「恐竜よりも巨大バッタが大活躍!新旧キャラの共演が楽しい分阿鼻叫喚が控え目、飽きさせないけど何かちょっと物足りない147分」ジュラシック・ワールド 新たなる支配者 よねさんの映画レビュー(感想・評価)
恐竜よりも巨大バッタが大活躍!新旧キャラの共演が楽しい分阿鼻叫喚が控え目、飽きさせないけど何かちょっと物足りない147分
クローン少女メイジーがやらかしてしまったことで世界中がえらいことになるという大風呂敷を広げた前作を観終わった時にこうなったら一体どうやって話を繋げるつもりなんだろうかと途方に暮れたものですが、その辺はなんだか適当にあしらわれて人類が恐竜との共生を模索しているという奥歯に物が詰まったような消化不良からスタート。恐竜の密猟や違法飼育が横行し恐竜のブラックマーケットがあったりと目新しい設定もあるにはありますが、人類がやろうとしていることは1作目から全く同じなのでもうちょっと別の展開が考えられなかったものかと思ったりもしましたが、マルタ島でのバイクアクションなどは恐竜映画であることを忘れるくらいスタイリッシュで眼福。しかし同作の肝はあくまで『ジュラシック・パーク』3部作キャストとの共演。3つのミッションが並行する展開はスリリングで147分という長尺を感じさせません。サトラー博士とグラント博士が繰り広げる中学生みたいなツンデレも楽しかったりしましたが、自分がこのシリーズに望んでいたのは巨大な恐竜たちによる人間の踊り食い。そんな阿鼻叫喚はシリーズ中最も控え目だったのでそこはちょっと物足りませんでした。そんな欠点を補って余りあるのはハン・ソロの女性版みたいな新キャラ、タフな輸送機パイロットのケイラ。ディワンダ・ワイズのカッコよさに痺れました。彼女主演のスピンオフを作ってくれたら嬉しいです。
今回の字幕は悪名高き戸田奈津子先生。やっぱりもう先生の字幕センスは時代遅れ。耳から入ってくる情報と微妙にズレた意訳を読まされると頭が混乱します。例えばHold on tight!というセリフなら「つかまって!」でいいと思うんですけど、それを「行くわよ!」って書かれるとやっぱり物凄く違和感あり。オリジナルのセリフをちゃんと尊重して欲しかったです。
あとこれ奥行き感が全然引き立てられていないので3Dで観る意味全くないです。