「【米大統領選で、共和党のトランプにまさかの敗戦をした、民主党ヒラリー陣営の選挙参謀が起死回生を狙って田舎の町長選に波乱を齎すシニカルコメディ。最後に勝利したのは、どっちだ!】」スイング・ステート NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【米大統領選で、共和党のトランプにまさかの敗戦をした、民主党ヒラリー陣営の選挙参謀が起死回生を狙って田舎の町長選に波乱を齎すシニカルコメディ。最後に勝利したのは、どっちだ!】
ー 名優、美人どころ総出演である。
共和党の選挙参謀、ゲイリー・ジマーに、スティーブ・カレル。
民主党の美しき選挙参謀、フェイス・ブルースターに、ローズ・バーン。
そして、ゲイリー・ジマーに”担がれちゃって”町長選に出馬することになった退役軍人ジャックには、クリス・クーパー。
コレマタ、雛には稀な美人で、ジャックの娘にはマッケンジー・デイヴィスである。
そして、何故か、皆、与えられた役を楽しそうに演じているように見えた・・。ー
◆感想
・とにかく、序盤からアメリカの選挙(日本も同じだな・・)を、おちょくるシーン連発である。
・普段はのどかな田舎町だが、ゲイリーが一晩泊まっただけで、翌日には町の皆が彼を知っている、プライバシーとWifiなしの町の人々の面白さ。
ー ”あいつら、4年に1回しか来ないからなあ・・。”彼らのベタな、ゲイリーへのもてなし方が、ラストに効いてくるのである。
・スイング・ステートとは、字幕では激戦州と訳されるが、要するに共和党が勝ったり、民主党が勝ったり、という意味なんだよね。
あと、原題の”Irresistible"は、”選挙って、一回やると止められないよ!”ってことかな。
・劇中、頻繁に登場する選挙コマーシャルの面白さ。(日本も同じだなあ、ヤッパリ。)
何故か、斜め上を見た凛々しい顔と、重々しい決め台詞。
ー ”ウツクシイクニ、ニッポン”とか言ってた人、日本にもいたなあ・・。ー
・報道のスタイルも実にシニカルに描いている。いい加減な事しか言わない、自称評論家達。
・金権選挙の風刺の仕方や、フェイス・ブルースターの”私、この町の出身です!”と平然と嘘を言う姿。(で、全然反省していない・・。)
ー 選挙に勝つためには、手段は選びません!ー
<”普段、田舎には、全然関心を持たない癖に、選挙になると、ニコニコしながら
”皆さんのために!”とか言いながら、ノコノコやってきやがって!
田舎町を舐めんなよ!”
オチも最高な”架空の町の金権選挙”を描いた面白き作品である。>
<2021年10月30日 刈谷日劇にて鑑賞>