オールドのレビュー・感想・評価
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期待をきっちり裏切らない。
期待を、きっちり裏切らない。
コロナ禍において、
ビーチで少人数の撮影、治験というテーマに、
監督の映画への熱と役割を感じた。
夫婦が老いとともにお互いを許し、
いまを受け入れようとするのは印象的だった。
冒頭の「大人になったらね」的な会話とか、
名前と職業を覚えたりとか、
布石の回収たるや。
単なるスリラーでなく、
家族愛だとか、多数の幸福のための少数の犠牲だとか、
様々なサイドテーマが厚みを出している。
・・・
ラストは、無事帰還、通報。ヘリから件のビーチを眺め、カメラが下方にずれて海を映しておわり。
意表を突く展開
珍しくシャラマンのオリジナル脚本ではなく、原作があるとのこと。しかしこれがシャラマン監督の作風に見事にはまった。
アイデアの面白さだけで突っ走り、ただの不条理な世界として終わってしまわないかとヒヤヒヤもしたが、ネタ明かしに驚き&納得&すっきり。village程ではないが、意表を突く展開だった。過去作品を振り返れば、シャラマンの映画はきちんとオチがあるから好き。
友達のいない少年、暗号ごっこ、ウェルカムドリンクなどなど、伏線回収もばっちり。
公開のタイミングなどは偶然かもしれないが、この時期にこの黒幕とはね。明確な目的に与える大義名分、都合のいい「正義」には危険が付き物。
巻き添えをくう家族の一部、特に子供にとっては時=人生そのものを失うことになり、たまったもんじゃない。自由というのは、人生に選択肢があるということ。それを同意もなく奪うことは、極刑に値すると怒りを覚えた。
老化が速く進んでしまうことのメリットとデメリットもたっぷり描いていて、ネズミやセミなど短命な動物の一生も、こんな風にめまぐるしいものなんだろうなと思いを馳せたりもした。
このビーチ、老化が速いだけなのなら、あくまでそこで過ごす1時間は1時間でしかないはず。なので精神的に成熟していくことにはやや疑問を感じたが、経験値や知識は増えてはいないので、整合性はあると捉えてもいいのだろう。砂の城、作ってる場合か!
ホラー的要素を加味したかったのか、エクソシストへのオマージュを込めたような描写もあったが、そこまでしなくても…と多少の同情は禁じ得なかった。
ラストの回想が冗長な気もしたが、多くの人が納得する結末だろう。怖いのはビーチより人間、ですね。
それにしてもシャラマン監督、回を重ねるごとに出演時間のびてない?
どんな風に落とし込んで行くのか
シャラマン復活ならず
テーマが悪すぎる。一日で置いていく話でそれだけでは面白くないから出産とか色々なエピソード入れてるけど話が早すぎる。観客が映画にルールを飲み込まないうちに話が進むのでついて行けない。手術シーンも各キャラクターが分かってないのにいきなり外科医だから手術しますってならないだろう。このあたりからもう映画に乗れなくなる。
ラストももう少し製薬会社を悪にしないと、結局暴かれない方が世の中のためになるじゃんって思ってしまう。
そのあたりがつまらなくしている要素だと思う。
お好みから選んだ、歓迎カクテルです。
ビーチに着くまでのすべてのセリフがフラグ。そこからがらりと様子が変わる。
ビーチを訪れた数組の家族。大人たちの職業が、この映画の設定を語る代弁者になっているのはうまい。(例えば、博物館の学芸員が白骨化した時間からこのビーチの時間の流れの速さを計算したりとか、医者や看護師がいたりとか、)
個人的に極度の怖がりなのでホラーはほぼ観ないのだけど、シャラマンが監督なので、怖がらせ一辺倒ではないだろうと期待したが、はたしてその通り。なるほど、そういう会社が彼らの目的のために、この特異なビーチを利用してたのか。実に巧妙な仕掛けだ。おまけに、彼らなりの(司法では許されませんよ)理屈もある。だから最後、そういうラスト。でもすっきりとはしない。犠牲者がいるからね。ただ、ある友情から生まれた信頼が残った。それだけでも、善しとしよう。
この先しばらくは、波の音を聞いただけで、閉ざされた気分になりそうだが。
実に興味深い。
映画なんでね、「そんなビーチあるかい」
ってことは置いといて。
丁度コロナ禍で
ワクチンの治験が云々とあちこちで話題になってるので
って意味で興味深い。
便利だよね。そっち側からしたら。
妙ーに納得してしまいました。
単なるサスペンスかと思ったら
そうでもなくて
いい意味で裏切られた(楽しめた)作品でした。
あと一捻り
生老病死てんこ盛りの、正に人生RTA。こういう時は氷で冷やすんだ!
一日で一生分の時間が経過してしまうビーチに閉じ込められた人々を襲う恐怖の体験が描かれたサスペンス・スリラー。
監督/製作/脚本は『シックス・センス』『アンブレイカブル』シリーズのM・ナイト・シャマラン。
主人公一家の家長、ガイ・カッパを演じるのは『バベル』『リメンバー・ミー』のガエル・ガルシア・ベルナル。
カッパ夫妻の娘、マドックスの成長後の姿を演じるのは『キング』『ジョジョ・ラビット』のトーマシン・マッケンジー。
「スタンド攻撃ッ!新手のスタンド使いだぞジョジョーッ!」という一本。プロシュートの兄貴が居たのかな?
こういう時は氷で身体を冷やすとベネ(良し)ッ!
シャマラン映画は『ヴィレッジ』以来、17年ぶりに鑑賞。
あの時はまだ中学生。
『シックス・センス』面白すぎっ!『アンブレイカブル』もめっちゃオモロい!『サイン』もなんか変な話だけど面白い!
…からの『ヴィレッジ』。
…うん、なんか面白い…のかなぁ、これ?でもまぁシャマランがつまらない映画を作るわけないしなぁ。…でもこれ面白いのかなぁ?
という、自分のキャパシティを超えるなんか訳分からん
映画を観たという初めての体験だった気がする。
友人達と観に行ったと思うのだが、その後どんな会話をしたのか一切覚えていない。お通夜みたいなテンションになったからかも。
同級生が彼女とデートに来ていたのと鉢合わせて、なんか気まずい感じになったけど、こんな映画を観た後で、一体彼女とどんな会話をしたのだろうか…。
正確にはこの後『レディ・イン・ザ・ウォーター』もお家で鑑賞したと思うのだが、本当に一切記憶に残っていない。
まぁこの辺でシャマランには見切りをつけてしまい、その後の『ハプニング』からは未鑑賞。大体シャマランの世評が悪くなっていた時期と重なりますね。
長々と思い出話を書いて、つまり何が言いたいのというと、一時期のシャマランは普段あんまり映画を観ないような田舎の中学生が、連れ立って映画館に押しかけるような、超ドメジャーな存在だったということ。
『レディ・イン・ザ・ウォーター』のラジー賞受賞を皮切りに、どんどん落ち目になっていったシャマラン。
しかしこの5年くらいで一気にその名声を取り戻していった感がある。
今回の『オールド』もお客さんが多かった!
シャマラン直撃世代としてはこれは非常に嬉しい😊
15年ほどのブランクがあるため、他のシャマラン映画と比較してどうこうと語ることは出来ないが、本作は中学生くらいの時に熱狂していたあのシャマラン節が炸裂した、正にシャマランファンの為の映画だという感じがした!
『世にも奇妙な物語』のような、アイデア一発勝負の歯切れの良さ。
怖がらせたいのか笑わせたいのか分からない、シリアスな笑いを突き詰めたかのような演出。
細けぇことはいいんだよ!という、正に『ジョジョ』を思い起こさせるおおらかな脚本。
そしてこれからホラー映画が始まるというのに、「皆さんこんにちは!シャマランです!映画館で映画が観れるって良いよね!」という、監督自ら出演する牧歌的な挨拶動画をお届けしてくれるという陽キャ全開なサービス精神。
どこからどう見てもザ・シャマラン!うーん、満足🤤
ライターの高橋ヨシキさんの指摘。
「人の一生を2時間に集約するのが映画。2時間のうちに1人の人間が生まれ、そして死ぬというのはどんな映画でもやっている。それをシャマランが撮ったらこうなった。この映画に○○年後という字幕が入れば凄く普通の出来事だよ。」
これは非常に的確な読み解きであり、この映画の全てな気がする。
人が生き、そして老い、やがては死に至るという自然の営みを、遠景から撮影している男。
その男を演じているのがシャマラン監督自身だというのが興味深い。
「生老病死」という人間の運命は、実は非常に奇妙なものであり、またとてもホラー的な要素を孕んでいるのだ、というシャマラン監督のイデオロギーのようなものが描かれた一作であり、正にシャマランの集大成のような作品なのではないか。
そう、本作は人の一生こそが最大のエンターテイメントであり、奇妙な驚きに満ちているということを教えてくれる、シャマラン流『ベンジャミン・バトン』なのだー!
怖かったし笑ったしツッコんだしで、とても楽しめる作品だった。
一番感心したのは死に方のバリュエーション。老衰、溺死、転落死、死産、刺殺、病死、中毒死…。あの状況で考えられるありとあらゆる死に方を見せてくれた。
これはただのサービスではなく、人の一生を描くという本作のテーマに通底しているような気がする。生まれてくる方法はどんな人間でも同じだが、死ぬ方法は人によって千差万別なのだ。
あとは自殺があれば完璧だったと思うのだが…。
とはいえ、ウェルメイドなホラー映画かといわれると…。
やっぱり説明過多なのが問題なんだと思う。
いちいちこの現象の原因はどうだの、実は製薬会社の陰謀だっただのと、この不可思議な現象に理由をつけすぎ。
どうせどんな説明をされても納得なんか出来ないんだから、もっとゴリ押ししてしまえば良かった。爪や髪は死んだ細胞だから伸びない…?🤔
あとはもっとこの状況から脱出する為の策を見せて欲しかった。
カッパ一家がこの状況を受け入れるというのは、まぁ本作のテーマからすれば納得の展開なのだが、個人的な好みで言えばもっと悪あがきを見せてほしかった。
思いもよらない脱出方法で、あっと驚かせて欲しかったけど、それは求めすぎかな?
このご時世、こんなに水着のお姉さんたちを観ることが出来る映画も珍しいかも。やっぱりホラー・スリラーには水着美女がつきものですよ!
『このビーチだから』だけでなく『これから、そうなるのかも』も怖い
久々の映画館
スリラーのエキスパート:シャマランの新作。
一生が一日で終わってしまうというビーチでありとあらゆる事象が、数人を襲う!
オチとかストーリー性とかじゃなく
こんなビーチのあんなことこんなことが
ただ、面白く惹きつけられる。
タイムラプスのように成長(又は老い)していくことで「あぁ、そっか」と思えるので良し!
このビーチが一生を表すというのであれば
前半、恐怖するのはわかるけど
幸福なシーンがもっとあってもいいのではないかと思った。
個人的に
「こんな歳になっても子供心なくならないのね」と砂遊びするシーンが、好きだったので。
赤ちゃんには体がついていかなかったって事で死んでしまったけど
何も知らずすくすく育ち、そこに感動したり
そのビーチだから起こることだったりっても観たかったな。
あと、生き残った2人は
これからどうやって生きていくのだろう。
浦島太郎過ぎて辛そう。。。
年をとるって こんな事か!
年をとることが 恐ろしく 怖くなってくる そんな映画でした。
けど 年をとった夫婦のあり方、 自然に死ぬこと
こんな風に 静かに死ねたら 幸せですよねぇ。(あの二人に限りですが)
ホラー?サスペンス?SF? 今までの シャラマン映画にしては かなり 違った雰囲気でしたが
禅 を問うような 映画でした。
面白かった
「1秒で何年もの時が流れる島」を実際に体験している感覚になる映画
"謎解きタイムスリラー"のキャッチフレーズに惹かれて鑑賞。
上映前に流れた監督からの「映画館にお帰りなさい!」のメッセージにグッときました。
やっぱり映画館で観る映画は世界観にどっぷり浸かれて最高ですね。
ビーチに着いてからの展開がゆっくりで1分1秒の流れがとても遅く感じました。
他の映画だったら、実際の時間より長く感じる展開はテンポが悪くつまらないと感じるかもしれせんが、この映画は違います。
実際の時間経過は1分なのに体感ではもっと長く感じてしまう…「1秒で何年もの時が流れる島」を観ている私も実際に体験してる不思議な感覚になれました。
伏線回収もしっかりしていて最初の何気ない場面もとても良かったです。
登場人物の成長と老化が細かく繊細で素晴らしい!
見た目の成長や老化の特殊メイクがすごいのは勿論、言葉として表されてはいないけど観ていれば伝わる、視力や聴力など機能低下もグッときました。
私もビーチに行ったら職業を聞いて回りたいと思います!!
予告どうり
予告からすると何か不思議なストーリーを想像してしまいますが、急激に歳をとる以外が特に何もなく普通です。結末もよくある感じの結末でした。
メイズランナーなどと同じですね。
ストーリーの途中も特に不思議な事は起こらないし、冒険的な要素もないです。
もう少し色んな場面や不可解な出来事があってもいい気がしました。
娯楽型不条理作品
本作はエンタメとしてもホラーとしても楽しめる作品でしたが、さらに人類が永遠に克服できない『死』と『老い』を扱った不条理作品にも感じました。
人間は自分の意思で生まれてくる訳ではありません。人間は自分の意思で老いていく訳ではありません。私も気が付いたら、この世にいました。気が付いたら、成長していました。今は、日々老いています。
あのビーチは、人間の一生を極端に表したものだと思いました。興味深かったのは、若さは挑戦することであり、老いは現状維持を望むことなんだなあと。そして、大人の存在意義は子供の命を育てて守ることなんだと。
ラストで息子と娘は何故生き残ったのか?あのビーチが地球だとしたら、人類が生き残る為には何が必要なのか?その答えは、息子や娘である子供達の声を聞くこと。そんなことを示唆している様にも思えました。
40代後半である私もまだまだ新しい挑戦をしたい気持ちが残っているので、現状維持の心境になる前に早く挑戦をします。丁度、1ヶ月前に決心をしたので、本作に良いタイミングで出会えてびっくり。というか、映画は自分の心境をはっきりと映し出すツールなのかもしれないですね。
怖い、不気味…そして時間が経つと。
意外性は無かった
あらすじを読んだりストーリーを観ていく過程で展開を予想できる部分が多く、ハラハラドキドキ感が薄かったのが残念でした。
最初の方で言っていた、少しずつ時間をかけてゆっくり出口へ向かえば時間をとても消費するけど脱出できるのではという仮説が結局正しかったのかどうか気になりました。
ただそれを実際やっていたら大勢の人間が一歩進んでは立ち止まるというめちゃくちゃ地味な映画になってしまいますが(笑)
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