「ヤクザも男も越えた何か」土竜の唄 FINAL Masuzohさんの映画レビュー(感想・評価)
ヤクザも男も越えた何か
土竜の唄
高橋のぼるによる日本の漫画で連載誌を変えながら2005年から連載
2021年5月時点でシリーズ累計発行部数は947万部を突破している
バカでスケベの菊川令二巡査が度胸だけで潜入捜査を任され
数寄屋会会長の轟周宝にワッパをはめるべく奔走する作品
今回を機に前までの2部作を予習しましたが
三池崇史監督らしいはちゃめちゃ感と
そのノリを読んで字のごとく裸一貫で受け止めた
生田斗真の快演で楽しめる作品でした
今作も感想としては
展開的なマンネリはありつつもギャグ面は
引き続き置いてけぼりなくらい頑張っていたと思います
轟周宝を逮捕するつもりがどんどん出世していき
命も救ったりなどどんどん目的と違ってきている令二
パピヨンこと日浦匡也も両足を義足にしてからほぼ
サイボーグ化しており
完全にクスリを扱っている轟を疑っている状況
そこへパスタを加工して麻薬を運ぼうという
すっごくまわりくどい方法を思いついた
周宝の息子烈雄(れお)が出てきます
この烈雄を演じるのは鈴木亮平なのですが
完全にこないだ公開された孤狼の血の上林の
まんまで笑いました
迫力満点で観客も凍り付かせたあの演技
そのままでしたがやっぱりこの映画なので
アホになっていきます
そうした新登場以外の
キャラクター的には特に変化はなく
新鮮味は言う程ないです
潜入させてる署長やマトリの人々も
3作目の名物コーナー的な部分を押し出して
きますがちょっともう飽きてる感じ
まあ続けて見ちゃってるから余計そう
思っちゃうんでしょうけど
数寄屋会と蜂乃巣会の顛末も
あんまり出てこないしクロケンも出てこない
あたりは物足りなさもあります
猫沢もねぇ・・
そうした影響で数寄屋会も
そんな規模の大きい組織に全然
見えてこないんですよね
何より岩城滉一がもうセリフを全然
言えておらず存在感が弱い
まあもう引退する身ってのもありますが
この映画基本的に配役は皆うまいので
どうしても目立ってしまいます
前作の瑛太もガッカリしました
なんだかんだ1作目が一番ヤクザものと
少し毛色の違う感じのバランスが良かったかな
と感じてしまいました
生田斗真の演技力は見事だし
(たまに岡田圭右に見えるときはあるが)
終盤の展開はそうはならんやろの連続ですが
モグラであることをパピヨンに遂に明かすシーンは
見ごたえあったと思います
堤真一さすがです
その後の展開が度肝を抜かれますw
もはやヤクザを越えた何かw
今作から観に行ってもいいと思います