしながら発信しなけらばならないのか 大臣、頑張ってほしいす というか最後の選挙の話、 まんま日本じゃん! 酷い話だよ、怖いよ どうすれば伝わるのか どうすれば皆んなが自覚して動くのか 若者は何してるのか それとも若者に投票しやすい制度に あえてしていないのか…
国民の判断や、いかに。
出口が一つしかないライブハウスでの、火災。 ニュースでそういえば、聞いたことがあるような。 一つの事件から炙り出された国家の嘘。 これって、本当にドキュメンタリー?って思うほどスリリング。 前半は記者主導、後半は新任保健相主導。 この目線を絞っているところも、のめり込みやすいか。 大勢=正しい、わけじゃない。 それに気づけるかどうか。 考えさせられる。
ルーマニア、やばいって😱
ブカレストで実際に起きた火災事故から発覚した、製薬会社、病院、政界の癒着問題のドキュメンタリー。 このライブハウスの火災はなんとなくニュースで見た記憶はあるが、後に助かった若者達が病院で感染症で亡くなっていたことは知らなかった。消毒薬が、、、そんな事が行われていたなんて、ルーマニアヤバすぎる。なんて恐ろしい国だ。コマネチの告発の時にもルーマニアってコワイ国だなと思ったが、今作を観て、本当に怖いと思った。 でも、この事件が起こらなかったら発覚しなかったのか?せっかく助かって、ほっとしても、治療中の病院で感染症で死ぬなんて、本人も家族も救われない。虫が沸いて死んだ人もいたとか。なんて酷いんだ。 でも、ルーマニアだけでなく、いろんな国でいろんな癒着問題あるんだろうな。こんなことをドキュメンタリーとして映画にできてしまうのはまだ,未来があるのかも。 事実だけに観だほうが良い映画だが、とても…続きを読む
気骨あるマスコミの話はいい
国家の絡んだ医療不正事件。死ななくていい多くの患者が死んだ。製薬会社、医療機関、保険相がずぶずぶの腐敗。これを暴き出すスポーツ紙記者たち。いい話でした。 「メディアが権力に屈したら国家が国民を虐げる」今の日本のことを言っているのか笑。 新しい保険相が非常に理知的で正義の人であったことに感動しました。 しかし次の選挙では再び反動勢力の社会民主党が勝利してしまうという皮肉。 その後のルーマニアはどうなっていくのでしょうか。
賄賂と不正のまかり通る世界、他人事とは思えない
ルーマニアのドキュメンタリー 2015に起きた火災事故を発端に政府を巻き込んでの不正が 次々と暴かれていく 初めはスポーツ紙の編集者による追及だったのが途中からは 新しく任命された若い大臣の手による改革へと繋がる よくこんなに内部の様子が映像化されたと驚く ところが事は簡単には運ばなくて、、、 チャウシェスク政権が崩壊したのが1989年というから そこから30年も経ているというのに、 政治の浄化とはこんなにも難しいものなのかと暗い気持ちになった メディアが権力に屈したら、という言葉が重くのし掛かる 火傷で酷い傷を負った女性が前向きに答える姿が 唯一の救いだった
ジャーナリズムと正義
ルーマニアは可哀想な国なんだと思う。今のウクライナももとは、ルーマニアと同じ感じに思うのは、僕だけ…?祖国を良くしようとしている正義感を、国をあげて阻止しようとする(正義感を振りかざすと潰される)あの感覚は、今の日本にも当てはまる。ルーマニアの今後を注目していきたい。
奇跡のドキュメンタリー
昨年見逃してた1本。近隣のミニシアターで公開されるとあって視聴。見て良かった1本。 腐敗した権力組織に対して戦う多くの人々が顔出しで登場する。大規模火災をきっかけに明らかになっていく医療不正を描いた作品。暴いていく新聞社、組織改革を進める若き保健相、腐り切った組織。本当にドキュメンタリー?と思えるほどのドラマティックな展開。大なり小なりどこの国にもありそうな話かもしれないからこそ、対岸の火事でなく他山の石としてとらえたい。
硬派なドキュメンタリー、心理的にハードな結末
2015年10月30日、ルーマニア ブカレスト市のクラブ「コレクティブ」で火災。死者27名、負傷者180名の大惨事。それで終わらず、火傷で入院した負傷者が次々と47名も死亡した。その原因を調べるスポーツ紙の編集部と、その背後にあった巨大医療汚職事件を浄化しようと奮闘する新大臣を追うドキュメンタリー映画。 負傷者死亡の原因は明らかになるし、市民の怒りは頂点に達し内閣は辞職するし、スイスから戻って就任した新大臣は腐敗まみれのシステムを変えるべく、半年間日夜奮闘する。 それなのに、観終わった後も、心は少しも晴れない。絶望感が圧倒的だからだ。ルーマニアの闇は深く黒い。このドキュメンタリー映画で、何かが変わることを、心から願う。 事故で両手の指を失い、ほぼ全身にケロイド状の火傷痕が残った女性が、前だけを向いて生きるエピソードが、本編と組み合わせて進行する。その姿勢、どんな深い闇の中でも、個人として前…続きを読む
中盤から何やらきな臭い…
ルーマニアの医療制度の腐敗を暴くドキュメンタリー。 スポーツ紙記者たちの奮闘ぶりや市民の怒り、犠牲者の家族の悲しみにシンパシーを感じながら機嫌良く鑑賞していたのだけれど… 「メディアが権力に屈すると、国は国民を虐げる」などと真顔で語り出す頃から、何やら嫌な雰囲気に… 終盤からは、新進気鋭の保健相を中心に、保守勢力との政争を描きだし「これはもしや、ルーマニア版〝君はなぜ総理大臣になれないのか〟的な作品じゃねえだろうな」なんてことを考え始めると、何だか急に冷めてしまって… 事実を基にしたフィクションとして映画化した方が、いいかも知れないね。
個人が国家につぶされる現実
まだまだ、EU加盟国でもこの現実。医療者の内部告発で明るみになったことがまだ救われる。長期にわたり密着したドキュメンタリー。これだけの大きな事故であっても、時間がたち、心地よいプラバガンダが聴こえてくると、自分事と捉えられなくなる大衆心理。
ルーマニアの医療危機
2015年10月、ルーマニアのブカレストにあるクラブ、コレクティブ、で火災が発生し、死者27名、負傷者180名を出す大惨事となった。さらに、助かったはずの入院患者が複数の病院で次々と死亡し、最終的に死者数は64名に増えた。この事を調査したスポーツ紙の編集長は、背後に製薬会社、病院経営者、政府関係者の癒着があることを突き止めるた。ジャーナリストたちは命の危険を感じつつも真相を究明の調査を続けた。一方、報道を目にした市民の怒りは頂点に達し、内閣はついに辞職。正義感あふれる新保健大臣は、腐敗まみれのシステムを変えるべく奮闘するが・・・というドキュメンタリー。 新大臣は頑張ったが、このラストはせつない。 選挙でしか変えられないのに若者の投票率の低さは日本と変わらないんだなぁ、って思った。 ルーマニアの医療危機はいつまで続くのだろうか? 日本では、ここまで酷い汚職、癒着は無いとは思うが、似たような事…続きを読む
どこの国での多かれ少なかれ、政治のこの手の話は有るのだろうけど、こ...
どこの国での多かれ少なかれ、政治のこの手の話は有るのだろうけど、こうまざまざと見せられるといたたまれない気持ちになる。 政治は政治家に任せきりじゃダメなのね…国民が見張ってないと。
つまらない映画体験に感謝
私が映画を観る理由は作品を通して自分の心がどう動くかを観察する為(要は自己理解の為)であったり、好奇心を得る為であったりします。残念ながら本作からは何の新鮮味も感じることができず、つまらないという感情しか残りませんでした。 何故つまらないのか?まず、事実の明かされ方が淡々とし過ぎる点。そしてこれが最大の理由なのですが、国家や企業の隠蔽問題なんてメディアが連日騒ぎ立ててるし、社会人やってれば企業活動に対する疑問は大なり小なりあるわけで、今更驚かないです。おまけに本作の事件の根本にあるのはただただ怠惰なだけというお粗末さでコメントのしようがない。 仕事で起きてる悪循環なんてもはや先代から脈々と受け継がれてきた伝統文化なので、本作でも指摘されてる通り根深く、上の世代が引退しなければなかなか変えられないと思ってます。エンディングでは虚しさを突きつけられたような気がして、明日も来年も数十年後も似たよ…続きを読む
壮絶なライブハウス火災に端を発した連続死亡事故の背後にある闇に迫る二人の男の奮闘を描いた良質なスリラーのようなドキュメンタリー
2015年10月、ブカレストにあるライブハウス“コレクティブ”でバンド演奏中に火災が発生、死者27名、負傷者180名を出す大惨事となったが、命が助かったはずの負傷者が搬送先の複数の病院で次々に死亡、死者数が64名に達してしまった。その不可解な事件の調査に乗り出したのはスポーツ紙“ガゼタ・スポルトゥリロル“の編集長カタリンとそのスタッフ。彼らは事件の背後にある製薬会社や病院、政府関係者達が絡んだ闇を次から次へと暴いていく。一方ルーマニアの政治も混乱を極め、次々と保健大臣が辞任に追い込まれる中で金融のスペシャリストであり慈善家でもあるヴラドが就任、腐敗まみれの社会福祉行政にメスを入れようとするが・・・。 まず圧巻なのはライブ演奏に火災が発生し観客が逃げ惑う様を鮮明に映した映像。いかに“コレクティブ”で起こった事故が凄惨であったかがすぐに解るわけですが、その後に次々と暴かれていくとても現実のもの…続きを読む
真に迫るドキュメンタリー
どこの国も、権力を手に入れると金に群がる輩がいるけど、人の命を預かる医療がこれでは、もはや絶望的。 交代した保健相は、いたってまっとう、誠実に対応しているのに、選挙では政党が大敗。 これだけのことが明るみにでて、腐敗は過去に遡るとわかっていても、国民は腐ったリンゴが好きらしい。 あれ?身近で聞いたような?無策のコロナ対策だと実感したのに、腐ったリンゴを買い続けるどこぞの国民と似ていやしないか。 それにしても、ここまで裏をとって真実を炙り出すジャーナリズムの凄さ。 これほどの冷静さと、激しさ、事実の追及に対する貪欲さがなければ、世論はついてこないだろう。 それでも…である。 こうなると、選挙すら金の匂いがしてくるのは、穿った見方か? ルーマニアの抱える闇は、児童福祉だけじゃないんだ。政府が、腐っているからか。 こういう映画こそ、多くの人に見て欲しい。
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