ジュラシック・ワールド 新たなる支配者のレビュー・感想・評価
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ちょっと退屈
ケイラ姐さんがかっこよい。
ブルーの子供がとっても可愛い。
でも肝心な恐竜とクローン問題は解決してないまま終わった。
「人間と恐竜は共生できる」という力業で終わらせた感。
やっぱり人間の勝手で生み出され、人間の勝手で住処を奪われたり生態系を壊す存在にさせられている恐竜達が可哀想でならない。
ただ恐竜を見たいってだけで観る映画としては丁度いいと思う。
映像は素晴らしいがシナリオは今一つ
前回見た時、クレアの吹替えが酷かったし、DTSXって音質で聞けるから字幕で見た。
メイジーを誘拐するのは有りとして、皆のレビュー通りイナゴは要らないには同意そのせいでレジェンド側の物語が茶番っぽく見えたんだよね。イナゴに尺取らずに、新しくて珍しい恐竜もっと出しくれよって思う。新しいので目立ったのは2体だけだし。
グラントが巻き込まれる導入が初代パークっぽくて面白いし、今までの作品をリスペクトしていてファンサービスが良い。
全体的な映像は素晴らしい、シナリオ面は今一つな印象で一部ご都合主義な印象を受けた。
追記
ドジスンが逃げる時にヘアースプレー缶を詰めてたけど、初代にネドリーが死際に落として埋もれたやつで実は後から拾ってて今回それを元にバイオシンを興してスプレーの伏線回収したって解釈でいいんだろな…
後、一瞬だけ出たネドリー似のパソコンオタク風のデブはネタなんだろなw役者が同じなら更にエモいw
シリーズの継承はキャラクターのみ?
虫が苦手な人は観られない映画。苦手じゃなくても4dxはかなりチャレンジな体験になるのでは?
自分は普通の劇場、吹き替えで観ました。
始まってすぐ前回からの繋がりがプッツリ切られてしまったんだな、と思いました。映画5作目で外界に出た恐竜たちが人類とどんな共生をしその事でどう問題を起こしているのかが描かれると思っていたのですが、その話しは冒頭のニュース?みたいな映像で説明されただけで、物語はすぐにイナゴ問題の話しに。それ興味ないですわ、、と思いながらも並行で進むクローン(仮)の女の子やオーエンとクレアの人情話し、3博士のドタバタを追っていたけれど、話の内容が雑でそれぞれのストーリーに感情移入出来ず、恐竜のバトルシーンでおっと目を引くシーンが所々あったものの、目新しいシーンでも無いので結局は終始うーん、、となっていました。
あと、ワールドでアイドル化されたはずのラプトルのブルー。全然出てこないじゃん。卵や子供さらわれたら地の果てまで追ってくるのがラプトルじゃ無かったのか?確かにポインターで追っかけてくる恐竜兵器のラプトルは出てきたから、ここにブルーの話しも、となるとラプトルパートが増え過ぎるかも知れないけど、街中でのチェイスシーンじゃ無くてブルーが人類に代わるほどの存在感を示すような話しがみたかったです。
あと、グラント博士たちは恐竜と関わってこそなのに、イナゴのDNA獲りに行かせやがって!レジェンドキャラクターを変なおつかいミッションに使わないでくれ。と思いました。
映像の見せ方、思い出のシーンのオマージュ、飛行機やヘリコプターのメカのカッコよさはとても良かった要素でした。
そして、研究成果を持ち出す者はジュラシックパークの最後の番人、トサカ恐竜ことディロフォサウルスにやられるんだなって所は面白かったです。
メインテーマが自分が思っていたものとズレていたのでマイナス面が目についてしまいましたが、近くでみていた子供は楽しそうにしていたし、あんまり考察ありきで観るもんじゃ無いのかもなとも思いました。
素晴らしい特撮!のポリコレC級一歩手前映画
「未知との遭遇」が自我の一部を構成している“スピルバーグ信者”の私にとって、本作は残念ながら今回のレビュー評点はこれまでの“スピルバーグ作品”のなかで最低点でしょう。今更ながら、恐竜・SF好きかを問わずあらゆる視聴者層をぶったまげさせ、超斬新映像とスリルで魅了した「ジュラシック・パーク」は凄い映画だったと改めて思いました。
もちろんその不感動には、もはや違和感が無さすぎてそれこそ画面内に普通に“共存”している恐竜・その他諸々古生物(風の、実際は遺伝子操作・複製技術使いまくり合成新種生物)群の映像技術が素晴らし“過ぎる”ことからくる観客、と言うか私の鈍感や我儘に因る部分もあります。その点から、心の汚れていない幼いお子さんとの親子夏休み映画としては、依然お勧めの映画でしょう。
しかし物語の内容や主張?的には、実は本作には真っ当・冷静・理性的にこの映画のなかの世界を進めていこうという登場人物がほぼ一人も出てこない(インディ・ジョーンズみたいな架空アクション物での“冒険のための楽しい無責任”が通る設定じゃないし、そもそもみんな説教じみているのに…)し、かと思えば、私は途中まで本作の制作側がワザと風刺や皮肉でやっていてそのうち盛大にオトすのではと疑っていたほどエコや動物最優先、SGDsを称揚・当然視するので、視点のバランス的に私としては教育上は寧ろお勧めしませんが(私見です)。
まぁジュラシック・パーク・フランチャイズの2作目、題名から既に混乱が始まっていた「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」から、ん?なんか変なハナシに?と感じながらも、眼福の特撮進歩に溺れてゆるしてきた私のようなオールドファンも多かったと思うので、その意味で「観客をぶったまげさせ楽しませる(で、できれば考えさせる)」スピルバーグ制作の動く恐竜シリーズ仕上げのストーリーや思想が、こんなご都合ハナシに至るのも仕方ないのかも知れません。
クドクド言いたいことを列挙できますが、敢えてネタバレマーク付きにしてので、文句の一つ二つ
先端遺伝子操作で創った恐竜は、“デカい・強い・家族愛”だから人や動物が食われようと「優しく保護」するが、全く同じようにヒトが創ったイナゴは、“キモくて穀物食う”から最・最先端遺伝子操作で「病気にして皆殺し」かい!
こじつけかも知れませんが、私は今作までの「恐竜問題の創造〜悪者による深刻化〜愛だ!もはや共存だ!」の展開が、かって自分たちが「奴隷貿易」「植民地分割」問題を創り出したくせに今や「貧困飢餓・紛争、大量移民は世界の問題!世界も日本も愛と共存で応じろ!」と責任感なく諭すエコでポリコレな欧米社会と底意を一つにしている気がしました。
口直しに、帰って「ジュラシック・パーク」と「太陽の帝国」でも観て心を中和します。
面白かった、待ったかいあった(以下、ネタバレあり個人的な感想)
まず「面白かった」、ワールド三部作の完結編・シリーズ集大成として。
複数の人物視点で話が進み、だんだん集結していく話の進み方が好きなので、中盤以降の展開が面白かった。
が色々と感想は少し複雑。
(以下ネタバレ含む)
まず「恐竜もの」なパニック映画?といわれると、正直うーん?という印象。
恐竜が出てくるアドベンチャー映画という感じかな?
というかインディージョーンズ?アンチャーテッド?
というのもリブート第一作目であるJWは、恐竜は絶対的捕食者、で人間とは乗り物やフェンスで隔てられてる(サファリパーク)が事故で、、という(良くも悪くも)典型的パニック映画なんだけど、前JPシリーズを圧倒的に上回るサイズ感・ボリューム感で間違いなく恐竜パニック映画だった。
んですが今作の序盤、まず恐竜の活躍がなかなか出てこない、、、。
加えて設定的も市街・郊外にいても不思議でない存在になってしまっていて、違法売買されてるアジトシーンでようやく暴れ始めるんですけど、完全にライオンとかトラでも話が成立してしまうくらい、恐竜感がない(汗)
# あれはあれで新しくて面白かったが、、、
# リブート第一作はJPシリーズ超え目指したためか、
インドミナスとかモササウルスとか後先考えない
インフレ感が今回はなかった。
中盤以降になって島に突入し、翼竜なども登場してやっと恐竜感が出てきたのですが、第一作ほどの絶望感が少なく、え?それで逃げ切れるの?って思うシーンも。
とはいえ島と恐竜って映画的に?相性がいいのか、約150分と長編であるが中盤以降は一気に観れて敢えてこういう恐竜の出し方をしたのかな?という感想も。
今回初登場のケッアルコアトル、これ恐竜好きよりゲーム(RPG)ファン狙い?と感じた。
(あと上でも書いたけど)第一作でモササウルスやインドミナスを出しちゃってるからどうしてもサイズ感だけ増やしてってわけに行かず(たしか前作もラプトルの進化版)、なのでチョイス苦労したんだろうなと。
登場人物について。
けっこう多いかつシーン切替多いので序盤は「?」なことが多かったです。
というか輸送機持ちのお姉さん、味方かよ!
そして密輸業者の女性も戦わない強者感すごかったけど結局何者?って感じに。
でもって前シリーズの二人があんなに活躍するとは思わなかったです(途中、オーウェンとクレアは?ってくらいシーンくってた(笑))
ちなみに悪役の社長がこれでもかってくらい某林檎の現CEOのオマージュ?なんですが、ただ前作の悪役ほどの悪役感はなかったですね、、、配慮してなのかしら。
でもって黒幕として結局何したかったのかがイマイチわかりにくい、しかも悪用しようとしてたの恐竜じゃなくてイナゴ(でいいんだよね?)、、、。
と、こうやって字おこししてみて客観視してみてわかったけど、割と恐竜がモブ扱いなんだよなぁと。
前シリーズのラプトルやJWのインドミナス、前作の?(名前忘れた、ラプトルの改造種)みたいに一貫して出てくる恐竜がケツァルコアトル?くらい。
SDGsに配慮してる感はありましたね...。
とはいえキャスティングの豪華さや話の進み方など、完結編・集大成として面白かったです。
(もう一週観ると、人物の行動目的とかより理解できそうな気はする。)
クリス・プラット、ブライス・ダラス・ハワードさん出演のジュラシック作品が見納めと思うと非常に寂しく思います。
最後に、前作に続き放題の原題からかけ離れてる問題ですが、やはり違和感ありますねー。
前回も「Fallen kingdom」が「炎の王国」になってて、後半は館でどこが王国?って思ったが、今回も「Dominion」が「新たなる支配者」、ちょっと違う印象だよなぁと(完全に恐竜が地上を支配するのかと思うじゃん)。
邦題は原題をかけ離れなければならない決まりでもあるのかな、と思ったり。
(余談)
「邦題が原題からかけ離れてる問題」を知ったのは「勝手に改蔵」で、実際に体験したのはベイマックス(原題はBig hero 6)でした。
心温まるハートフルな物語と思いきや、普通にマーブルなんですが、、、。今作のDominionはどういう意図だったのかな。
# 08/04 一部てにをはが変なところ修正。
追記。批判はあれどシリーズとして良いと思う。直感的に楽しむべし。裏のテーマはエグイ。
観るアトラクションこと、ジュラシックシリーズの最終章です。
楽しみ方も過去作と全く同じで、「ティラノサウルス!トリケラトプス!プテラノドン!」と素直に恐竜を楽しめる方なら見て損はありません。
序中盤のホームドラマ的な説明はやや退屈ですが、数々の恐竜の迫力が娯楽として分かりやすく、思わぬ生態・予想外の行動・登場人物たちの対処法などなど興味をそそられ釣られつつ、一気に最後まで見せられたような映画でした。
難点は、科学的考察や現実的な辻褄を重要視される方には向かない映画かと……
本作に限らず、ジュラシックシリーズのテクノロジーは映画的です。
「シリーズお約束」としてメタ的に割り切れないとツッコミどころが多すぎて冷めます。
映画単品として観るならツッコミ所で星3.5ぐらいの評価になってしまうと思います。
逆に、アトラクションとして直感的に楽しめるなら文句なしの出来上がりです。
私は一応全シリーズ観てはいるものの、登場人物までははっきりとは覚えていませんでした。
ストーリーは追えてはいるものの細部は忘れているという、半分初見のような状態での視聴でしたが、各々の前作が何となく推測できるような作りになっていましたし、予想もちゃんと出来ながらも物語を楽しめるいい塩梅の分かりやすさになっていたと思います。
あ、中盤の街中カーチェイスはまさかの軽トラでした。しかも右ハンドルの日本車仕様という。
そしてラストシーンのバトル前には、作品を象徴するにくい演出も……!!!
そこそこ複雑ですが直感的にわかりやすい映画なので、近年まれにみる子供から大人まで楽しめる映画ではないでしょうか。
むしろ「恐竜に興味があってちょっとマセている小学校高学年くらいのお子様」ならぶっ刺さるくらいに楽しめそうな気もします。
時期的にも夏休みですし、制作側もそれを狙ってる気がしないでもない。
大人の方々でも、これを切っ掛けに夏の自由研究として恐竜考察してみるのもいいかもしれません。
8/2追記
共存のテーマはどこ行った!?的な感想が多くて思ったことを少々。
本作を観て、昨日今日とシリーズ前作を見直しました。
そして改めて今作を考え直して思ったのですが、やっぱり単純な面としてやってることはシリーズ通して同じだと思います。
テーマ云々は別にして、単純なエンタメとして「恐竜を楽しむ」「映画館で映像体験を楽しむ」ことに関してはシリーズに連ねる名作(or良作)の部類だと思っています。
少なくとも映画料金分は楽しめますし、映画が終わった後に単純に「恐竜凄かったねー!」と感想を交し合うにも問題ありません。
「単純な面は」です。
対して、副題にリンクしてくる裏の複雑なテーマですが、あえて言うなれば「破壊」でしょうか。
良くも悪くも本作は前作「炎の王国」の後の世界を描いている一方で、人間の生活圏に恐竜が出現した、以上のことは描かれていません。
野生動物が野生恐竜に置き換わったとか、保護動物に保護恐竜が加わったとかその程度です。
ただ考えてみれば当たり前で、自動車に電車に飛行機にと機械があふれている現代において、恐竜と人間が共生する社会といっても共生の隙など無いのが現状でしょう。野生動物との共生にも苦労しているというのに。
どう足掻いても食物連鎖の混乱となり、環境破壊となってしまうのがオチです。
本作の問題ともなっている「イナゴ」は、環境を破壊する恐竜たちのメタファーとなっているのではないでしょうか?
作中では恐竜を売買する闇ブローカーも登場しますが、恐竜を調教して生物兵器として売ろうとした武器商人としてのバイオシン社も登場します。
どこまでも悪どいバイオシン社ですが、こうして「恐竜を調教して生物兵器としようとしたこと」と「イナゴを操り食糧事情を支配しようとしたこと」は重なるものがあります。
恐竜とイナゴ。主人公(視聴者私たち)とバイオシン社のルイス氏。
共生の為に恐竜の保護区を決め、なんとかコントロールしようとする作中社会ですが、イナゴをコントロールしよとして自滅したルイス氏の様な末路にならないと断言することができるでしょうか?
しかもルイス氏は最後、恐竜に喰われるのではく、毒(?)の様なものによって死んでいます。
破壊者に喰われるのではなく、破壊者の毒によって死ぬ。
これが意味するものは、果たして何でしょうか?
映画視聴後、様々な感想レビューを拝見していますが、それでも私の評価は変わりありません。
劇中は頭を空っぽにして「見るアトラクション」として楽しむことができ、視聴後は様々な考察がとっても楽しい本作ジュラシックワールド。
私は大満足の一本でした。
ただ唯一の不満点を挙げるとするならば……
「ブルーの活躍ももっと見たかった」というのが本音です。
ジュラシック史上最大の肩透かし
恐竜映画の金字塔であるジュラシックパーク、テーマパークの完成と崩壊を描いたジュラシックワールドを締めくくる最新作。
鑑賞後、真っ先に感じたのが「期待しすぎてしまった」だった。
前作クライマックスで恐竜達が世界に解き放たれ、日常に恐竜がいるシーンにはとんでもなく興奮し、加えてジュラシックパークシリーズのグラント、サトラー、マルコムが満を持して集結することもあり、興奮度MAXで本作を鑑賞した。
しかし、いざ蓋を開けてみると、これまでのシリーズの焼き直し感が否めず、前作の壮大さが失われているように感じた。
せっかく前作で舞台の可能性を大いに広げているのにも関わらず、結局舞台が1つの拠点に収まっていて勿体無さを感じてしまった。
確かに難しいと思うが各地で暴れ回る恐竜達をもっと観たかったと思う。
また、多くのレビューで書かれているが、巨大イナゴにフォーカスしすぎて恐竜が弱くなってるのも納得いかなかった。
しかし、ジュラシックパークキャストとジュラシックワールドキャストが集結するファン歓喜の激アツな展開とこれまでのオマージュシーンもあり、ファンサービスは満点だったように思う。
だからこその肩透かし感だったと思う。
ジュラシックワールド影の王者モササウルスの活躍が少なすぎるのも納得いかないポイント。
ジュラシック・オールスターズ
前半は007とかインディー・ジョーンズみたいなノリです。グラント博士他の懐かしい面々も担ぎ出して、全体的には、まずまず無難なまとめ方でした。ストーリー的には驚きや新鮮さを求めるのはちょっと難しいでしょう。これで完結で良いと思います。「新たなる支配者」っていう副題は意味がわからないなあ。
ジュラシックシリーズのテーマについて勝手に思ったこと
シリーズ最初の作品「ジュラシック・パーク」の衝撃が忘れられず、後続作品は見たり見なかったりでコンプリートしてはいないが、毎回ついついその衝撃基準で見てしまう。CG技術等が日進月歩で発達し(本シリーズはアニマトロニクスも多用されているが)、こちらの目がどんどん贅沢になってしまったのも一因か、シリーズ物にありがちなことなのか、正直1作目を超えたと思ったことはない。
ただし、シリーズ通して映像のクオリティが高いことは確かで、本作「新たなる支配者」(原題のDominionは支配領域とか自治領という意味)も、ビジュアルは十分すごい。恐竜とのカーチェイスや至近距離での攻防は手に汗握った。今はもう他の映画でもハイレベルな映像技術がたくさんあるので、1作目初見の時のように未知の映像に圧倒されて体感30分くらいで終わった、みたいな体験は難しいが、それはこちらの目が肥えたことに原因がある。
物語の展開的にはツッコミどころがたくさんあるものの、迫力満点の恐竜ファイトが最大の見どころだし、シリーズ最終作ということで1作目キャストも再集結したお祭りみたいなものなので、小さいことで文句は言わないことにする。(ただ、巨大イナゴの映像が多かったのはきつかった。恐竜は見たいけど、虫は苦手なので)
一方で、今更何をという話ではあるが、1作目と原作小説が内包していたテーマからどんどんずれてきてないか?という根本的な疑問があり、これは最終作でも解決されなかった。
そのテーマとは、科学技術を過信しその力で自然を凌駕しようとする人間の愚かさへの警鐘だ。そんな人間の前にコントロール出来ない自然の象徴として現れるのが、蚊の化石から検出された恐竜のDNAから人間の手によって蘇った巨大な恐竜たちだ。1作目では恐竜に対し人間はなす術もなく、最終的に島から脱出するしかなくなる。自然の摂理に反して生まれた恐竜たちはいわば徒花であり、人工的に与えられるアミノ酸がなければそのまま絶滅する運命だった。そこまで含めて人間の傲慢さが自然に敗北したことの暗喩だと、個人的には思っていた。
ところがシリーズは回を重ね、完結となる本作では恐竜は絶滅するどころか、今や人間の居住域を闊歩している。一部は人間によって訓練され、本作の最後では人間が恐竜に「自由と安全を与えた」ことになっていて、それが人間の善意であるかのように、また恐竜とは共存が(どうにか)可能であるかのように(少なくともそのような希望を持たせるように)描かれている。
そもそも原作に基づいた作劇は2作目の「ロスト・ワールド」までなので(ただし「ロスト・ワールド」の内容は原作から大幅に変更されている)、3作目以降は原作のテーマに縛られる必要はないとも言える。それに、生物の共存や遺伝子操作のような技術をよいことに使う、というメッセージの方が、より現代にフィットする主題なのかもしれない。
それでも、アップデート出来ない1作目信者としてはこの結着がどこか、克服しきれなかった人間の傲慢さを覆い隠す綺麗事のように聞こえなくもない。恐竜にはどこまでも人間を凌駕し畏怖される存在でいてほしいという、単なる個人的願望なのかもしれないが。
神からペットへ。
2022年。コリン・トレヴォロウ監督。シリーズ完結(と言われている)だけに、これまでの登場人物を再登場させてそつなくストーリーをつくっている。ある会社が遺伝子研究によって恐竜を蘇らせたものの、手に負えなくなったため、恐竜たちは保護区へ。共存を探る一方、遺伝子研究の成果を実用化できないかを探る企業がいて、、、という話。
誘拐から救出へ、その過程で仲間が集まり、話の核心(大きな目的)が見えてくる、そして、副産物として愛が芽生える、という定番の物語。まだまだいくらでもひねれたが、親子の物語へと収束するためには仕方なしか。恐竜について新しい発見を織り込んでいくのはシリーズのお約束だが(今回は鳥型の肉食恐竜が大活躍)、血のつながらない家族とか単性生殖とか、家族観も大きく更新している。
神のように不可知で恐ろしい恐竜イメージから、今回の擬人的でペットのような恐竜へ。「ゴジラ」がたどった軌跡と同じ道をたどったシリーズだった。
完全なる集大成!今までありがとうございました!
第1作目から、かかさず映画館で鑑賞してきました。
ジュラシックパーク1を映画館で観たときの興奮は今でも忘れていません。
それ以来、すっかり恐竜の魅力に取りつかれて、いろいろ恐竜のことを調べるようにもなりました。
29年前から、いろいろ実際の恐竜に関して新たな発見もあり、映画でもいろいろ新種が出てくる度に興奮しました。
今作は、ジュラシックパーク時代のキャストも次々と出てきて、旧作からのファンも楽しめる作品だと思いました。
ハラハラドキドキするシーンもてんこ盛りです。
ラブトル(ブルー)の親子がすごく愛らしくて、最後に無事再開できたときには涙してしまいました。
悪い集団ラプトルに追い掛け回されるシーンは手に汗モノです。まさに必見です!
映画の最後に、故メイジーママの残されたVTR内で人類に対するメッセージがとてもグっとくる内容のもので、戦争なんてしちゃいけないよなーってつくづく思います。
あと、今回ジャンボイナゴが主軸になってくるので、虫嫌いの人は苦手かも?
けっこう顔のドアップとかリアルで生々しいです。
これで最後なのは本当に寂しいので、また新3部作やってくれないかなーなんて思ってます。
タイトルと結末の矛盾
すごく楽しみにしておりましたが、ガッカリです。まずは話が絶望的に面白くないということ。
ジュラシックパークで恐竜に対して感じた感動や恐怖を我々はあまり感じなくなっている。そしてジュラシックワールドのワクワクや絶望感すらも感じづらくなっている。そんな中で今作では、平凡なストーリーが繰り広げられている印象。
旧キャストに関しては、出てきたことは嬉しい。が、彼らである必要がない無理矢理キャスティング感が否めず。旧キャストで物語に絡んでいるのはBDウォンくらいではないでしょうか。
そして表題の件。サブタイトルは"支配"だが、ラストのナレーションは"共存"をアピールしている。支配と共存は意味が違う気がするので、よく分からない終わり方だなって思うのは私だけでしょうか?
以上、期待が大きかった分絶望も大きい。スピルバーグが監督していたら、と思ってしまいます。
お疲れ様でした
良くも悪くもジュラシックワールドとしてのスタイルを最後まで貫いています。恐竜を用いたパニック映画でその中に家族の絆的な要素を取り入れてました。ジュラシックパークの原点に戻ったような作品です。
個人的には前半のような地球全体に放たれた恐竜をもっと見たかったかも。でも無事に幕を下ろせて良かったです。王道のパニック映画でした。
共存は不可能
映画館で初めて観た映画がジュラシックパーク。
映画館で観た時の恐怖は半端なかった(笑)
ハワイで撮影現場を見たときも、
ほんとに恐竜が現れそうな場所でした。
そういう思い入れもあり、ずっとシリーズは観てきましたが、
恐竜を題材にする物語は映画館で観ると面白い。
ただ、恐竜映画を作り続けるとなると
どこかで方向転換はしないと厳しいだろうなと
勝手に想像しながら、観てましたが
結果、共存という選択に至ったかぁという感じですね。
なので、恐竜よりも人間メインになったのが
少し寂しい気持ちにもなりました。
そして流れはいつもと一緒です。
恐竜との共存はどう考えても不可能…。
食物連鎖のバランスが崩れすぎる…
そんな変に真面目に考えながら、
特に揺さぶられることなく終わってしまいました。
※エンドロール後のおまけはありません
これ必要か
あまり期待しなかったけど、この話必要かと思う作品。
序盤のアクションシーンは中々見せるとこ有りですが。
テーマは恐竜も人間のクローンも生きる権利があると言うことなのかな。
共存して行くことが大事であるとか。
でも、この世界の恐竜は私利私欲で産み出された物では無かったのかな。
最初のジェラシックパークの反省は丸でないのかね。
作品は良く出来てるけど、これでホントにいいのかね。
人類と恐竜の共存は可能なんですかね?
序盤やたら喰われてたけどね、人間たち。
恐竜たちと生きていく
“ジュラシック・シリーズ”が公開された夏、あのテーマ曲を劇場大スクリーンで聞くのが好き。
遥か太古の恐竜時代へタイムスリップしたようなハラハラドキドキのアドベンチャーをたっぷり堪能した後、余韻と高揚感に浸らせてくれる。
そんな興奮や感動とも、暫くお別れ。…いや、最後。
“ワールド”となってから7年。“パーク”が開園してから実に足掛け30年。
恐竜時代が終焉したのと同じく、このシリーズにも完結の時が…。
前作のラストで世界に解き放たれた恐竜たち。
あの決断は正しかったのか、過ちだったか…?
シリーズ最大の衝撃のラストから4年。恐竜たち人間たち、そして世界はどうなったか、気掛かりだった。
北の海、大空、大荒野、森林、雪深い土地…恐竜たちは太古の昔のように世界中に棲み着いていた。
恐竜たちの存在は時にトラブルや事故を起こす脅威となり、そんな恐竜たちを一部の人間は闇取引し…。
恐竜と人間、共存の道を見出だせずにいた。
そんな中、世界から行方を追われているのが…、
クローン少女のメイジー。恐竜と等しいくらい稀少な存在。
彼女は今、オーウェンとクレアが保護者となり、人里離れた雪深い地で暮らしている。
二人は世間からメイジーを守っているのだが…、メイジーにとっては以前のロックウッド邸と同じ自由の無い隔離された生活。多感な思春期故。
彼らの元に、時折訪問者が。ブルーと、その子供(後にメイジー命名“ベータ”)。
ある日、メイジーとベータが謎の集団に誘拐される。
オーウェンとクレアは僅かな手掛かりや協力者の情報を得て、救出に向かう…。
時を同じくして、アメリカ中西部の農場で、イナゴの大量発生による被害が頻発していた。
しかもそのイナゴは普通のイナゴではない。巨大なイナゴ。自然に生まれたものでないのは明らか。
それを不審に思い、調査を続けているのは…
エリー・サトラー。
彼女は旧友に協力を求める。
アラン・グラント。
二人は旧知の人物のつてで、ある企業に潜入する。
イアン・マルコム。
マルコムは前作にも登場していたが、サトラーとグラントは『Ⅲ』以来21年ぶりにカムバック。
この3人揃っての登場は、『パーク』第1作目以来となる。
勿論演じるは、サム・ニール、ローラ・ダーン、ジェフ・ゴールドブラム。
3人が同じ画面に映った瞬間は感慨深い。『SW』新シリーズでは叶わなかったルーク、レイア、ハン・ソロのスリーショットを、こちらのシリーズは叶えてくれたかのよう。
今回の目玉の一つであり、シリーズのフィナーレを飾るに相応しいビッグプレゼント・キャスティング。
話は『ワールド』キャストと『パーク』キャストのエピソードが交錯して進行。
『ワールド』キャスト側は…
情報を頼りにメイジーとベータを追って、オーウェンとクレアは地中海・マルタ島の闇マーケットへ。密売人たちとの争いの中、恐竜たちが放たれ、バイクに乗ったオーウェンはアトロキラプトルと激しいチェイスを繰り広げる。まるで『ワイルド・スピード』か『ミッション:インポッシブル』のような、街中で繰り広げられる迫力のチェイス。
今回、アクションの激しさはシリーズ随一。中でもこのシーンは見せ場の一つ。こちらはアクション・パートを担う。
『パーク』キャスト側は…
巨大イナゴの謎を追って、名目上はマルコムからの招待で、サトラーとグラントはある企業に潜入。
秘密の地下ラボで証拠を入手。さらに、捕らわれの身のメイジーとベータとも出会う。脱出しようとするが、古い坑道に迷い込んでしまう…。
まるでスパイ映画×『インディ・ジョーンズ』風。年は重ねたが、まだまだ奮闘。こちらは陰謀サスペンス・パート。
グラントらが秘密を探る企業。
オーウェンらがメイジーの行方を追う内辿り着いた企業。
“バイオシン”。
インジェン社のライバル企業で、今はイタリア・ドロミーティ山脈に広大な“サンクチュアリ”を造り、恐竜たちを自然の姿のまま保護している。…一見は。
そう。シリーズに登場する大企業には、必ず裏あり。
表向きは恐竜保護に尽力しているが、実態は、恐竜の闇取引に関わり、インジェン社から引き抜いたウー博士の遺伝子組み換えで造り出した巨大イナゴで世界中の食糧バランスを壊し、そこから漁夫の利を得ようと目論む。
シリーズ最悪の陰謀劇&悪徳企業と言っても過言ではない。
そのCEOは…
ドジスン! ドジスンじゃないか!
名前を呼ぶなと注意はされなかったが、この名前にピンと来た方は、シリーズの通。
『パーク』第1作目の序盤で、ネドリーを買収し恐竜の胚を盗むよう指示出していたアイツ!
演者は違うが、グラントらと共にシリーズにカムバック。あの時は下っ端のようであったが、今回は世界的大企業のCEOへと、出世したね~。
にしても、シリーズのフィナーレの黒幕に引っ張り出してくるなんて、マニアック。あの缶や企業内にネドリーそっくりのおデブちゃんや、ネタバレだがドジスンの最期がネドリーと同じで、ファンならニヤリのネタ。
クライマックスでは、オーウェンらとグラントらが合流。『パーク』と『ワールド』が本当に一つになったような感覚。団結して危機に立ち向かう。
映画2本分のようなボリューム。
クリス・プラット、ブライス・ダラス・ハワードら続投キャスト、新キャスト、カムバック・キャストら豪華共演。
王道なネタ、通なネタ。アクション、スリル、CG…。恐竜たちも大暴れ。
バイオシン社の陰謀を暴き、メイジーとベータを助け出す事は出来るのか…?
恐竜と人間、共存の世界は…?
勿論面白かった。
でも、これでシリーズの集大成、完結編で満足したかと問われると…
シリーズを好きな順番に並べると、『パーク』→『ワールド』→『ロスト・ワールド』→本作→『炎の王国』→『Ⅲ』って位置。
正直、難点や不満点、物足りない点や期待外れな部分もあり、個人的には大満足のフィナーレとは至らなかった。
人間たちのドラマやアクションは見応えあり。
でも、かなり人間たちに比重が置かれていて、思ってたより恐竜のシーンが少ない。人間と恐竜双方がバランス良く描かれていると言うより、人間側のドラマに恐竜がちょいちょい絡んでくる感じ。
なので、恐竜映画を見ていると言うより、クリス・プラット主演のアクション映画を見ているかのよう。
『ワールド』キャストと『パーク』キャストの共演は嬉しいが、巧みにドラマが展開しているとは言えず、行き当たりばったり感も強い。
『Ⅲ』の時からティラノサウルスを超える凶暴巨大恐竜の登場が定番。前2作のようなハイブリッド恐竜ではなく、実在した最大の肉食恐竜、ギガノトサウルスなのは良かったが、あまり脅威を感じられず。クライマックスのティラノとのバトルも、『ワールド』のvsインドミナス・レックスより興奮せず。
お馴染みのテーマ曲。グラントらの登場シーンに使用されグッとはしたが、出来ればいつものようにエンディングでたっぷりと聞きたかった。マイケル・ジアッキノによる音楽も悪くないんだけど、本編を観た後、やはりジョン・ウィリアムズによるあのテーマ曲を聞いて余韻に浸るのが楽しみだったんだけど…。
で、最大の難点。一応最後、大団円とそれなりのハッピーエンドを迎えるんだけど…
結局、何が解決したの…?
バイオシンの悪行は挫かれたものの、まだまだ解決してない問題も多い。
それを切り開くような希望を匂わせ、恐竜との共存も観客へ委ねたまま。
これだけフィナーレの期待を煽っといて、何か宙ぶらりん。
って言うか、恐竜との共存だって、それこそ第1作目から投げ掛けていたテーマ。
本作だけの目新しさは無い。今回アメリカでの批評は鈍く、その中に、同じ事の繰り返しという評があったが、う~ん、同じ意見を感じてしまった。
ところで、“新たなる支配者”って…?
恐竜? 人間? クローン? それともイナゴ…?
こちらもカムバックしたコリン・トレヴォロウ監督、シリーズ最後の最高の作品を作ろうとして、意気込み過ぎたか…?
シリーズのフィナーレに難点を多く述べてしまったのは残念だが、かと言ってつまらない訳ではなく充分楽しめたし、シリーズが好きな気持ちは変わらない。
今回初めて知った恐竜たちは勉強になった。
世界中に棲息する恐竜たちは、これぞ本当に見たかった“ジュラシック・ワールド”。
同じ事の繰り返しは同じ過ちを繰り返す人間や科学への警鐘。そう考えれば、シリーズは一切ブレていない。
解決出来ぬ難題。共存は出来るのか…?
これは人と自然、人と他の生物、また世界中の人と人…この現代世界に生きる私たちへの課題。
戦争やコロナなど直面している難題。
今すぐの解決は無理かもしれない。しかし一歩一歩、人は解決へ実現させると信じている。
思えば、『パーク』第1作目の恐竜たちに興奮と感動してから、誰もが誓った筈。
この恐竜たちと生きていく、と。
恐竜たちと私たち人間の世界は、終わらない。
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