「恐竜たちのあとしまつ」ジュラシック・ワールド 新たなる支配者 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
恐竜たちのあとしまつ
同窓会的サプライズが流行っている最近のハリウッド映画。今作もその潮流に乗ろうとしていた気もするけど、予告編でかなり露出していたから懐かしいとも何とも思わなかったのが残念なところだろうか・・・特にジェフ・ゴールドプラム演ずるマルコム博士は前シリーズ通しても4回目の登場となるので、もはや準レギュラーと言ってもいいほどの存在だ。むしろ、サプライズのカメオ出演がいないかと思い目を凝らしていたのですが、マルタ島の闇市場で一瞬デイブ・バウティスタがいたような気がした(目の錯覚か?)
前作ラストでは米本土でのディザスター・パニック映画になると予想していたのに、あっさり覆され、人類はすでに恐竜との共存を考えていたという設定になっていた。当然といえば当然か、そんな怪獣パニックはゴジラ映画に譲ればよいのだから、シリーズの趣旨を考えれば一貫した恐竜への憧憬が描かれなければならないのだ。しかも、人間が地球を支配しているのではない。大自然に生かされているだけだという地球の歴史に思いを馳せる内容だった。支配者でも神でもないんだと。
そして、外来種による食物連鎖の崩壊、遺伝子操作によって地球の破滅へと導いてしまう悪の所業をも考えさせてくれる。そのひとつがイナゴの巨大化による災害。これは恐竜による被害よりも甚大だ。
島を抜け出したとはいえ、結局は保護区における肉食恐竜のパニックはシリーズ通して一貫していて、オーウェン、クリスと娘のようなメイジー、そして3博士と空軍出身のケイラが生死をかけて目的を果たそうとする物語。初代『ジュラシック・パーク』への数々のオマージュの他に、『インディ・ジョーンズ』シリーズのオマージュも散見される。クリス・プラットもそうだが、サム・ニールもインディっぽいところがうれしい。笑ってしまいそうになるオマージュとしては、悪役であるキャンベル・スコットがスプレー缶を持って逃げようとするところだ!ジュラシック1でのネドリーと同様、エリマキ恐竜ディロフォサウルスにやられちゃったし・・・ちなみにジュラシック1でのルイス・ドジスンは別人。ウー博士は同一俳優。ウーも入れれば4博士というのが正しいのかも。
30年近いジュラシックシリーズももうこれで終わり。何となく寂しい気にもなりますが、全6作すべて映画館で観られたことの至福。グラント博士一行が初めて出会った恐竜ブラキオサウルスの感動シーンが思い出されます。ドレッドノータスもギガノトサウルスも新しすぎてついていけない・・・
kossy様コメントありがとうございます。やっぱり一作目ですよね。どっかの子供がお母さんに「これ本物?」と言ってましたよ。ジェフ・ゴールドブラムは「フライ」から私の中では、ハエ男です。
恐竜もこうなると、ただの大きなトカゲという感じで、このまま繫殖しちゃうと希少価値もなくなってゆきそうですね。
恐竜への恐怖も無くなり、共存の竜、共竜でしょうか。
思い出すのはやはり、第1作目からのシーンが多いですね。
サトラー博士が、恐竜の山のような糞に手を突っ込んだり…
Tレックスの足音と同時にコップの水が王冠現象を逆回ししたように跳ねたり…